あたりまえなことばかり の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
前半の考えることについては興味深く読んだ。 後半は正や死、自分といったことをテーマに考察されていたが、私にはちょっと難しかったです。 でも、考えることはもっと自覚してやっていきたいなと思えるいい本でした。 23, 30, 96 驚き→知りたい→理性によって考える という流れ。自分が足りていない点を自覚した。 99 考えてもわからないからなお考える。考えることは何より面白い。いくら考えても先があるから飽きようがない。
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学ぼうと思っていた。多くを知れば勝手にそれは私の血肉になるんだろうと。 でもどうやら違うらしい・・・。考えなければそれは哲学ではなく、私が知りたいのは私のことだから、私の中にしか答えは見つけられないんだよと。 ひょっとしたら、私は生きるのだけでなく、考えることも、向いてないので...
学ぼうと思っていた。多くを知れば勝手にそれは私の血肉になるんだろうと。 でもどうやら違うらしい・・・。考えなければそれは哲学ではなく、私が知りたいのは私のことだから、私の中にしか答えは見つけられないんだよと。 ひょっとしたら、私は生きるのだけでなく、考えることも、向いてないのではないか。 でも、諦めたくない。どうしようもなく、惹かれるから。
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このひとの文体は、この事実を与へるだけではない。詩人や物語は、この事実を放ち、ひとを揺さぶる。ことばが響く。ところが、このひとはことばが響くのではなく、読みながら思考が動く。このひとの情熱的な部分である。 このひとにしろ詩人にしろ、読んで考へるかは、受けとつた人間次第である。いい...
このひとの文体は、この事実を与へるだけではない。詩人や物語は、この事実を放ち、ひとを揺さぶる。ことばが響く。ところが、このひとはことばが響くのではなく、読みながら思考が動く。このひとの情熱的な部分である。 このひとにしろ詩人にしろ、読んで考へるかは、受けとつた人間次第である。いいか悪いかは、そんなの知らないといふだらう。ただ、このひとはこうするより他なかつた。こう伝へるより他はなかつたはずだ。 事象そのものを問ふといふこと。考へるとはそのことを考へなければ一体何を考へたことになるのだらう。 知らず知らず、「なぜ○○なのか」とか「○○とは何か」と問いをたて、ひとのことばを聞き、自分で考へたつもりになつてゐる。けれど、この問いといふものは、当のその「○○」を前提にしてしまつてゐる以上、本当の意味で確かな問いではない。その「○○」が在るといふことを疑つてゐないからだ。 では、その「○○」が「在る」とはどういふことなのか。この時、ことばの存在の驚異に出くわす。「ない」といふことばが「ある」。存在しないものは、語りえない。裏返せば、あらゆることばが「存在してゐる」 自分といふ存在について同じ様に考へれば、他人といふ存在を思ふ「自分」がゐる。どんなにあがいても、この「自分」以外であることはあり得ない。裏返せば、「自分」以外であり得る他人は存在しない。 時間といふことについて考へれば、未来や過去といふものは、「現在」といふ一点を離れることができない。過去を語る「現在」があり、未来を望む「現在」がある。現在の視点を離れて、過去を語ることも未来を望むこともできない。直線的水平的時間から、垂直に立ち上がる。 この様に考へていくと、なんだか生きていくことが盛大な茶番に見えて笑へてくる。この一点を一度掴んでしまへば、あらゆる事象が澄み渡る。だからこそ、逆説的に真面目になつていく。真面目に茶番に向つていける。 当り前に驚き、その本質を考へていくと、「なあんだ。当り前なことではないか」とその事象をその事象として受け容れることができる。他人をどうにか変へやうとか、存在しない未来に怯えることも、過去に振り回されることもない。この「自分」以上になりえないといふ、不自由な自由を得てしまつた以上、これ以上の自由などあり得ない。これは悲しいことでもあり、喜ばしいことでもある。それを含めて「生命」だから。
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平易な言葉を用いているようでも、内容は奥が深く、決して読みやすいわけではありません。 しかし、真に思考しながら書くということがどういうことかを見せてくれる本です。 著者が一言一言を大事にしながら言葉を紡ぎ出していることがよく分かります。 著者は割と若くして亡くなったようですが...
平易な言葉を用いているようでも、内容は奥が深く、決して読みやすいわけではありません。 しかし、真に思考しながら書くということがどういうことかを見せてくれる本です。 著者が一言一言を大事にしながら言葉を紡ぎ出していることがよく分かります。 著者は割と若くして亡くなったようですが、晩年の頃の著作も読んでみたいと思いました。
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表題のとおり、当たり前のことかもしれませんが、普通は指摘されるまで気づきません。しかし、そのことに気づいたときに、著者の思索の深さに少し触れた気分になります。
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この本の第三章は秀逸です。 丁寧な言葉でひとつひとつ順番に歩みを進める文章に引き込まれました。 著者と一緒に思考できるように工夫した跡が読み取れます。 普段はもっと速く一気に進んでいたところをあえてスローモーションのようにしているので、とりあえずついて行ける読者も増えるのではない...
この本の第三章は秀逸です。 丁寧な言葉でひとつひとつ順番に歩みを進める文章に引き込まれました。 著者と一緒に思考できるように工夫した跡が読み取れます。 普段はもっと速く一気に進んでいたところをあえてスローモーションのようにしているので、とりあえずついて行ける読者も増えるのではないでしょうか。 あとがきにも笑いを封印したため苦労した旨が書かれていました。 池田さんの本は、多数読んだけれど、読むたびに驚きがあります。
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哲学の世界をわかりやすく解説してくれる一冊。 倫理/理性/死/宇宙の果て/人を殺すこと などについて考えさせられます。 哲学とは考え続けることで、自分がいかに知らないかということを知ることだそうです。う~ん。たしかに終わりがないですね。
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2011.09 あたりまえなことばかり 池田晶子 人生の目的とは魂の世話をすることである。ソクラテス 知るということは思い出すということである。プラトン 生死 宇宙 善悪 外なる規範としての道徳 内なる規範としての倫理 自身の行為の動因が善にあることを自覚しつつ行為すること自立的...
2011.09 あたりまえなことばかり 池田晶子 人生の目的とは魂の世話をすることである。ソクラテス 知るということは思い出すということである。プラトン 生死 宇宙 善悪 外なる規範としての道徳 内なる規範としての倫理 自身の行為の動因が善にあることを自覚しつつ行為すること自立的であることそれだけが倫理的であること 人は不思議に目覚めることによって自ら矩(のり)を知る 死体はあるが死はない 理性とは事象一般すなわち常識についての洞察力である 宗教の教祖は必ず語る 相応しい魂にのみこの言葉を植え付けるのだ パイドロス いかに人を信じさせずに考えさせるか ソクラテスはイデアによるロゴスがどうしてかそうなるからそのような成り行きで死んだ 人生の目的とは魂を善くすること 知ることはイデアを想起すること 認識によって存在は認識できない 死後の生命とは魂 あなたの内なる神を信ぜよ キリスト 宗教で信仰することは知性を放棄することに科学は知性を駆使すること わからなさを前にしたときの謙虚さということ以外には倫理性というのは発生しない 私とは何かではなくて私が何という名前で呼ばれているか われわれが現在を生きるとは存在の記憶を生きることである
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この世はあたりまえの事ばかり、ではないのです(笑) 身近な不思議がたくさん詰まった一冊。 自分も世界も、存在自体が当たり前ではないのです。 同著者の14からの哲学もオススメ!
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哲学の世界を分かりやすく教えてくれる池田晶子さんの作品。 彼女は数年前に亡くなってしまいましたが、一体哲学とは何なのか? それを彼女なりの考え方で教えてくれる本です。
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