商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社/新潮社 |
発売年月日 | 1961/05/01 |
JAN | 9784102118047 |
- 書籍
- 文庫
ブラームスはお好き
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ブラームスはお好き
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商品レビュー
3.9
83件のお客様レビュー
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「涙で雨がふっているように視界がくもった。彼女は機械的にワイパーのスイッチをいれた。そして自分の動作に気づいて、おもわず絶望的に小さく笑った。」 ロジェとの別離が決定的になった直後のこの描写良かった ラスト、結局ロジェの浮気性はなおらないのね 『男と女』と雰囲気が少し似ていた気がする フランスの大人の恋愛… 「ブラームスはお好きですか?」 題名は年下の男の子からの不器用な誘い文句だったのか かわいいじゃんて思っちゃうだろうな 「悲しみよ こんにちは」でも思ったけど、繊細な心理描写がとことん上手い。生きていく中で意識していないと受け流してしまうような感情の揺れ動きを丁寧に拾い上げて文章化している感じ。
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- ネタバレ
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いくつか好きな表現があって、序盤のシモンがポールに出会ったばかりの頃の「かれは彼女の名前すら知らないのだ。パリに、かれの知らないだれかがいる、それだけでもすでに素晴らしかった。思いがけないことだった。幾日間か自分の好きなようにその人を空想することができる。」という文章がそのひとつ。 出会ってすぐの人を好きになりそうな時って、勝手ながらその人のことをそういうふうに空想しちゃう楽しさがある、私の恋愛の好きな部分が言葉にされてる。 結論、元サヤに戻るんだけど、まぁそうかって感じ。歳の差や周りの目を気にして結局シモンのことを遠ざけちゃったけど、ポールのことだからまた気が変わっちゃうこともあるんじゃないか? シモンがもう少し年齢を重ねてまた会うことがあったら? そうなった時のポールとシモンが同じ気持ちになるかはわからないが。 恋愛はタイミングも重要だ。 ポールみたいな女友達のことを思い出した。
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結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 ...
結局好きだったって思いたかった。 ってことなのかな 寂しかったけど時おり見せる優しさの「優しさ」の部分に惹かれていたであろう思い出が美化されてた、よくいる所謂「沼」にはまった女の人のような気がした。最後40手前になってまで、その時の自分を信じるのは少し自分には共感できなかった。 けど考えさせられることはたくさんあった。 登場人物のちょっとした感情の揺れの表現がうまくて、引き込まれた。変な癖がなくて読みやすかった。 恋愛ってどれだけ相手と通じてるって思いたくてもそれは単なるエゴで大抵はずれてるけど、少なくともお互いに通じ合いたいと思い合う関係性でいたい。
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