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骨灰 角川文庫
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骨灰 角川文庫

冲方丁(著者)

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骨灰 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2025/06/17
JAN 9784041159224

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商品レビュー

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2025/11/08

【短評】 第169回直木賞候補に選出された冲方丁(うぶかたとう)による長編ホラー。 なかなかにチューニングが合わず、物語に没入する迄に相応の時間を要した。しかしながら、一旦物語に入り込んでしまえば、精神を蝕まれるが如き濃密な読書を堪能することが出来た。 大手ディベロッパーのIR...

【短評】 第169回直木賞候補に選出された冲方丁(うぶかたとう)による長編ホラー。 なかなかにチューニングが合わず、物語に没入する迄に相応の時間を要した。しかしながら、一旦物語に入り込んでしまえば、精神を蝕まれるが如き濃密な読書を堪能することが出来た。 大手ディベロッパーのIR部に籍を置く松永光弘(まつながみつひろ)は、渋谷再開発地区の地下深くで祭祀場めいた「穴」を発見する。這々の体で「穴」から帰還した光弘だが、その日を境に彼の日常が歪み始める。謎の渇き。骨を焼くような嫌な匂い。聴こえる筈の無い声。「穴」から這い出た何かが現実が侵食する。 「そう来たか」という着想がお見事。本著のタイトルでもある「骨灰」が示す忌まわしさに思わず身震いする。地面が気味悪く感じるというのは稀有な体験だ。 主人公が正気を失っていく様が緻密に描写されるため、中てられる類の作品だ。正気と狂気の変わり目が掴めない程、静かに巧みに「あちら側」に連れて行かれる感覚は凄いと思った。 他方、段々と迫ってくる類の怪異かつ光弘が割と理知的な人間であるため、序盤になかなかのめり込めず、正直に言えばやや退屈だった。「堕ちて」からはぐいと惹き込まれ、ラストシークエンス等は眼が離せなかったので、そこだけが惜しまれる。 【気に入った点】 ●「渇き」の描写が見事。「骨を焼く」というのは凡そ想像しうる乾燥の最上位だと思う。主人公に移入する類の作品につき、不思議と喉が渇く作品である。 ●終始全てが信頼できない不安定な感覚が付き纏う。アイツもコイツも何か怪しいのである。それでいて「主人公が何かを間違っている」ことが確かに感じられるため、どうにも腰の座りが悪いのだ。気持ちが悪いのだ。 【気になった点】 ●感情移入に時間を要した。正直に言えば、理由は定かではない。上手く言語化が出来ない。序盤に限った話ではあるが、ここ最近の読書で最も眼が滑ったように感じた。他に類を見ない怪異であるため、どういう立場で臨めば良いか、測りかねていたというところか。 現実が凌辱されていく様を緻密な筆致で描く一冊。得体の知れない恐怖を感じているのも一興だろう。

Posted by ブクログ

2025/10/25

めっっちゃ怖かったーーーー ホラーの長編は初読でしたがこんなにじっくりと丁寧に風景や心情、登場人物の機微が分かって本当にゾクゾクした。 寝る前に読んでたらめちゃくちゃ悪夢を見ました。 それ程こわかった...。でも面白かったー!

Posted by ブクログ

2025/10/04

2023年第169回直木賞候補作。 渋谷を巡る再開発に関わる大手ゼネコンが呪術的祭祀に巻き込まれる——この導入にとても期待しました。 最先端の土木建築と、平安期まで遡れる陰陽五行説。江戸は平安京を模倣し四神相応の地相を施した街だとも言われます。しかも渋谷は、京都と地形・街並みの...

2023年第169回直木賞候補作。 渋谷を巡る再開発に関わる大手ゼネコンが呪術的祭祀に巻き込まれる——この導入にとても期待しました。 最先端の土木建築と、平安期まで遡れる陰陽五行説。江戸は平安京を模倣し四神相応の地相を施した街だとも言われます。しかも渋谷は、京都と地形・街並みの類似を指摘する人もいて、四神が揃う土地だともされる。まさに素晴らしい設定でした。 しかし 物語は、「こじんまりとした恐怖」に収束してしまった印象があります。 とはいえ、冲方さんらしく儀礼や骨・灰をめぐる描写には独特の表現があり、異界に引き込む迫力がありました。暦学や方位術を深堀りしなかった分、都市そのもの、路上生活者や行方不明者を描く視点はユニークです。渋谷再開発というリアルな題材に古代の呪術を重ね合わせる設定は、社会小説的な読み方も楽しめました。 できればもう一歩踏み込んで、都市型ホラーとしてのスケールでまた書いて欲しいです。

Posted by ブクログ