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メディアとしての福沢諭吉 表象・政治・朝鮮問題
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 慶應義塾大学出版会 |
| 発売年月日 | 2025/05/15 |
| JAN | 9784766430301 |

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メディアとしての福沢諭吉
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時事新報の社説を中心にメディアの発信者という視点から福沢諭吉を論じた本。 第一部では福沢の執筆スタイルやメディアそのものに対する姿勢、第二部では時事新報の社説を通して具体的にどのような世相や事件に関わったか、第三部では特に朝鮮に関しての福沢の考え方や行動についての研究がなされてい...
時事新報の社説を中心にメディアの発信者という視点から福沢諭吉を論じた本。 第一部では福沢の執筆スタイルやメディアそのものに対する姿勢、第二部では時事新報の社説を通して具体的にどのような世相や事件に関わったか、第三部では特に朝鮮に関しての福沢の考え方や行動についての研究がなされている。 個人的に特に興味を引いたのは7章の天主教徒自葬事件だ。事件の経緯が現代日本ではあまり起こり得ない事であることもあるが、福沢がこの時期キリスト教の布教をかなり警戒していたのは意外だった。排斥と言うほどの行動はとっていないが、当時のキリスト教がいかに日本社会での異物感を持っていたかが分かる。 もう一つは有名な「脱亜論」が執筆当時はもとより戦前においては全く顧みられるようなものではなかったことだ。また福沢が韓国併合に積極的だったと言うこともなく、当時の朝鮮人の日本留学をかなり支援しているし果ては李氏朝鮮の皇族の世話までしている(かなり引っ張り回され苦労したようだが)。脱亜論をもって福沢の帝国主義を語るのは早計というより、論外という他にない。 かなり長いが、福沢研究の中では最新かつ概論的なので入門書の後におすすめしたい本。
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