商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 1951/12/30 |
| JAN | 9784488006518 |
- 書籍
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自由からの逃走
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自由からの逃走
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商品レビュー
4.3
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自由からの逃走 著:エーリッヒ・フロム 訳:日高六郎 出版社:東京創元社 現代社会科学叢書 ドラッカーの書に「自由からの逃走」のお勧めがありましたので、手にとりました。 こんなに版を重ねている本なんて、手に取って驚きました。 そして、「自由からの逃走」とは、なんと変な題名だろ...
自由からの逃走 著:エーリッヒ・フロム 訳:日高六郎 出版社:東京創元社 現代社会科学叢書 ドラッカーの書に「自由からの逃走」のお勧めがありましたので、手にとりました。 こんなに版を重ねている本なんて、手に取って驚きました。 そして、「自由からの逃走」とは、なんと変な題名だろうとおもいました。 いきなり難しいです。一読するのに結構時間がかかりました。 いつも何気につかっている自由とはいったい何なのか。そんな疑問が冒頭を読んでいて、頭に浮かびました。 本書は、近代人にとっての自由とは、二重の意味をもっていると語ります 近代人は、伝統的権威から解放されて個人となったが、同時に、孤独な無力なものになり、自分自身や、他人から引き離された。 つまり、中世末期までの職業選択や移動の自由はなかったが、食を保証され、母子のごとく、第一義的な関係ににあった田園社会から、職業も移動も自由も与えられているが、生活の保障もなく、孤独に打ちひしがれる都会社会へ。耐えられず、孤独からから抜け出そうとすることが、「自由からの逃走」と理解しました この、中世的田園社会から、現代にいたるまでの4つの旅をえがいたのが、本書です ①ルネサンス 中世⇒自由都市へ ブロジョアジー ②宗教革命 中世⇒自由都市へ 中産階級、労働者階級 ③全体主義 中産階級、労働者階級 ⇒ 自由からの逃走 ⇒ ナチスのごとく、全体主義へ ④現代 全体主義 ⇒ 現代へ 自由とは、その制度、その心理、その精神と、多層をおりなす、複雑な構造物なのである 気になったのは次です ・精神的な孤独は、肉体的な孤独と同じようにたえがたいものである ・人間は他人となんらかの協同なしには生きることができない ・中世には、近代的な意味での個人主義は存在しなかったが、実際生活における具体的な個人主義は大いに存在していた ・ルネサンスは、小さな商店主や小市民の文化ではなく、富裕な貴族とブルジョアの文化であった ・新しい宗教は富裕な上流階級の宗教ではなく、都市の中産階級や貧困階級の、また農民の宗教であった ・カルバンの予定説、神はあるものに恩寵を予定するばかりでなく、他のものには永劫の罰を決定すると説いている ・カルバンの予定説は、ナチスのイデオロギ―として復活した 二種類の人間が存在する すなわち、救われる人間と永劫の罰に定められている人間とである ・良心とは、自分自身によって、人間のなかにひきいられた奴隷監督者にほかならない ・中世的組織では、資本は人間の召使いであったが、近代的組織では、資本が人間の主人となった ・権威主義的性格は、人間の自由を束縛するものを愛する かれは、宿命に服従することを好む ・機械的画一性:個人が自分自身であることをやめるのである ・孤独を克服する、正常な方法が、自動人形となることである ・ゲッペルス:民衆は上品に支配されること以外なにものものぞまない ・汝みずからを知れ、人間の強さと幸福をめざす根本的な命令の一つである ・自分自身でものを考え、感じ、話すことほど、誇りと幸福をあたえるものはない ・人間の関係は、連帯性の関係であって、支配ー服従の関係ではない 目次 序文 第一章 自由-心理学的問題か? 第二章 個人の解放と自由の多義性 第三章 宗教改革時代の自由 1 中世的背景とルネッサンス 2 宗教改革の時代 第四章 近代人における自由の二面性 第五章 逃避のメカニズム 1 権威主義 2 破壊性 3 機械的画一性 第六章 ナチズムの心理 第七章 自由とデモクラシー 1 個性の幻影 2 自由と自発性 付録 性格と社会過程 訳者あとがき 新版にさいして ISBN:9784488006518 判型:4-6 ページ数:338ページ 定価:1700円(本体) 1951年12月30日 初版 1965年12月15日 27版(新版) 2025年04月18日133版
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近代は、伝統的共同体や身分秩序など、自然や社会と一体であるように感じる「第一次的絆」から人間を解放し、「個性化」や「独立化」、すなわち「自由」をもたらした。しかしその自由は同時に孤立と不安を増幅させる面を持ち、主体に重い負荷を与えた。 この負荷から逃れる道は二つあり、「第一次的絆...
近代は、伝統的共同体や身分秩序など、自然や社会と一体であるように感じる「第一次的絆」から人間を解放し、「個性化」や「独立化」、すなわち「自由」をもたらした。しかしその自由は同時に孤立と不安を増幅させる面を持ち、主体に重い負荷を与えた。 この負荷から逃れる道は二つあり、「第一次的絆」とは別の形で再び世界と接続される「積極的自由」へと向かうか、自己を放棄して自由から逃走し、「服従」するかのどちらかとなる。しかし、積極的自由を実現することが困難な人々は、権威主義的性格、あるいは破壊性を持つか、本来の自分を見失った自動人形となることで自己を放棄してしまう。 宗教改革や資本主義の展開は、人々を独立させながら無力感を深め、この逃走を促進した。このプロテスタンティズムの禁欲主義や無力感といった性格構造は、近代でも受け継がれ、ナチズムは大衆の権威主義的性格(強者への愛と弱者への憎悪)に訴えて発展し、大衆の社会的性格を利用した。さらにフロムは、デモクラシー下でも人々が他者の期待に順応して自己同一性を失い、自動人形化してしまえば、全体主義の土壌は生じうると警告している。他方で、自我を保ちながら世界と結びつく自発的な人間のあり方として、積極的自由の可能性を支持し、民主主義の深化と社会的条件の改善にその希望を託している。
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全体主義論の古典。 人々は中世から近代にかけて消極的自由を勝ち取ったが、孤独感と無力感に苛まれ再び権威へ従属し、自由を放棄した。その近代人の心理的倒錯が、全体主義体制を産んだいう内容。 全体主義体制の誕生を個人心理に見出し、緻密な論理を持って丹念に論じる著者の姿勢からは、執筆...
全体主義論の古典。 人々は中世から近代にかけて消極的自由を勝ち取ったが、孤独感と無力感に苛まれ再び権威へ従属し、自由を放棄した。その近代人の心理的倒錯が、全体主義体制を産んだいう内容。 全体主義体制の誕生を個人心理に見出し、緻密な論理を持って丹念に論じる著者の姿勢からは、執筆時のナチスの勃興に対する危機感が滲み出ており、切実な問題意識を感じさせられた。 ただ著者は、混迷の状況をただ嘆いているわけでは無い。愛や労働によって他者と繋がり、社会に参画していく積極的自由を持って、再び個人として自律する希望の道を描き出している。全体主義を克服し、人間が自律的存在として生きる術を記した最終章こそ、本書の最大の魅力であろう。
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