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ひっくり返す人類学 生きづらさの「そもそも」を問う ちくまプリマー新書464
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ひっくり返す人類学 生きづらさの「そもそも」を問う ちくまプリマー新書464

奥野克巳(著者)

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ひっくり返す人類学 生きづらさの「そもそも」を問う ちくまプリマー新書464

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2024/08/08
JAN 9784480684912

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ひっくり返す人類学

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3.7

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2026/05/17

ひっくり返す人類学 を読み進めながら、人類学が「当たり前」を揺さぶる学問であることを強く感じた。第一章では、ヘヤーの「誰々から教わるという概念がない」という話に違和感を覚えた。折り鶴を見て覚えるのも広い意味では「教わる」ではないかと思ったが、本書が問題にしているのは、学校的な「教...

ひっくり返す人類学 を読み進めながら、人類学が「当たり前」を揺さぶる学問であることを強く感じた。第一章では、ヘヤーの「誰々から教わるという概念がない」という話に違和感を覚えた。折り鶴を見て覚えるのも広い意味では「教わる」ではないかと思ったが、本書が問題にしているのは、学校的な「教師が説明し、生徒が知識を受け取る」という近代的教育観なのだと理解した。プナンの人々の学びは、説明よりも模倣や実践を通じた身体的な習得であり、「知識を伝達する」というより「環境の中で身につける」ものなのだろう。 また、マレーシア政府がプナンに学校教育を推進する背景には、国家統合や近代化の思想がある一方、プナン側から見ると森で生きるための知恵こそが重要であり、学校教育は必ずしも生活に結びついていないことも印象的だった。著者が問いかける「学校に行かなければならないのか」という問題提起には共感する部分が多かった。日本では学校文化が強く、学校外で力を身につける場が少ないため、なおさら難しい問題だと思う。 第一章終盤の「知識をぐらつかせる知恵」という表現も興味深かった。知識を蓄積すること自体が目的ではなく、それをどう使い、状況に応じて組み替えるかが重要なのだろう。ただ一方で、幅広い知識を持っていることで後から役立つことも多く、知識そのものを否定するのではなく、「知識を絶対視しないこと」が大事なのだと感じた。 プナン社会に格差が少ない理由や、社会主義国家との違いについて考えた。社会主義は制度として平等を目指したが、プナンの平等は小規模共同体の文化や生活様式に根ざしている点が大きく異なる。また、クン・サンの「獲物をけなす文化」は独特だったが、これは上下関係や誇示を抑えるための知恵なのだと知った。日本の「成功してもあまり自慢しない文化」にも少し似ている気がしたが、日本の場合は共同体維持というより「妬まれないため」の防衛的側面が強いように思う。SNS時代にはむしろ成功を拡散し承認を得る方向に変化しているが、自分を過度に大きく見せる姿にはどこか不安定さや自信のなさも感じる。 本書を読んでいると、「教育」「平等」「成功」といった普段当たり前だと思っている概念が、実はかなり文化依存で相対的なものなのだと実感する。人類学は異文化を知るだけでなく、自分たちの社会を逆照射する学問なのだと改めて感じた。

Posted by ブクログ

2026/04/29

タイトルに合わせてオセロみたいな装丁がいい感じ。 第一次大戦と精神の危機から生まれた人類学。フィールドワークを通じて自分たちの常識をひっくり返してくれる。 教えてもらうという概念がないヘヤーインディアンやプナン。独占欲が否定され貧富の格差がないプナン。サラババという卑猥な言葉を口...

タイトルに合わせてオセロみたいな装丁がいい感じ。 第一次大戦と精神の危機から生まれた人類学。フィールドワークを通じて自分たちの常識をひっくり返してくれる。 教えてもらうという概念がないヘヤーインディアンやプナン。独占欲が否定され貧富の格差がないプナン。サラババという卑猥な言葉を口にする行動。現代の日本の葬儀と死の受け止め方。人類学が得意なそもそも論。

Posted by ブクログ

2026/04/07

・ヨーロッパが世界大戦の反省、再発防止を模索する一環として、自らの理の外側に解を求めた事が、人類学の発端(西洋→西洋以外) ・「参与観察」現地で参加して観察する手法 ・「教える」「教わる」という概念が存在しない ・「シェアリングエコノミー」エモノを独り占めしない、という生存戦略(...

・ヨーロッパが世界大戦の反省、再発防止を模索する一環として、自らの理の外側に解を求めた事が、人類学の発端(西洋→西洋以外) ・「参与観察」現地で参加して観察する手法 ・「教える」「教わる」という概念が存在しない ・「シェアリングエコノミー」エモノを独り占めしない、という生存戦略(平等に貧しい)。持ちつ持たれつで全員が生き残る確率を高める。日本のかつての田舎の文化にも似る。資本主義とは対極にいる。でも全体主義・社会主義と違うのは、絶対的な権力者がいない事。コミュニティがシンプルなので利権を保ち続ける事が難しいのでは。また、上下関係を生むので、「ありがとう」や「お願いします」の語彙は存在しない。当然のように相伴に預かる。

Posted by ブクログ

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