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マルタの鷹 新訳版 創元推理文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 2025/04/30 |
| JAN | 9784488130077 |
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マルタの鷹 新訳版
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商品レビュー
4
4件のお客様レビュー
プロットは思いのほか分かりやすく、ミステリーとしての導入から始まり、彫像をめぐる冒険小説の様相を見せていく。なので誰が犯人か。動機はなんだ。トリックは。と言った推理小説としての旨みはさほど感じられない。反面、ハードボイルドとしての魅力は文体から展開から会話からムンムンに漂っていて...
プロットは思いのほか分かりやすく、ミステリーとしての導入から始まり、彫像をめぐる冒険小説の様相を見せていく。なので誰が犯人か。動機はなんだ。トリックは。と言った推理小説としての旨みはさほど感じられない。反面、ハードボイルドとしての魅力は文体から展開から会話からムンムンに漂っていて素敵だ。そして何より、主人公である私立探偵スペードの強靭でスカした精神が本作の色合いを決定づけていて、その非情さに引きつけられた。結末の淋しさも良い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「おれのエンジェル」って… 正直、サム・スペードが、こいつなんなんだって感じを受けた。 なのだが、巻末の解説を読むと、そういうものであったかとちょっと納得。 「ハメットがリアリズム的に描こうとした「現実」とは、第一次世界大戦後の頽廃的なアメリカ社会だった。そこでは人々は悲惨な戦争の記憶を(あるいは次の戦争への予感を)抑圧するかのようにジャズ・エイジの狂躁に身をゆだね、古いモラルは急速に失われていった。とりわけ象徴的なのは禁酒法(1920−33)で、販売は禁止しても飲酒は禁止しないこの「ザル法」は『血の収穫』で描かれるようなギャングの跋扈をもたらしもして「法」の権威を地に堕としたのであった」(343p.) 「ほどなくして曲者ぞろいのタフな人物たちが繰り広げる、財宝をめぐる虚々実々の争奪戦となるが、登場する犯罪者達はそろって主人公サム・スペードの「非情さ」に圧倒される〜(中略)誰がいちばんひどい悪党なのかわからなくなるのではないだろうか。」(345p.) 「このようにして、非情でなければサヴァイヴできない世界に住む探偵が、「探偵」であることの非情さの「言い訳」にできない地点に追い込まれ、傷つきやすい「人間」としての自意識をむき出しにしてしまうところまで描いてしまった『マルタの鷹』は、ハードボイルド探偵小説を完成させると同時にその臨界点を示すようなージャンル自体を脱構築するようなー傑作となった。」(346p.)
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ハードボイルドの名作です。ダーリンという表現が男女ともに使う言葉とは知らず、しばらく混乱しました。クールでいいですねー。
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