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クルド人もうひとつの中東問題 集英社新書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社/ |
発売年月日 | 2002/07/22 |
JAN | 9784087201499 |
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クルド人もうひとつの中東問題
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クルド人もうひとつの中東問題
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
クルド人には祖国が無い。最近ハマスのイスラエル砲撃に端を発したイスラエルのガザ侵攻。パレスチナ人も特定地域に封じ込められ虐げられている現状があるが、その数は凡そ1000万人、クルド人はその4倍以上の4600万人程居るそうである。どちらも世界中に散らばっており、数としては前者が半数...
クルド人には祖国が無い。最近ハマスのイスラエル砲撃に端を発したイスラエルのガザ侵攻。パレスチナ人も特定地域に封じ込められ虐げられている現状があるが、その数は凡そ1000万人、クルド人はその4倍以上の4600万人程居るそうである。どちらも世界中に散らばっており、数としては前者が半数以上がガザに居住するもののパレスチナ国として国家が存在する。後者クルド人には国が存在しない。彼らも世界中に居住地を求めるが、移民受け入れに積極的なドイツやフランスに多く、中東近隣ではトルコが最大の受け入れ先となっている。その数2500万人近くに上っている。だがそれも移住者の扱いに変わりなく、クルド人は国を持たない最大の民族と言われる所以だ。 ニュースでイスラエルとパレスチナ人の戦いが流れる度にクルド人の事が頭に思い浮かぶので本書を手に取り、その歴史に触れてみた。内容としては期待通りクルド人の歴史から現状までを新書という少ないページながらもコンパクトに纏まっており、一挙に概要を掴むには丁度良い。 読んでいて常に思い浮かぶのは何故人は争うのかという根本的な部分に尽きる。クルド人は確かに国という安定した居住地を持たず歴史を過ごしてきた。それは大半外部との戦いであるなら納得できるが、複雑なアラブ諸国の中にあり、彼らは同じ民族同士でも争う。各国の利害にまき込まれるだけでなく、同じ民族同士でも宗派の違いや、利益関係のもつれ、主義主張の違いにより争いが絶えない。こうなると国を持つ以前に民族の統一すらも困難な状況になってくる。そしてそれは民族とは別次元の問題になってしまい、本質的に人が争う性質であることを体現しているように思えてくる。 彼らが国を持つ日がやってくるのか、それとも民族内の対立を続け世界に散らばり続けるのか、それは彼ら自身の選択でしか無い。因みに日本では埼玉県の川口市に大きなコミュニティを築いているようである。どの様な考え方を持っているのかいつかインタビューしてみたくなる。そうした気持ちになる一冊である。
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パレスチナ問題に関しては、ニュースで取り上げられることもあり、書籍も豊富にある事から結構目にする機会も多い。 ところがクルド問題になると急にトーンが下がるし、あまり詳しい事は分からないのが正直なところ。 先日日本に住むクルド人の難民をテーマにした小説を読み(マイスモールランド)、...
パレスチナ問題に関しては、ニュースで取り上げられることもあり、書籍も豊富にある事から結構目にする機会も多い。 ところがクルド問題になると急にトーンが下がるし、あまり詳しい事は分からないのが正直なところ。 先日日本に住むクルド人の難民をテーマにした小説を読み(マイスモールランド)、急に興味が湧いたので一冊読んでみようと思って手に取ったのが本書です。 日本でのクルド人の話題と言えば、蕨周辺でコミュニティーを形成しており「ワラビスタン」なんてポップな名称も付いているのですが、彼らがどれだけ不安定な状態で日本に住んでいるのか分かっている人は非常に少ないと思う。僕自身あまり知らなかった。 そもそも難民として日本にいるものの、日本は難民として認めておらずあくまで一時的な措置として日本に居住しているだけで、いつ在留資格を失うか分からないという状態です。この辺は是非「マイスモールランド」を読んで頂きたい。 そしてこの本はかなりディープにクルドと周辺諸国との軋轢を書いているので、正直読んでいて全然覚えられないのが正直なところです。無数の争いを細かく書いているので、もっとおおざっくりな本もう一冊よみたいなあ。あるのかな?
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映画『東京クルド』を観て以来少しずつ読書しようと思い手に取った(2冊目) クルド人問題についての概説書。20世紀頃までの歴史が新書でまとめてある。コンパクトながら内容充実。世界史・地理の知識不足の自分は読み進めるのに苦労した(中東関連書籍を読む時毎度感じる事だけど) 読みなが...
映画『東京クルド』を観て以来少しずつ読書しようと思い手に取った(2冊目) クルド人問題についての概説書。20世紀頃までの歴史が新書でまとめてある。コンパクトながら内容充実。世界史・地理の知識不足の自分は読み進めるのに苦労した(中東関連書籍を読む時毎度感じる事だけど) 読みながら非常に複雑で根深いものがあるのだなと痛感させられた。大国の国際政治に翻弄され、内部の分断で対応がままならない様子にはやり切れない思いを抱いた。こんな事言うと怒られるかもしれないが朝鮮近代史を読みながら感じたやり切れなさに近いものを思い起こした。 未消化部分が多々あるので、理解を深めながら読み返していきたい。
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