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パンとペンの事件簿
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
| 発売年月日 | 2024/11/20 |
| JAN | 9784344043794 |

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商品レビュー
3.5
53件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
大正の初めに社会主義者の集まりで会った売文社の物語。 「太平洋食堂」から続く社会主義者のシリーズとなるのなか。 登場人物は史実の人たちばかりで語りの「ぼく」だけが創作の人物かな。 悲哀もある中でわちゃわちゃとした社会主義者たちの活動が面白いのは大正ロマンでもある。 社会主義者たちのこののちの話はさらに厳しくなっていくので、もしかしたら別の作品で語られるのかもしれない。 大杉栄と伊藤野依の話は村山由佳の『風よ あらしよ』が詳しいです。
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この物語は革命の旗じゃない。理念の純度でもない。もっと低い場所、もっと汚れた場所にある、腹が鳴る場所。 迫害され、名誉を奪われ、働き口を閉ざされても、それでも人は今日を生きなきゃいけない。 そこで彼らは、武器ではなく、声の代わりに、ペンを握る。パンのために、そしてパンだけのためじ...
この物語は革命の旗じゃない。理念の純度でもない。もっと低い場所、もっと汚れた場所にある、腹が鳴る場所。 迫害され、名誉を奪われ、働き口を閉ざされても、それでも人は今日を生きなきゃいけない。 そこで彼らは、武器ではなく、声の代わりに、ペンを握る。パンのために、そしてパンだけのためじゃない何かのために。 言葉が誰かの困りごとをほどき、誰かの孤独をほどき、時に小さな暴力を無力化する。ペンは剣より強いなんて標語じゃない。ペンは、剣を振るえない者が、それでも折れないためのもの。 そして″パンとペン″は、同じものを指している。生きること、語ること。腹を満たすこと、心を捨てないこと。
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※このレビューにはネタバレを含みます
目次 ・合言葉は”パンとペン” ・へちまの花は皮となるか実となるか ・乙女主義呼ぶ時なり世なり怪人大作戦 ・小さき旗上げ、来(きた)れデモクラシー 語り手のぼくは織物工場で働いていたが、工場主が変わり、労働時間が長くなったにもかかわらず賃金が下がったことなど、雇用状況の不満を訴えようとして、逆にお抱えヤクザにぼこぼこにされる。 そこを助けてくれたのが、堺利彦をはじめとする売文社の面々だ。 次の仕事が見つかるまで、売文社で半分居候のようになりながら、世の中のことをいろいろと勉強していく。 世間や政府やマスコミが言うことが無条件で正しいのではなく、自分の目で見て、角度を変えて見直して、本当にそれでいいのかを考える堺利彦や大杉栄たち。 もちろんノンフィクションではないけれど、彼らの業績は史実に沿っている(多分、わりと)。 社会主義者よりももっと危険視されていた民主主義者。 ところが、第一次世界大戦に紛れ込んで利益を得るために日本政府が掲げたのが「デモクラシーを守る戦い」。 これによって日本政府は、民主主義者を弾圧することはできなくなった。建前上は。 息苦しくなっていく世の中で、24時間警察の監視下にあってなお、明るく飄々と生きる彼ら。 ”社会主義の本当の担い手は、きみたちだ。(中略)労働者や小作人が主体となって、自分たちが望ましい社会へと変えていくのが本当の意味での社会主義だよ。(中略)僕たちがやっているのは本物の社会主義じゃない、所詮はインテリの道楽だ。(中略)道楽は道楽でも、命懸けの道楽もあるさ」 最後、ぼくは就職が決まって売文社を去るのだが、その後について書かれることがあるかもしれないらしい。 大杉栄のその後は知っているから、読みたいような読みたくないような…。
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