友が、消えた

金城一紀(著者)

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2024/12/16
• JAN: 9784041155349

商品レビュー

2025/03/23

なんと小説の新作は13年ぶりらしい。昔ずっと追いかけていた作家さんの一人。もちろん彼が脚本を書いた映像作品も多分全部観ている。懐かしい。読むしかない。

読んだところ、記憶の金城一紀よりも、ハードボイルド味が増した感じかな？少し読み進めて、あれ、これなんかの作品の続編なのかな？？登場人物の設定の感じが、そんな感じがする…調べてみたら、初期作品のザ・ゾンビーズシリーズのひとりが大学生になって主人公になったのね。うん、過去シリーズ読んでから読んだほうがいい本です、これは。

ストーリーは、大学生の主人公が、同級生から人探しを依頼されるところから始まる。学内を探っていくと、だんだんときなくさくなってくる。犯罪が絡んでいる。真相を追いかける過程と、ときおり発生するアクションシーンがみどころ。このアクションシーンの描写がいい。映像作品の仕事を経たからかもしれない、サラッとしているけど、画が浮かぶようで、かっこよさが伝わった。斜に構えた小気味良い会話もいい。

以前は高校生のチームの青春モノだったけど、今作はやや暗めのトーンかな。ハードボイルドなトラブルシューティングを軽やかにする男といえば、石田衣良の池袋ウエストゲートパークのマコトを彷彿とさせる。正直以前ほどぐっとは来なかったのは、主人公が大人になったからか、私が歳をとったからか。ともあれ、十数年ぶりに、彼のほかの作品たちを読み返したくなったのは確か。

2025/03/21

シリーズ化しているらしいがこの作品から読んだので､高校生の時に何があったのか？なぜ親友が亡くなってしまったのか？など色々と気になった。
世の中には色んな悪があって､グレーな案件もいっぱいあって､警察にも頼れず悩んでいる人もたくさんいるだろう。この本の主人公の南方は損得を考えず､自分の時間を犠牲にしてでも困っている人を全力で助け悪に立ち向かう。そしてとにかく強い。読みはじめはちょっと合わないかなとも思ったが､読み進めるとのめり込んでいった。前作も読んでみたい作品です。

2025/03/15

金城さんの「GO」が好きなので、本屋で見つけて買ってみた。
でも「ザ・ゾンビーズ・シリーズ」は未読。
物語の根底に流れる哲学がわからず。
4編あるシリーズを1作でも読んでみてから再読することとしよう。