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昭和史 戦前篇 1926-1945 新版 平凡社ライブラリー979
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昭和史 戦前篇 1926-1945 新版 平凡社ライブラリー979

半藤一利(著者)

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昭和史 戦前篇 1926-1945 新版 平凡社ライブラリー979

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 平凡社
発売年月日 2025/01/08
JAN 9784582769791

昭和史 戦前篇 1926-1945 新版

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2025/01/19

『歴史探偵』の異名を持つ作家・半藤一利氏による「昭和史」シリーズ戦前・戦中編です。授業形式の語り下ろしというスタイルで、分厚い内容ながら非常に分かりやすく、最初から最後まで一気に読むことができました。 半藤氏と同じく昭和史を研究している作家の保坂正康氏に曰く、 「昭和とい...

『歴史探偵』の異名を持つ作家・半藤一利氏による「昭和史」シリーズ戦前・戦中編です。授業形式の語り下ろしというスタイルで、分厚い内容ながら非常に分かりやすく、最初から最後まで一気に読むことができました。 半藤氏と同じく昭和史を研究している作家の保坂正康氏に曰く、 「昭和というのは、日本の歴史のなかで稀有な時代といえます。貧困と贅沢、テロやクーデター、敗戦と平和など、人類史のなかで人間が体験したあらゆることがこの時代に含まれている。」 (『講師に聞く 「新視点・昭和史」 保阪正康氏』http://www.asahiculture.com/shinjuku/topics/post_47.html) という言葉をかつて聞いた事がありまして、そうした上で本書を読んでいくと、まさしくその通りだな、という思いを新たにしました。 本書は『歴史探偵』の異名を持つ作家。半藤一利氏が授業形式の語り下ろしで綴った『昭和史』二部作の戦前・戦中編です。実のところを申しますと、ぼくは本書の存在を前々から知ってはいたのですが、その量のお陰で今の今まで敬遠していたわけですが、そうそうそんな姿勢がいつまでもそれが通じるわけではない、と決意して読んでみる事に致しました。 結果としては大正解で、「語り下ろし」という形式であるということと、これがある程度サクサク読むことが出来たということは自分の近現代史に関する知識がまださび付いていないな、ということが再確認できて、そこは大きな収穫でございました。 ここでは戦前、戦中の昭和史が描かれ、『昭和』という時代が始まり、大日本帝国が大東亜戦争(太平洋戦争)に敗れ去っていく1945年までの出来事が綴られております。国民的熱狂が国家および国民をいかに危険な方向へと持っていくのか。抽象的観念論への傾倒によって日本全体の世論がマイナスの意味で一つにまとまり、戦争へと突き進んでいく…。 肝心の戦争も、緒戦こそ勢いがあったものの、やがて徐々に劣勢に経たされ、敗北への道へと進んでいく…。ここには日本人の「欠点」というものが浮き彫りにされ、この時代の『教訓』は時を経ても少しも色あせないものなのだ、ということを認識するに至りました。 なお、「こぼればなし」として毎日出版文化賞特別賞受賞の講演録である「ノモンハン事件から学ぶもの」が増補されており、作家の司馬遷太郎が執筆を挫折したといわれる『ノモンハン事件』のあらましと、それがどのような影響を日本に与えたのか、ということが語られており、とても面白かったです。 昭和史は現在に至るまで『謎』の多い部分や、未だに明らかになっていない部分が多いわけですが、それを踏まえたうえでも日本人の一人ひとりが向き合わなければ、と思っているのです。 ※追記 本書は2025年1月8日、平凡社より『新版 昭和史 戦前篇 1926-1945 (979) (平凡社ライブラリー 979)』として再販されました。半藤一利氏は2021年1月12日、老衰のため東京都世田谷区の自宅で死去しました。90歳でした。この場をお借りしてご冥福を申し上げます。

Posted by ブクログ