空をこえて七星のかなた 集英社文庫

加納朋子(著者)

• 販売会社／発売会社: 集英社
• 発売年月日: 2025/05/20
• JAN: 9784087447699

商品レビュー

2025/11/25

最後に怒涛の伏線回収がなるほどね〜となった！
時系列も若干バラつきがあるので、
どことどこが繋がるんだろ〜と
想像しながら読むことが出来た！

少し迷子になりそうなところもあったので、
星3にしたけど、
星が好きな層にはしっかりとハマりそう。

メッセージ性としては
なんだか今自分がやっていることとか、
目指してることとかに対して、
あまり重く考えすぎずに
進んでいくしかないんだなぁと。
絶対的なことはこの世に存在しなくて、
今この時は今しか体験することが出来ないから、
そこをいかに自分の財産として意識し、
経験していくかが大切なんじゃないかと感じた。

なんかこう、
何も責めなくていいんだなぁと思える1冊だった。
キーワードの「星」を通じて、
さまざまな登場人物が緩く奮闘するようすが面白かった。

人気なのは、2章の「星は、すばる」だろうなぁと。

2025/11/19

星や宇宙をテーマにした連作短編集。
どの作品も人間の深いところまで描かれていること私好みで楽しく読み進めることができたが、どこか違和感があるなと感じていた。そんな違和感も6･7編にて、すっかり晴れました。全てが纏まっていく感覚がすごく良かった。

2025/11/19

タイトルにある七星(ななせ)がこの小説の主人公。彼女を取り巻く家族や友人たちのエピソードが章を成します。そのエピソードを紡いでいくと最終章でパズルが完成したように一枚の絵が現れます。彼女の名前の由来からわかるように、それぞれの人生はいずれも宇宙に関係して歩んでいます。
作者の加納さんの小説は以前からファンで楽しんでいました。何気ない日常の一場面からのあっという謎解きが妙です。
それだけに久しぶりに期待して読んだのですが、期待が大きいが故の失望の方が大きく残念な感想でした。主人公の母親が余りにも出来過ぎで、勿論現実にもこんな人は存在するのでしょうが、ちょっと鼻についてしまいました。更にお話しの展開にもはあ〜こうなるんだあと思って入りこめなくなくなったのでした。題材が飛躍し過ぎて私が抱いていた彼女の小説のイメージについていけなかっただけかもしれませんが。