「頭の中のひとりごと」言いかえ図鑑 仕事で疲れた心がすっと軽くなる

片田智也(著者), 川見敦子(著者)

• 販売会社／発売会社: ぱる出版
• 発売年月日: 2025/01/28
• JAN: 9784827214901

商品レビュー

2025/09/03

咄嗟に出てしまう独り言を言い換えることで認知の歪みを変えようという本。そういう意味では認知行動療法？なのかもしれない。
一部納得できるものがあったが…根底には「自分優先」の考え方があり、ややもすれば他者を切り捨てている印象を受けた。
なんでも自分のせいにしてしまいがちな人、余計な苦労を背負わされがちな人にとってはこれくらいのドライさでいいのかもしれないが…そうでない方が取り入れると却って軋轢を生みそうな考え方に感じた。

また、これらの考え方は一般社員向けのものであって、部下をマネジメントする管理職ではこの考え方は向かないように感じた。
「私はちゃんと教えた。ミスしたのは本人の責任」と(心の中で)するのはマネジメントする上でトラブルが起きそうで怖い。

ただ、自分と他者に適切な距離で線引きして仕事をする、という考え方は大いに参考になったので取り入れたい。

2025/08/17

普段の自分の思考の癖について改めて考えさせられた。人はついネガティブな言葉を心の中で繰り返してしまいがちだが、それを少し言い換えるだけで気持ちの持ち方が変わるという指摘にはとても納得した。

特に「どうせ無理だ」と思う代わりに「まずは試してみよう」と言い換える例が印象的だった。普段の生活や仕事の中でも、知らず知らずのうちに自分で自分の可能性を狭めていたことに気づかされた。

この本を通して、言葉は単なる表現ではなく、自分自身の行動や気持ちを形づくる力があると実感した。これからは意識的にポジティブなひとりごとを増やし、前向きな行動につなげていきたいと思う。

2025/06/07

２０２５．６．７読了
　書店で夕方に買って、帰りの電車と夜の読書で読み終わってしまった。
　どんなネガティブに見える事柄にも、ポジティブな側面がある。そのような「考え方」を書いた書籍も多いが、本書は考え方だけではなく「言い換え」という具体的な行動の例まで示していてわかりやすい。
　一度通読しても、また気持ちが落ち込んだり愚痴っぽくなったときに開いて、その項目を見ると良いと思う。

・疲れた　→　頑張った証拠だ
・イライラしてはいけない　→　だからイライラしたのか
・思い通りにならない　→　自分の想定の幅が狭かったのか
・ゆううつだ　→　そういう日もある
・仕事で失敗した自分はだめだ　→　仕事が人生のすべてじゃない
・納得できない　→あ、そうなんだね
・仕事に行きたくない　→ならば辞めればいい（実際には辞めないが、働く目的を思い出す）
・自分ばかり苦労する　→この経験から何が学べるか？
・うまくいかない　→「受け止め方を変える」
　※船の行き先を決めるのは帆の向き（心の持ち方）である。

　理屈で「なぜそう言い換えないといけないの」とか考えてはならない。そのように口に出せば、気持ちも変わってくるだろう。
　本書を参照しながら、自分なりの「言い換え図鑑」を作ってみてもいいかもしれない。