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コリオレイナス ちくま文庫シェイクスピア全集14
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コリオレイナス ちくま文庫シェイクスピア全集14

W.シェイクスピア【著】, 松岡和子【訳】

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コリオレイナス ちくま文庫シェイクスピア全集14

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/筑摩書房
発売年月日 2007/04/12
JAN 9784480033147

コリオレイナス

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商品レビュー

4.3

10件のお客様レビュー

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2024/06/19
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※このレビューにはネタバレを含みます

 シェイクスピア作品のなかでも比較的後になって作られた悲劇作品。舞台はローマでその将軍である主人公は、ローマの隣国ヴォルサイとの戦いで成果をあげた。のちにコリオレイナスという名を与えられたが、ローマ市民との関係が悪かった。ついにはローマから追放されることになり、その後ヴォルサイの将軍オーフィデェアスと手を組んでローマに攻め込もうと決意した。このように、本作は国家の内側と外側それぞれの対立や衝突、また登場人物たちの葛藤に注目すると面白い。あとがきにあるように、多くの人々がさまざまな場面で二者択一を迫られる。『ハムレット』以上に板ばさみ状態が続いている。  また解説では、終盤におけるコリオレイナスとその母であるヴォラムニアの対話について言及している。訳者の松岡和子はこの場面からコリオレイナスをマザコンと見なした(新潮選書『シェイクスピア「もの」語り』より)が、その一方で解説者の河合祥一郎はこの意見に反論する。河合はこの場面を絶対的権威としての母親と解釈した。これは武人のコリオレイナスにとって、自身のアイデンティティの基盤である母親はヒエラルキー構造上、上の立場であった。だから跪いたのだと解釈した。

Posted by ブクログ

2023/12/17

ちくま文庫版シェイクスピア全集第14巻。古代ローマを追放された将軍をモデルとしたシェイクスピア最後の悲劇。 ローマをめぐる政治劇。ヴォルサイ人との戦いに勝利をおさめ、「コリオレイナス」の称号を受けたケイアス・マーシアス。しかし護民官の策略により民衆を侮蔑したため、ローマを追放さ...

ちくま文庫版シェイクスピア全集第14巻。古代ローマを追放された将軍をモデルとしたシェイクスピア最後の悲劇。 ローマをめぐる政治劇。ヴォルサイ人との戦いに勝利をおさめ、「コリオレイナス」の称号を受けたケイアス・マーシアス。しかし護民官の策略により民衆を侮蔑したため、ローマを追放されることになる。敵であったヴォルサイ軍とライバルのオーフィディアスを味方につけローマ側に侵攻を進めるが、残してきた母と妻子が現れ……。 P13~14 市民「俺たちを飢えさせておいて、自分たちの蔵は穀物で一杯だ。高金利条例を出して、金貸しどもの便宜を図る。金持ちに対抗する健全な法律は毎日のように撤廃するくせに、過酷な法律ときたら毎日のように発布して、貧乏人を締め上げ束縛する。俺たちは戦争に食い尽くされなくたって、あいつらに食い尽くされる。」 民衆の政治への参加に公然と反対し、民衆をののしったため追放の刑となるコリオレイナス。確かにもう少し冷静であるべきだっただろう。上記の抜書きのようなセリフには共感もする。しかしこの物語における流れをみる限り、策略に踊らされた民衆の側も賢いとは言えず、手放しで民主制を礼賛できないところが歯がゆい。そんな中で、話はコリオレイナスの個人的な感情のストーリーに飲み込まれていく。母親の説得に彼がどう応じたかが、本作最大のハイライト。うーむ、母は偉大……なのか?結末が暗示するものを考えてみたい。

Posted by ブクログ

2022/07/20

歴史劇の中では読みやすい方か。移ろいやすい民衆心理は、現代社会も同じかもしれない。母子(男女)の関係は武士道と比較しても面白いのかなと思った。

Posted by ブクログ

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