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アルジャーノンに花束を
1,650円
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 1989/04/15 |
| JAN | 9784152033932 |
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アルジャーノンに花束を
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アルジャーノンに花束を
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商品レビュー
4.4
377件のお客様レビュー
アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス 一時期ブームになり読んだ本です。 ふとまた気になり、今回入手して読み返してみました。 主人公の知的障害のあるシャーリーは、ある日、臨床実験用の手術で高い知能を得ます。 それから彼の見る世界が変わり、行動が変わり、周囲との関係性も激変します...
アルジャーノンに花束を ダニエル・キイス 一時期ブームになり読んだ本です。 ふとまた気になり、今回入手して読み返してみました。 主人公の知的障害のあるシャーリーは、ある日、臨床実験用の手術で高い知能を得ます。 それから彼の見る世界が変わり、行動が変わり、周囲との関係性も激変します。 しかしその手術は失敗だと後から判明し。。 人にとって知性とは何かと考えさせられました。 そして知性だけでは、他者との関わり合いで生きていく存在としての人間は、生きていけないということも。 読みやすく、ジーンとくる名作です。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タイトルだけは聞いたことがあったけど、読んだ事がなかった作品。 アルジャーノンはネズミの名前。主人公はチャーリイ。精神薄弱者(知的障害)のチャーリイが手術で賢くなり、すべての物事を理解していくがやがて急速に知能が衰えていく。物語としては単純でわかりやすい。でも、変化の様子が細かくてわくわくしながら読み進めた。 まず、文章の変化がすごい。ひらがながほとんどで、音で書く幼児期のような言葉も多く、読点がない……という読みづらさ満点の文章が、徐々に漢字が増え、読点の使い方を覚えていく。幼児期からの変化を追っているような気がしてしまうが、それがさらに研究者と渡り合うような専門的な話にまで上っていく。追いつけない。 でも、最後にはそれがまた急速に戻っていく。最初の変化がゆっくりだったのに比べ、最後の変化は本当に急速で、こんなに急に『忘れて』いってしまうのかと思った。しかも、記憶はまだらで、『忘れた事』は理解していたり思い出したりする。忘れることへの苛立ちと、その変化を周囲の人に見せたくないという羞恥心。下りは急速ではあるけど、感情の揺らぎがすごい。 そして知能の変化の間に起こる人間関係の変化もリアルで怖い。私たちは無意識に相手を見下している。よくも悪くも。自分がどの位置にいるのかを測っている。知能が高くなった主人公のチャーリイ自身でさえも。測らないのは知能が低いころのチャーリイだけ。相手の知能を測る能力もない人間の方が相手を見下したり、馬鹿にしたりしないというのは喜劇に近いなと思った。 そこに絡む恋愛模様もまた、綺麗で惹かれてしまう。思春期のような恥じらいなのか、母親による暴力による恐怖なのかわからないけど、チャーリイは好きだと思った相手とはセックスが出来ない。逆にどうでもいいと思った相手とはできてしまう。 これがすごいなと思うのは、主人公がただ『モテる』わけではない。知能が高いチャーリイは紳士的で、女性側がなんとなく『惹かれる』タイプだということがわかる。ただし、知能が高い分、傲慢にもなりやすい。暗に女性を見下しているが、その『見下している自分』にすら気がついているのがすごい。普通の小説はここで『見下しは当然のもの』として書かれてることが多いのに。 知能が高い=頭がいい(知識を得る)ではなくて、『世界がよく見え、理解することが出来る』ということが、これでもかと書かれているのがすごい。相手はどう思ったのか、どうしてそう行動するのか、それが見えるから自分はどうしたらいいのかと迷うけど、この『自分はどうしたらいいのか』の答えは簡単には出てこないのもいい。 そして、知能が低い自分と高い自分が別のものとして表れていく。これはチャーリイの変化が急激だから『知能の高い・低い』でわかれているけど、一般的には『過去(子ども)の自分』と『現在(大人)の自分』で分けて考える時というのはあるような気がする。 チャーリイもこの分離に説明がつくのは知っていても、経験すると対応が出来ない……という普通の人なだけなのがいい。 知能が高くなっても超人になるわけではないし、知識を得ても現実に上手く対応できるわけではない。というような話なのだと思う。特に善悪の判断はそう簡単ではない。 最後にはアリスのこともチャーリイは忘れてしまう。アリスが『先生』だったことしか覚えていない。知能が低下したら施設に行こうと決めていたけれど、それも忘れているのか『みんなにかわいそうだと思われたくない』から、施設に行こうと決意して終わる。 結論は同じなのに、その理由まで変わってしまうのも切ない。 世界が広がった後に閉じていく物語。知能はチャーリイに知識と孤独を与えただけに見えてしまった。知能を失って、チャーリイが平穏と幸せを手にする。 この時代だからこその物語で、現代を舞台にして書くにはいろんな点が変わっていきそう。 そして、現代だと『認知症』の人の脳の変化の話を読んでるような気にもさせられる。特に後半の世界の認識が出来なくなる怒り、悲しみ、不安などは『忘れていくことに気がついている』人には共通するような気がする。長寿の現代においては誰にでも起こりえる変化なのかもしれない。 ごちそうさまでした。
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「ついしん。」 32歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵詈雑言と嘲笑に満ちていた。ーーーーー 早川書房、1999年78版!今まで重版されてきたのが頷ける名作だった。 少し前にSNSで、アルジャーノンが主人公ではない、最初は読みづらいが徐々に変わって...
「ついしん。」 32歳になっても、幼児の知能しかないチャーリイ・ゴードンの人生は、罵詈雑言と嘲笑に満ちていた。ーーーーー 早川書房、1999年78版!今まで重版されてきたのが頷ける名作だった。 少し前にSNSで、アルジャーノンが主人公ではない、最初は読みづらいが徐々に変わってくる所が凄い(意訳)のような感想を流し見て、タイトルは知っているけど読んだことないなと思い改めて読んでみた。 一人称で報告する形式で進んでいく所が、混じり気なくチャーリイの心境や感じたことを追いかけていて、素晴らしい構成だった。博士や周りの人の考えや裏の行動が一切見えないところが良い。 日本語訳も、本当に少しずつ変化が文章から見てとれる言葉の使い方が素晴らしかった。劇的に変わる瞬間も分かった。途中途中もそうだけれども、最初と最後のちょっとした変化も残っていて、本当に考えられた文章に思えて感動する。日本語の繊細さ大好き民としては大歓喜だった。 アルジャーノンについては思っていたより描写がないけれども、その変化も悲しかった。少ない描写の中で、チャーリイが自分に向き合う合間合間の報告の中で、アルジャーノンの葛藤が見えてグッときた。どこまでの知能を獲得してどんな恐怖と戦っていたんだろうか。 大昔、『今まで出来たことが、出来なくなった時の気持ちを考えよう』という道徳の授業を何十年も覚えている。それをまた思い出した。どちらかと言うと自分は、知性を得て孤独になるよりも、失う過程に揺さぶられるんだなと理解した。 あと表紙の絵が美しい。こんな素敵な花束が手向けられたのかな。
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