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自由からの逃走
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自由からの逃走
¥1,870
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商品レビュー
4.3
128件のお客様レビュー
友人との輪読で読了。 人間の心理からナチズムの発展を詳細に分析している。自身もユダヤ人であるにもかかわらず、人間というものに対して希望を持ち続けていることが伝わる本でした。 最後の章は熱い気持ちになります。読めてよかった。
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表題である『自由からの逃走』は読みはじめこそピンとこないが、読み終わる頃には本書の主張を短く表す的確な表現であることがわかる。示唆的で名著。 > 本書は近代人の性格構造についての、また心理的要因と社会的要因との交互作用という問題についての、広範囲な研究の一部である。......
表題である『自由からの逃走』は読みはじめこそピンとこないが、読み終わる頃には本書の主張を短く表す的確な表現であることがわかる。示唆的で名著。 > 本書は近代人の性格構造についての、また心理的要因と社会的要因との交互作用という問題についての、広範囲な研究の一部である。...私は、心理学者は必要な完全性を犠牲にしても、現代の危機を理解するうえに役立つようなことがらを、すぐさま提供しなければならないと考えるのである。(序文) 個人の知的で感情的な表現としての自由を抑圧する歴史的、社会的な要因について記述されている。 > たとえば社会集団における破壊的なサディズム的な衝動のようなものも、やはり非合理的な、そして人間の発達にとって有害な社会的条件にたいする動的な適応である。(自由─心理学的問題か?) 記述は、歴史的には宗教改革の時代からはじまる。 > 神はその救済のための本質的条件として、人間の完全な服従と、自我の滅却とを要求した。...それは国家とか「指導者」にたいし、個人の絶対的な服従を要求する原理と、多くの共通点をもつ解決方法である。(宗教改革時代の自由) 中世社会の伝統的な絆から自由になった個人は、近代的産業組織のもとでは自立はしているが、同時に孤独な存在になったと評価される。 > 近代人の孤独感、無力感は、彼のあらゆる人間関係のもっている性格によって、さらに拍車をかけられる。個人と個人との具体的な関係は、直接的な人間的な性格を失い、かけひきと手段の精神に色どられてしまった。(近代人における自由の二面性) 現代社会においては、個人は文化的な鋳型によって与えられるパーソナリティを受け入れ、「私」と外界との矛盾をなくすることで孤独や無力から逃避し、権威にたやすく従属すると評価する。 > マゾヒズム的努力のさまざまな形は、けっきょく一つのことをねらっている。個人的自己からのがれること、自分自身を失うこと、いいかえれば、自由の重荷から逃れることである。(逃避のメカニズム) > かれはじっさいには天気についてほとんどなにも知らないのに、非常に多くのことを知っていると思いこんでいる。かれはどんな質問にも答えなければならないと感じている。...その意見はラジオの予報と一致している。かれにその理由をきくと、風向きや温度でそう考えたと答える。(逃避のメカニズム) 続けて、現代デモクラシーを理解するためにナチズムの分析が行われる。 > サディズム的傾向もマゾヒズム的傾向もともに、孤立した個人が独り立ちできない無能力と、この孤独を克服するために共棲的関係を求める要求とから生ずる。(ナチズムの心理) 最終章では著者らの立場が明確に示されている。 > われわれはどのような外的権威にも従属していないことや、われわれの思想や感情を自由に表現できることを誇りとしている。...しかし思想を表現する権利は、われわれが自分の思想をもつことができるばあいにおいてだけ意味がある。(自由とデモクラシー) > 物質的財産の所有であれ、感情や思想のような精神的な能力の所有であれ、所有そのものにはなんら純粋な強さはない。...新しい安定はダイナミックである。...それは人間の自発的な活動によって瞬間ごとに獲得される安定である。(自由とデモクラシー)
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#東京創元社 #エーリッヒフロム 「 #自由からの逃走 」 「自由」を社会心理学的に考察し、権威主義のメカニズムを紐解いた本 自由は 人間的行為であるが、孤独と無力を感じさせるものであって、自由から逃れるために、自分で考えること(自我)を放棄し、新たな権威への服従・一...
#東京創元社 #エーリッヒフロム 「 #自由からの逃走 」 「自由」を社会心理学的に考察し、権威主義のメカニズムを紐解いた本 自由は 人間的行為であるが、孤独と無力を感じさせるものであって、自由から逃れるために、自分で考えること(自我)を放棄し、新たな権威への服従・一体化に至る心理構造を紐解いている 「にせの自己は、他人から期待されている役割を代表し、自己の名のもとにそれを行う代理人にすぎない」という言葉は、ナチズムの心理を理解するヒントになる 「自由は理性の始まりである」や「人間の歴史は個性化と自由が成長していく過程である」は 西洋思想や西洋史観を理解するヒントになる 著者は「経済機構を人間の幸福の目的に従属させ、人間が積極的に社会過程に参加したデモクラシーにおいてのみ、孤独と無力感を克服することができる」と結論づけている
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