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エリート過剰生産が国家を滅ぼす
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2024/09/19 |
| JAN | 9784152103635 |
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エリート過剰生産が国家を滅ぼす
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商品レビュー
3.9
11件のお客様レビュー
タイトルから直感的に、この本は、『負債論』のグレーバー提唱の概念「ブルシット・ジョブ」の蔓延こそが社会をダメにする元凶だといった趣旨のことかと思った。近年、社会に量産されてきたエリート層、すなわち大卒者以上にあてがう仕事もそれに比例して大量生産させざるを得なくなった結果、クソどう...
タイトルから直感的に、この本は、『負債論』のグレーバー提唱の概念「ブルシット・ジョブ」の蔓延こそが社会をダメにする元凶だといった趣旨のことかと思った。近年、社会に量産されてきたエリート層、すなわち大卒者以上にあてがう仕事もそれに比例して大量生産させざるを得なくなった結果、クソどうでもいい仕事(=ブルシット・ジョブ)ばかりが出来上がってしまったのだと。周知のとおり、ブルシット・ジョブは単に無意味であるばかりか有害でしかない仕事を指すが、まさにその有害さゆえに社会がどんどん蝕まれ、疲弊し、食い散らかされてしまうありさまを描いた書であると思ったわけだ。 しかし、読了して、それはとんだ勘違いだと知った。本書は、そんな回りくどい描き方はしていない。端的に、社会が滅びるパターンを数式モデルに置き換え、それをわかりやすく言語化して見せたものである。 著者はソ連生まれの複雑系科学者。そう、文系ではなく数式モデルで物事を理解し表現する科学者なのだ。本書では、歴史を科学的に分析し、その法則性を解明する「クリオダイナミクス」(歴史動力学)という新たに開拓した分野をベースとする。その骨子は以下の通り。人類史には繰り返し起こる決まったパターンがあり、どれほど複雑な人間社会であろうとも、それは同じ。必ず決まった法則で栄枯盛衰を繰り返す。そのパターンとは、社会が崩壊する際に共通してみられる。大衆の貧困化、エリートの過剰生産、そしてそれが原因で起きるエリート内対立によって内部の結束力が徐々に蝕まれ、最終的に社会崩壊へと突き進むというものだ。その崩壊のスピードを鈍化させソフトランディングに成功できるか、それとも大量殺戮のバッドエンドで強制退場を迫るかは、ひとえにその数理モデルにインプットされる変数如何による。 どの社会でも、その黎明期には、エリートすなわち権力者ははごく少数に限られていた。しかし社会が発展し、人々がある程度裕福になってくると、エリート層を目指す若者が量産される。彼らのすべてに権力者の甘い汁が用意されているわけではない。本書ではこの状態を、椅子取りゲームで分かりやすく描いている。たった一つの玉座を目指して部族同士が死闘を繰り広げる海外人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」と違い、椅子の数は複数あるものの、参加メンバーがどんどん増えていくゲームだ。時がたつにつれ、限られた数の椅子をめぐり、死闘を繰り広げざるを得なくなる。こうして内部抗争は熾烈を極め、国家を崩壊させていく。古今東西、どれほど栄えた帝国であれ、最後は決まってこのエリート同士による内輪もめが滅びへの引き金となっていくのである。 大衆から富を吸い上げ、エリート層に流れ込む「富のポンプ」を逆流させ、大衆とエリート間の所得格差をできるだけ少なくするのが、国家崩壊の回避ないしはソフトランディングへ舵を切らせる不可欠の要素だ。しかし、現代はそれとは真逆の道に突き進んでいる。そう、絶望的なほどに富の格差が広がり続け、「富のポンプ」の逆流は望むべくもない。大卒でも失業中の若者が街にあふれ、彼ら「エリート志望者」が革命の不穏分子として跋扈しつつある。今のアメリカ社会は明確に危機の時代にある。それは他の国家でも然りだろう。歴史上、革命は幾多の要因が複雑に絡み合ったとはいえ、そこには必ず、彼ら「エリート志望者」の結束が存在した。人間同士の協力は時に爆発的な力を生む。戦争、大量虐殺、差別、偏見、ファシズム、レイシズムなど、そうした集団内の結束を生む要因は、今や世界各地で散見される。極めて危険な淵に立っているともいえる。 本書は、そんな現代だからこそ、多く学び取れるものがあると感じている。
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なかなか難しい本。読んでもすっと頭に入ってこなかった。テーマは面白いので理解を深めたいのだが、如何せん自分の理解力がついていけず。ある程度期間を開けてからまたトライしたい。
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歴史からモデルや法則を導く書物は数多くあるが、本書もそのひとつ。面白いのは何らかの理由でその数が増えたにも関わらず、エリートのマジョリティに入れなかった者が革命の煽動者になり、そこから国家を滅ぼすことに繋がったという仮説。 彼らを過剰生産されたカウンターエリートと著者は呼んでいる...
歴史からモデルや法則を導く書物は数多くあるが、本書もそのひとつ。面白いのは何らかの理由でその数が増えたにも関わらず、エリートのマジョリティに入れなかった者が革命の煽動者になり、そこから国家を滅ぼすことに繋がったという仮説。 彼らを過剰生産されたカウンターエリートと著者は呼んでいる。スーパーリッチになり損ねた人や科挙の試験に落ち続けた人たちが一般大衆を煽る役割を担っていたというのは興味深いし、そういうことはあるだろうなあと実感する。
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