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戦後ドイツと知識人 アドルノ、ハーバーマス、エンツェンスベルガー
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 人文書院 |
| 発売年月日 | 2025/03/31 |
| JAN | 9784409031360 |
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戦後ドイツと知識人
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戦後ドイツの知識人:全体主義の克服と社会的批判 本書は、ナチズムを経験した戦後ドイツにおいて、民主主義国家として成熟していく過程で活躍したアドルノ、ハーバーマス、エンツェンスベルガーという知識人たちの意義と可能性に焦点を当てています。彼らは、公的な場で社会に対して知的な批判を行う...
戦後ドイツの知識人:全体主義の克服と社会的批判 本書は、ナチズムを経験した戦後ドイツにおいて、民主主義国家として成熟していく過程で活躍したアドルノ、ハーバーマス、エンツェンスベルガーという知識人たちの意義と可能性に焦点を当てています。彼らは、公的な場で社会に対して知的な批判を行うという共通点を持ちながらも、それぞれの時代状況や思想的立場に応じて異なる役割を果たしました。 アドルノ:自己省察と文化批判 第一章と第二章では、アドルノの知識人観の核心である「自己省察」が、亡命先アメリカで書かれた『ミニマ・モラリア』を通じて再考されます。帰国後のアドルノは、ハイネ論を通して文化的かつ政治的な問題を扱い、メディアでの討議を通じて戦後ドイツ社会の問題に取り組みました。亡命時から現実の具体的な状況の中で行う時勢への抵抗を構想していたアドルノは、聴衆の理解に力点を置いて議論を展開しました。 ハーバーマス:公共圏の再構築と権威批判 第四章と第五章では、1960年代の西ドイツで主導的な役割を担ったハーバーマスが、アドルノらの「支配」理論を批判的に捉えつつ、市民的公共圏の理念を再構築しようとした試みが描かれます。彼は学生運動との関わりを通して、社会批判者の「自己省察」の重要性を強調し、保守陣営の思想家ゲーレンとの対峙を通して、西ドイツの民主主義的進展の成果に焦点を当てました。 エンツェンスベルガー:文学と政治的実践の架橋 第七章では、エンツェンスベルガーがアドルノに触発されつつも批判的に対峙し、作家・詩人として、議論の場となるメディアの創出を図ると同時に、自身の作品を通じて社会情勢と対峙した様子が描かれます。彼は、ヴェトナム戦争や冷戦下の状況を背景に、行動しない知識人を批判し、キューバ革命を描写することで、抗議運動とその反対者の双方の問題性を自覚させる文学作品を創造しました。 自己省察と討議の継承:戦後ドイツの知識人の遺産 終章では、アドルノが見出した「自己省察」と「討議」という二つの契機が、戦後ドイツという歴史を背景に、ハーバーマスやエンツェンスベルガーに影響を与え、それぞれ固有の形で展開されたことが示されます。彼らは、体制順応的な傾向を敏感に察知し、ナチスの経験から「一般性/普遍性」の危険性を認識しつつ、戦後ドイツに民主主義を根付かせようと努力しました。 後期近代における知識人の役割:適合と共鳴の探求 「終わりに」では、後期近代の危機に直面する現代において、個人のレベルを超えた一般的で集合的な地平を探る必要性が主張されます。著者は、「近代」の変容とそれに伴う知識人の問題を、西洋とは異なる社会発展を遂げた日本にどの程度当てはめられるかという点に議論の余地があることを認識しつつも、「自己省察」と「討議」という二つの契機を探求することの重要性を強調します。 現代における「自己省察」の志向:状況変革への責任 本書は、社会の質的な変容が生じている現代において、「近代」の知識人に再度注目し、多様な形態で展開されていたはずの「自己省察」の志向を再検討することの必要性を問いかけます。最終的に、知識人の意義や今後の展開は、具体的な文脈の中で個々の営為を積み重ねる中でしか、状況の変革に向けて取り組むことができないとし、状況の進展に対する責任は私たちにあると結んでいます。
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