商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2005/03/25 |
JAN | 9784120036217 |
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商品レビュー
4.2
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河内十人斬りという実際に起こった事件をもとに、主人公の熊太郎の心情を描いている。 自分の中にある気持ちをうまく言語化できない熊太郎がだんだんと社会からはじかれていくさまが、事実そのようなことがありそうだと思わせる。 自分の気持ちをわかってもらえないだろうという絶望は人をやけっ...
河内十人斬りという実際に起こった事件をもとに、主人公の熊太郎の心情を描いている。 自分の中にある気持ちをうまく言語化できない熊太郎がだんだんと社会からはじかれていくさまが、事実そのようなことがありそうだと思わせる。 自分の気持ちをわかってもらえないだろうという絶望は人をやけっぱちな気持ちにさせるのかもしれない。また、自分の気持ちがうまく言語化できないということは往々にしてあることで、熊太郎ほどではないにしても、口にした途端それが嘘であるかのような薄寒い気になるのは誰でもあることなのではないだろうか。 自分の気持ちを言語化できない、してもわかってもらえない、言葉の通じなさを感じる者達がドロップアウトしていく者達の共通項とは言わないまでも、そういう感覚を持つ者が一定数いるのではないか、そしてそれを押し殺しつつ生きている者もいるのではないか、それを無視して生きる、無視して生きることに慣れきってしまっているのではないか、などと深く考えさせられてしまう。
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読んで20年以上経つが、コロナ明けのどこかのまちで河内音頭を聞いた瞬間、内容、というより本の熱量を鮮やかに思い出した。もう一度読んでももうハマれないけど、一度ハマって、良かった。
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すごい本だった。 小さな絶望を積み重ねていってどんどん悪い方へと堕ちていく熊太郎、なんて不器用なんだろ。 思った事を上手く口にだして言えないもどかしさはとても共感でき、最後の弥五郎に告白する場面は不器用でたどたどしいけれど素直で純粋で愛おしくも感じた。
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