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「聴く」ことの力 臨床哲学試論
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | ティビーエスブリタニカ |
発売年月日 | 1999/07/02 |
JAN | 9784484992037 |
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「聴く」ことの力
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商品レビュー
4
29件のお客様レビュー
他者の他者として初めて自覚させられる「自分」。〈聴く〉ことがそのまま哲学の実践である。考えさせられる論述が続く。メルロ=ポンティ、レヴィナス、フランクルの言葉がつながり、示唆的である。 ・反方法。エッセイ。 ・客は今の時代、侵入になってしまう。家父長制の時代はそうではなかった。...
他者の他者として初めて自覚させられる「自分」。〈聴く〉ことがそのまま哲学の実践である。考えさせられる論述が続く。メルロ=ポンティ、レヴィナス、フランクルの言葉がつながり、示唆的である。 ・反方法。エッセイ。 ・客は今の時代、侵入になってしまう。家父長制の時代はそうではなかった。 ・苦しみに苦しむ自分。苦しみに目を背けることはできても、苦しみであることは認識せざるをえない人間という存在の不思議。 ・存在の世話 ・「どっちつかず」と仲介性
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哲学書は難しい。特に翻訳物は読みにくい。始めの10数ページを読むと放り出したくなる。でも、見栄をはって本棚には並べておきたい。しかし、哲学のイメージも少しずつ変化してきている。哲学書がベストセラーに並んだりする。本書の著者は哲学の前に、臨床ということばをつけてみた。臨床、すなわち...
哲学書は難しい。特に翻訳物は読みにくい。始めの10数ページを読むと放り出したくなる。でも、見栄をはって本棚には並べておきたい。しかし、哲学のイメージも少しずつ変化してきている。哲学書がベストセラーに並んだりする。本書の著者は哲学の前に、臨床ということばをつけてみた。臨床、すなわちベッドサイド。医学に、心理学に、教育学にも冠される。このことば、哲学には似つかわしくない。なぜなら哲学は語るものだから。誰かに寄り添って、話を聞くのは哲学とは呼ばれなかったから。しかし、著者はそこに変更を求める。哲学を、直接人のためになるもの、社会と結びつくものに変えようとする。ただ傍らに座って、相手の話を聴く。そしてそれを受け入れる。説教をするとか、アドバイスするとかいうのでなく、単に受け入れる。それ以上でも、それ以下でもなく。それが途方もなく今にも崩れ落ちそうな相手のこころを和ませる。しかし、著者の思惑とははずれて、本書にもやはり哲学書の難解な文章がちりばめられている。しかし、本書で言いたいのはただ一つ。相手の話を聴くこと。ただ一生懸命に聴くこと。それ以上でも以下でもなく。ただそれだけ、と私は受けとめている。そういう意味で、深くこころに残る本となった。しかし、「しかし」が多い文章になってしまった。ああ、また「しかし」が2つ(3つ?)増えた。
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哲学が臨床の現場で、どのように関わっていくかについて語られていて、言葉がやさしい本だった。植田正治の写真と、鷲田清一の文章の組み合わせは少し繊細過ぎる印象もあるけど、語られている状況はとても身近に感じた。
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