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長い読書
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2024/04/18 |
JAN | 9784622096986 |
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長い読書
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商品レビュー
4.1
28件のお客様レビュー
2024.12 最初からすごく面白かった。 それなりに分厚いのにあっというまに読み終えた。 共感できる部分があったり、 なるほど、と思う部分があったりした。 最後に「長い読書」でおいおい泣いた。 === P9 映画館に行けば映画ははじまるし、横浜アリーナに行けばコンサー...
2024.12 最初からすごく面白かった。 それなりに分厚いのにあっというまに読み終えた。 共感できる部分があったり、 なるほど、と思う部分があったりした。 最後に「長い読書」でおいおい泣いた。 === P9 映画館に行けば映画ははじまるし、横浜アリーナに行けばコンサートははじまる。でも、本はページを開いたところで、読者の意志と関係なくスタートするわけではない。それはどんなにおもしろい物語でも同じ。本を読みすすめるには、ほんの少しの意志が要る。 P150 彼が回答していることはすなわち、人はこれから先に時間があると思うから、本を買うのであって、今後の人生において時間がないのであれば、人は本を買わない、ということだ。〜 いまは八方塞がりでどうにもならないけれど、とりあえず明日あの本を読もう、と思う。明日が難しいようであれば、来週こそあの本を紐解こう、あるいは、来年こそあの長編小説にチャレンジしてみよう、と思う。ぼんやりとそう思いながら、歯を磨く。ネクタイを締める。電車に乗る。ぼくの二十代から三十代はおおよそ、そのようにして過ぎていった。 P192 ぼくが尊敬する書店の店主は、「本は弱者のためのものだ」といった。ぼくはその言葉に勇気づけられるし、そこに自分の仕事の価値を求める。ぼくもまた、こころが沈み込むような暗い時期に、本屋さんに、図書館に救われた。〜世の中にはたくさんの本があるのだ、という事実が、ぼくの暗いこころを慰めたのだ。それはつまり、世の中にはたくさんの人間がいて、たくさんの考え方があり、生き方があり、言葉があるということだ。 p198 人間のなかには、そういうデリケートな性質の人がいるのだ。世界を美しくしてくれるのは、そういう人だ。
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本への向き合い方は人の数と同じだけあると思ってるけど、本に鋭くも優しく、深いけど重すぎない著者のような人は初めて。その想いが一人でひとり出版という生き方を支えていると伝わってきた。 著者の言葉ではないけど、「本は弱者のためのもの」、そこで紹介された「アンネの日記」。 一冊を読むだ...
本への向き合い方は人の数と同じだけあると思ってるけど、本に鋭くも優しく、深いけど重すぎない著者のような人は初めて。その想いが一人でひとり出版という生き方を支えていると伝わってきた。 著者の言葉ではないけど、「本は弱者のためのもの」、そこで紹介された「アンネの日記」。 一冊を読むだけで終わらせず、その含意を読み取って自分の人生に時間をかけて溶け込ませていく著者の読み方がひしひし感じられました。 だから「長い読書」というタイトルがぴったり。
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著者の島田さんは吉祥寺のひとり出版社「夏葉社」を創業した方。団地で過ごした子ども時代、文芸研究会での先輩たちとの交流、作家を目指しアルバイトで生計を立てていた頃など、著者の側にはいつも本と音楽があった。飾らない文章が心地良いエッセイ集。初めて手に取った村上春樹の作品を読了するのに...
著者の島田さんは吉祥寺のひとり出版社「夏葉社」を創業した方。団地で過ごした子ども時代、文芸研究会での先輩たちとの交流、作家を目指しアルバイトで生計を立てていた頃など、著者の側にはいつも本と音楽があった。飾らない文章が心地良いエッセイ集。初めて手に取った村上春樹の作品を読了するのに数ヶ月を要した末に本を読むコツを習得。本や雑誌を所持するということは「いつか」と思うことで読み手の生活やこころを支えること、読書がもたらしてくれる想像力の話が心に残った。タイトルにもなった義父との話が寂しさを覚える。
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