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戦争みたいな味がする
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2025/07/25 |
| JAN | 9784087890211 |
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戦争みたいな味がする
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商品レビュー
3.9
13件のお客様レビュー
筆者のグレイス・M・チョーは韓国人の母と米国人の父の間に生まれたハーフ。父は米軍人で韓国の米軍基地に駐留したことがあり、そこで母と結ばれ、彼女が生まれた。 この本はその両親、特に母親との思い出を、母から習う韓国料理との思い出の中で綴る。ただ決して「心温まる」という感じのものではな...
筆者のグレイス・M・チョーは韓国人の母と米国人の父の間に生まれたハーフ。父は米軍人で韓国の米軍基地に駐留したことがあり、そこで母と結ばれ、彼女が生まれた。 この本はその両親、特に母親との思い出を、母から習う韓国料理との思い出の中で綴る。ただ決して「心温まる」という感じのものではない。 グレイスの母は1941年に大阪で生まれたコリアン。大戦後の朝鮮戦争を経て、60年代に韓国に軍事政権が生まれた頃、韓国政府は米国軍人相手の売春行為を公的に認めており、母親はそこで娼婦として働いていたと聞かされる。 父と出会って、グレイスが生まれ、アメリカに渡り、父の生まれ育ったワシントン州チョへイリスという小さな町で家族は暮らし始める。しかし、その街は白人以外を受け入れたことがない閉塞的な町で、軍の仕事のために長期間にわたって父は家をあけ、母と自分と兄だけで暮らし、学校に行けば「チャイニーズ!ジャパニーズ!」と呼ばれて蔑視されることを経験し、母親もまた精神が徐々に壊れていくところ、やがては父と母の関係も破綻していくところを経験する。 彼女と母の間の思い出は、楽しい思い出も辛い思い出も母が用意する料理にまつわるものであり、母の心が病んでからは、母に聞きながらグレイスが料理を作るという行為にまつわるものとなっていく。 ちなみに表題にある「戦争みたいな味がする」ものというのは、彼女の母親が兄夫婦と同居していた時に義姉が用意した様々な食料品の中で母親が脱脂粉乳にだけは手をつけなかったエピソードに由来する。 米軍は朝鮮戦争時代に避難民である朝鮮人を虐殺するという事件も起こした一方で食糧支援として大量の脱脂粉乳(米や麦ではなく)を支給し、それを飲みすぎた人たちはひどい下痢を経験したという。 母親も同様の思い出を持っているのか、脱脂粉乳は「戦争みたいな味がする」から手をつけなかったというのだ。 このエッセイは時系列に沿って書かれたものではなく、数年間にわたって複数のところで発表されたものに加筆されたもの。小見出しで、言及する時代が書かれているが、時系列が頻繁に前後するので、その辺りが少し読みづらい部分はある。 しかし、一方で年老いていく母を見つめる視線は、自分が認知症の母を見つめていた記憶と結びつくところがあって少々辛い部分があった。
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生きるためにせざるを得なかったこと、それが生み出してしまった恨み怒り破滅、愛する家族の過去に迫りながらも故郷、あるいは戦争を思い出す味。食事が蘇らせる記憶。
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慰安婦問題。これは今からほんの70年前くらいのお話。戦争が起こると日本以外の国でも同じようなものはあったようだが、強制的もしくは騙される形の人権侵害として慰安婦問題はあるのだと思う。朝鮮の女性は世界大戦時は日本兵を、その後の朝鮮戦争時には母国と米軍の兵が相手になっている。 著者...
慰安婦問題。これは今からほんの70年前くらいのお話。戦争が起こると日本以外の国でも同じようなものはあったようだが、強制的もしくは騙される形の人権侵害として慰安婦問題はあるのだと思う。朝鮮の女性は世界大戦時は日本兵を、その後の朝鮮戦争時には母国と米軍の兵が相手になっている。 著者の社会学者は、母の生い立ちを巡る長い長い旅をする。深いえくぼが美しい母が決して話さなかった若い頃の話。その母が異国の地で病になり、懸命に寄り添う娘。 自分の意思で海外生活を選ぶのとは違う。生きていくためであったのに母国で蔑まれ、居場所がなく新天地を目指す。だがその地がアメリカなど白人優位の国だとしたらと想像してみるといい。 私たち日本人にとっての終戦は1945年。だけど朝鮮の人達にとっては日本の植民地支配がやっと終局を迎えたと思ったらその後の冷戦時代の朝鮮戦争へと突入するのだから朝鮮戦争の歴史は心エグられる。 作中気になった所をメモしておく。 恨(ハン)とは、不正義にたいする解消されない恨み、絡まって、ほどくことができない閉塞感、あるいはもつれた悲しみ。 フィリピンのセックスワーカーの運動家であるアドゥルデレオン「(アメリカのフェミニストは)売春が自由な選択であるかどうかに議論することに、全ての時間を費やしている。私たち第三世界諸国の女性は、かれらの闘いにうんざりしていた。売春について、わたしたちが抱える問題はそういうことではない」「娼婦にならないことを選択できる権利」をもてることのほうが急務だった。
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