商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 偕成社 |
| 発売年月日 | 1983/03/01 |
| JAN | 9784033281209 |
- 書籍
- 児童書
ゆきのひ
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ゆきのひ
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商品レビュー
4.3
47件のお客様レビュー
小さい時に読んだ気がする。そして私も小さいときはこの短調というか落ち着いた色合いの絵を見てつまらないとおもっていたのだけど、おとなになると夢があってず取んと感情は落ち込むのだけど、でも実際はまだ雪があって万歳な展開はいいなと思う。 そしてなんでこの子は黒人なんだろう。黒人の国に雪...
小さい時に読んだ気がする。そして私も小さいときはこの短調というか落ち着いた色合いの絵を見てつまらないとおもっていたのだけど、おとなになると夢があってず取んと感情は落ち込むのだけど、でも実際はまだ雪があって万歳な展開はいいなと思う。 そしてなんでこの子は黒人なんだろう。黒人の国に雪は降らないと思ってしまうのも偏見だよね。
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雪が降り積もった! アフリカ系の男の子が白い雪の上に足で線をひいたり、雪だるまや天使を描いたり・・赤い衣装が印象的、言葉が短く選ばれていて、シンプルで美しい絵本。
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本書は、アメリカの絵本作家、エズラ・ジャック・キーツの、雪に対する子どもの新鮮な驚きと喜びを、落ち着いた文体でありながら、じんわりと瑞々しく描いた、1963年のコルデコット賞受賞作。 そのひと目見たら忘れられない絵柄は、切り絵のコラージュで、雪や家の壁には版画のような跡も見...
本書は、アメリカの絵本作家、エズラ・ジャック・キーツの、雪に対する子どもの新鮮な驚きと喜びを、落ち着いた文体でありながら、じんわりと瑞々しく描いた、1963年のコルデコット賞受賞作。 そのひと目見たら忘れられない絵柄は、切り絵のコラージュで、雪や家の壁には版画のような跡も見受けられて、キーツの細やかな工夫が窺える中、最も印象的なのが、やはり雪に彩られた様々な色たちであり、その上からバシャッとかけたような自然に織り成された模様とも取れる感じが、私にはまるでかき氷のシロップのようにも思えて、それはキンとした氷に近い硬質感や独特な立体感を形成しており、夏の暑い日に読んだら、とても涼しげでまた違った感慨を抱けそう。 また、もう一つ印象的だったのが、子どもの頃に近所の駄菓子屋さんで買った、「ようかいけむり」のような煙で雲を表した描写であり、それは、まるで子どもには積もった雪が壮大な山に感じられる、そんな標高の高い空気の希薄感を表したようにも思えてくる、ちょっとミステリアスな雰囲気も面白い。 そして、子どもも大人も思わず共感してしまいそうなのが、主人公「ピーター」の、繊細で細やかな描写の数々であり、その歩く度にキュッ、キュッ、キュッと小気味良い音を立てながら、自分の靴跡のまま凹んでいく様や、雪の感触を味わうために爪先を外に向けたり中に向けたり、両足を引き摺って筋を作っていく歩き方には、「そうそう、私も全部やったことある」と、あまり雪の降らない地域に住んでいたことから、その降った日がとても貴重な瞬間に思えて、小学校の休み時間はテンションが上がり、思い切り遊んだ記憶があるが、本書には天使の形なんて雪型もあるんだと、もし知っていたら、その頃にやってみたかったな、なんて気持ちも抱かせるような、懐かしさと新鮮さとが交差する展開に、また雪への印象が様変わりするようで、印象深い。 それから印象深いといえば、物語もそうであり、ピーターの、その頭に雪が落ちてくることにすら楽しさを感じられる雰囲気から一転し、子どもならではの無垢な思いが生み出した悲しみには、思わず教えたくなる気持ちが込み上げる中、それでも再び喜びが舞い戻ってくる様には、まるでそれだけ喜んでくれるピーターに対して、雪が起こしてくれた奇跡のようにも思われて、それは、見返しや物語の終盤で見られる、様々な形をした色取り取りの雪の結晶の美しさからも感じられた、ピーターへのささやかな贈り物であると共に、何代もの昔の先祖をアフリカにもつ、ピーターならではの雪に対する新鮮な気持ちに寄り添ってあげたい、雪自身の温情とも感じられた、誰にでも等しく与えられる平等性の素晴らしさも唱えているようで、そこには、いつまでも凛と心に響くものが、まるでピーターの瑞々しい感性のように、確かに息づいているのであった。
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