商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | トランスビュー |
発売年月日 | 2003/03/20 |
JAN | 9784901510134 |
- 書籍
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あたりまえなことばかり
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あたりまえなことばかり
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商品レビュー
4.3
11件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前半の考えることについては興味深く読んだ。 後半は正や死、自分といったことをテーマに考察されていたが、私にはちょっと難しかったです。 でも、考えることはもっと自覚してやっていきたいなと思えるいい本でした。 23, 30, 96 驚き→知りたい→理性によって考える という流れ。自分が足りていない点を自覚した。 99 考えてもわからないからなお考える。考えることは何より面白い。いくら考えても先があるから飽きようがない。
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学ぼうと思っていた。多くを知れば勝手にそれは私の血肉になるんだろうと。 でもどうやら違うらしい・・・。考えなければそれは哲学ではなく、私が知りたいのは私のことだから、私の中にしか答えは見つけられないんだよと。 ひょっとしたら、私は生きるのだけでなく、考えることも、向いてないので...
学ぼうと思っていた。多くを知れば勝手にそれは私の血肉になるんだろうと。 でもどうやら違うらしい・・・。考えなければそれは哲学ではなく、私が知りたいのは私のことだから、私の中にしか答えは見つけられないんだよと。 ひょっとしたら、私は生きるのだけでなく、考えることも、向いてないのではないか。 でも、諦めたくない。どうしようもなく、惹かれるから。
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このひとの文体は、この事実を与へるだけではない。詩人や物語は、この事実を放ち、ひとを揺さぶる。ことばが響く。ところが、このひとはことばが響くのではなく、読みながら思考が動く。このひとの情熱的な部分である。 このひとにしろ詩人にしろ、読んで考へるかは、受けとつた人間次第である。いい...
このひとの文体は、この事実を与へるだけではない。詩人や物語は、この事実を放ち、ひとを揺さぶる。ことばが響く。ところが、このひとはことばが響くのではなく、読みながら思考が動く。このひとの情熱的な部分である。 このひとにしろ詩人にしろ、読んで考へるかは、受けとつた人間次第である。いいか悪いかは、そんなの知らないといふだらう。ただ、このひとはこうするより他なかつた。こう伝へるより他はなかつたはずだ。 事象そのものを問ふといふこと。考へるとはそのことを考へなければ一体何を考へたことになるのだらう。 知らず知らず、「なぜ○○なのか」とか「○○とは何か」と問いをたて、ひとのことばを聞き、自分で考へたつもりになつてゐる。けれど、この問いといふものは、当のその「○○」を前提にしてしまつてゐる以上、本当の意味で確かな問いではない。その「○○」が在るといふことを疑つてゐないからだ。 では、その「○○」が「在る」とはどういふことなのか。この時、ことばの存在の驚異に出くわす。「ない」といふことばが「ある」。存在しないものは、語りえない。裏返せば、あらゆることばが「存在してゐる」 自分といふ存在について同じ様に考へれば、他人といふ存在を思ふ「自分」がゐる。どんなにあがいても、この「自分」以外であることはあり得ない。裏返せば、「自分」以外であり得る他人は存在しない。 時間といふことについて考へれば、未来や過去といふものは、「現在」といふ一点を離れることができない。過去を語る「現在」があり、未来を望む「現在」がある。現在の視点を離れて、過去を語ることも未来を望むこともできない。直線的水平的時間から、垂直に立ち上がる。 この様に考へていくと、なんだか生きていくことが盛大な茶番に見えて笑へてくる。この一点を一度掴んでしまへば、あらゆる事象が澄み渡る。だからこそ、逆説的に真面目になつていく。真面目に茶番に向つていける。 当り前に驚き、その本質を考へていくと、「なあんだ。当り前なことではないか」とその事象をその事象として受け容れることができる。他人をどうにか変へやうとか、存在しない未来に怯えることも、過去に振り回されることもない。この「自分」以上になりえないといふ、不自由な自由を得てしまつた以上、これ以上の自由などあり得ない。これは悲しいことでもあり、喜ばしいことでもある。それを含めて「生命」だから。
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