商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2000/05/09 |
JAN | 9784167340032 |
- 書籍
- 文庫
巨怪伝(上)
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巨怪伝(上)
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商品レビュー
4.4
11件のお客様レビュー
「沢村忠に真空を飛ばせた男」の作者、細田昌志がBOOKSTAND.TVで大きく影響を受けた本として紹介していたので、読んでみました!なに?この情報量…なに?この展開…なに?この男、なに?この男たち…上巻だけも徹底的に翻弄されてしまいました。正力松太郎、名前は知っていても、虎ノ門事...
「沢村忠に真空を飛ばせた男」の作者、細田昌志がBOOKSTAND.TVで大きく影響を受けた本として紹介していたので、読んでみました!なに?この情報量…なに?この展開…なに?この男、なに?この男たち…上巻だけも徹底的に翻弄されてしまいました。正力松太郎、名前は知っていても、虎ノ門事件の責任を取って警視庁を辞め、讀賣新聞に入り、、巨人軍をつくり、日本テレビをつくり、よみうりランドとつくり、日本に原子力を導入した、大正力と言われた男、というプロフィールも知っているつもり、でも、何も知らなかった人物の評伝です。個人の歴史というより、彼のまわりの群像の物語でもあり、さらには彼が生涯相対した大衆社会史でもあります。ルーツが米騒動の発火点、富山というのもきっと運命なのでしょう。日本に大正デモクラシーで大衆社会というようなものが生まれ、それを徹底的に抑圧した警察官僚時代、一転、それをメディアやスポーツで方向づけた新聞社経営時代、そのおぞましい陰と祭りのような陽が、なんの矛盾なく地続きである人生に恐ろしさを覚えました。大正力は、大いなる正力であると同時に、大正の力、大正力なのでもあると思いました。この本を読んで、今でも続く讀賣新聞の人生相談が、市民というより大衆を相手にしている気分が、なんとなくわかったような気がしました。正力松太郎の闇も怖いけど、その暗い深い穴をどんどん取材で埋めて行く佐野眞一も恐ろしいと思いました。
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読売新聞を一代で販売数No1にした正力さんの自伝。当然正力さんだけの才能と活躍だけでは成し遂げることはできないものであるが、その影で支えた人たちと正力さんの軋轢や運命を丁寧に綴られていてとても面白い。
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- ネタバレ
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読売新聞を今のような大新聞社に育てたワンマン元社主、正力松太郎の伝記。日曜版やラテ面、囲碁将棋欄とかはみんなこの人の発案です。プロ野球が読売新聞において果たした影響って実はこれを読むまで知りませんでした。ちと恥ずかしい。上巻は戦後すぐまでですが、米騒動や関東大震災など、大正、昭和の歴史読本としても読めます。それにしても長い。上巻だけで550p。下巻はテレビと原発の話が主になります。とにかく読み応えのある本。
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