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時雨みち 新潮文庫
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時雨みち 新潮文庫

藤沢周平(著者)

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時雨みち 新潮文庫

781

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社/新潮社
発売年月日 2007/11/01
JAN 9784101247090

時雨みち

¥781

商品レビュー

3.9

30件のお客様レビュー

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2010/05/28

 この短編集について…

 この短編集については、前に一度表題作の「時雨みち」についてレビューを書いたが、紹介し切れなかったのでもう一度レビューに載せます。「山桜、おさんが呼ぶ、おばさん、盗み食い、幼い声」これらの短編は皆、藤沢周平の作品には少ない、女をテーマにした作品である。桜の枝を手折つてくれた武士が...

 この短編集については、前に一度表題作の「時雨みち」についてレビューを書いたが、紹介し切れなかったのでもう一度レビューに載せます。「山桜、おさんが呼ぶ、おばさん、盗み食い、幼い声」これらの短編は皆、藤沢周平の作品には少ない、女をテーマにした作品である。桜の枝を手折つてくれた武士が、昔の縁談の相手であることがわかり、恵まれぬ現況の中で、密かに芽生えてくる恋心(山桜)。苦界に身を落としながらも、毅然として幼馴染の男たちの同情をはねつける(幼い声)。もう若くはない女が、一緒に暮らした男に裏切られ、捨てられる悲し

文庫OFF

2010/05/28

一話完結の短編集であ…

一話完結の短編集である。それぞれに深い味わいがあり、秀作ぞろいである。「時雨みち、帰還せず、飛べ、佐五郎、山桜、盗み喰い、滴る汗、幼い声、夜の道、おばさん、亭主の仲間、おさんが呼ぶ」の12短編を収める。表題作「時雨みち」について書く。辛い、寂しい、たそがれ、悔恨といったイメージが...

一話完結の短編集である。それぞれに深い味わいがあり、秀作ぞろいである。「時雨みち、帰還せず、飛べ、佐五郎、山桜、盗み喰い、滴る汗、幼い声、夜の道、おばさん、亭主の仲間、おさんが呼ぶ」の12短編を収める。表題作「時雨みち」について書く。辛い、寂しい、たそがれ、悔恨といったイメージが伝わってくる「時雨みち」である。このイメージを持つ小説を書かせたら、藤沢の右に出るものはいない。人生の寂しさや、哀歓を実にさり気なく引き出し、読者の心の中に余韻を残して、小説は終わる。『暗い空に、まだ雨の気配が動いているのを感じな

文庫OFF

2025/03/23

 表題作含む11編収録の短編集。  人の心の陰影を描いたシンプルな作品が多く、読み飽きしない。複雑な話はなく、わかりやすいが、それだけに人の心のわだかまりや暗い部分が如実に表れていて、刺さる作品も多い。  この作品集を読んでいると「人の心は慰めがたし」という言葉が、しっくり来る。

Posted by ブクログ