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雪夢往来
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2024/12/16 |
| JAN | 9784103509578 |
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雪夢往来
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商品レビュー
4.4
31件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
越後の縮仲買商人・鈴木牧之が、当地の風俗や雪国の生活を活写した「北越雪譜」を世に出すまでの歳月を描いた長編歴史小説。 牧之を始め、戯作者の山東京伝、その弟・京山、滝沢馬琴、板元・耕書堂の二代目である蔦屋重三郎など実在した人物が登場し、それぞれが絡みあう人間ドラマを繰り広げる。 物語の発端は、牧之が、行商で訪れた江戸で、人々の越後についてのあまりの無知さに落胆したことにあった。 彼は故郷のことを知らしめたい思いに駆られ、越後の綺談と風俗を描いた本の出版を目指す。 やがて、彼の執筆は人気偽作者・山東京伝の目に留まり、出版へと動き始めるが、板元・二代目蔦重から五十両という多額の金銭要求に耐えられず、頓挫となる。 その後も度重なる仲介者の死去に見舞われ、出版はままならない状態となるが、京伝への敵対意識に燃える馬琴の手に原稿が渡ったことから、牧之は期待を抱き、およそ30年ぶりに江戸へと向かい、馬琴の家を訪れる。 ところが、馬琴の態度は素っ気なく、別の仕事に勤しんでいるので、3年待てこのこと。 その後、馬琴とは12年間やりとりをするも、出版は日の目を見ることなかった。 あきらめかけていた牧之だったが、最後に京山に救われ、「北越雪譜」として無事、発刊、そして、ベストセラーとなる。志を抱いてから実に40年を費やしたが、牧之の強烈な執念がついに結実する。 物語の縦糸が、愚直で誠実な主人公・牧之の苦難の道筋とすれば、この作品には、幾つものしっかりした横糸もある。 そのひとつが、京伝、馬琴、京山といった戯作者の個性や絡み合いである。才気があるが飄々とした京伝、その弟子だった馬琴の狷介、傲慢な態度と野心、偉大な兄を慕いながらも重圧を感じている京山。長い年月を通して、彼らが老いるまでを描ききり、それぞれの立場や心情がよく伝わってきて、興味深い。 また、蔦重や鶴喜など出版界の裏側や策略、牧之や戯作者たちが連れ合いに支えられる様子や家族との関係で心乱れる場面も、克明に描かれ、別の角度から物語に彩を与えている。 文化文政期における作家と出版界、越後と江戸の風情などの時代考証を呈示しながら、魅力的、個性的な登場人物の生き様を重層的に描いた読み応えのある素晴らしい作品に仕上がっている。
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北越雪譜にまつわる話、と聞いて手に取る。 かつて、宮尾登美子の蔵で北越雪譜を知り、少し読んでみたが、全部はとても読み込めず、でもまたいつかチャレンジしたいなと思える一冊だった。 その北越雪譜を著した鈴木牧之と、当時の江戸の出版業界人たちの長きにわたるやりとりが本書のメイン。 木...
北越雪譜にまつわる話、と聞いて手に取る。 かつて、宮尾登美子の蔵で北越雪譜を知り、少し読んでみたが、全部はとても読み込めず、でもまたいつかチャレンジしたいなと思える一冊だった。 その北越雪譜を著した鈴木牧之と、当時の江戸の出版業界人たちの長きにわたるやりとりが本書のメイン。 木内昇ははじめて読んだが、面白いし読みやすい! さすが売れっ子だ。 こんな時代に地方からの書物って、なかなか、本当に、なかなかスムーズに行かなくて大変だったのがよくわかる。 鈴木は粘り勝ちと言えるだろう。 よくぞ田舎でずっと文と絵を磨いて、わずかに繋がる都会との人脈で出版までこぎつけたもんですね。 出版界の濃い面々も面白かった。 山東京伝兄弟と、敵役?の曲亭馬琴、良い人すぎる十返舎一九や、二代目蔦重など、去年の大河ドラマを見ていた人にはよくわかったんじゃないかな。 見ていない私にも面白かったのですから。 当時の江戸の人は、新潟のことなど何もわからず、大量の雪のことを信じてくれない、というエピソードに、こんな大雪の中で選挙したいとか言ってる奴が今もいるなんてよぉ、という苛立ちを持って読んでしまった。 写真も動画もあるし、情報が一瞬で送れるくせに、いまもこの状態があんまり変わってないってなんなんだ。はーあ。 読了後、北越雪譜を改めて読んでみたいと思ったし、その少し前に出版されたという新潟の雪の本は結局どうなったのよ、という気持ちで読み終えた。
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越後塩沢の縮や質屋で生計をたてている鈴木儀三治は、父の跡をとって商業を生業としている。ある時江戸に滞在し、雪の話をしたが江戸者には何の話をしているか伝わらず、嘘をついているとさえ思われてしまう。越後のことを江戸の者に知ってほしいと越後の話を書き溜めた。 せっかく書いたものなので...
越後塩沢の縮や質屋で生計をたてている鈴木儀三治は、父の跡をとって商業を生業としている。ある時江戸に滞在し、雪の話をしたが江戸者には何の話をしているか伝わらず、嘘をついているとさえ思われてしまう。越後のことを江戸の者に知ってほしいと越後の話を書き溜めた。 せっかく書いたものなので、出版までいかなくとも何かにして欲しいと人を介して山東京伝にお願いしたところ、手直しする形で出版できるかもという話になったが、出版元が見つからない。耕書堂も鶴屋さんも西村屋さんも二代目。板木代50両払うならという出版元を見つけたが、やはりそこまでの額は出せない。次に大阪の方での出版を試みるが、結局こちらもダメ。 山東京伝が亡くなった後に、曲亭馬琴が出してやると胸を張った。今は忙しいから4年後との話だったが、曲亭馬琴はいつだって忙しい。そこからさらに10年経ち、12年経った。 その頃山東京伝の弟京山が、兄の遺品の中から儀三治の草稿を見つける。あまりに話が進んでいないようなので、こちらでやりましょうかとひと噛みしたところ、曲亭馬琴が臍を曲げる。すでに儀三治はお爺さんである。出版は如何になるのか。
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