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令和元年の人生ゲーム
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2024/02/21 |
| JAN | 9784163918082 |

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商品レビュー
3.4
223件のお客様レビュー
ハードカバーの表紙はテイストが違うさまざまなキャラクターが散りばめられています。これは何を意味しているのか気になりました。「多様性」の名の下に人生ゲームをプレイしている若者を象徴しているのでしょうか? さて、本書は平成終盤から令和にかけて、若者のキャリア感を描いた現代小説です。...
ハードカバーの表紙はテイストが違うさまざまなキャラクターが散りばめられています。これは何を意味しているのか気になりました。「多様性」の名の下に人生ゲームをプレイしている若者を象徴しているのでしょうか? さて、本書は平成終盤から令和にかけて、若者のキャリア感を描いた現代小説です。 意識高く、そして身勝手に自己実現を追い求める存在として、吉原(ビジコンサークル)、結衣夏(パーソンズ)、真綾(親友の婚約者)、寛人(杉乃湯4代目)といったキャラが描かれ、各章の主人公たちは、その存在に翻弄されながら、一方で沼田という「何もしない」宣言をしながら矛盾した行動力を持つ異質な存在を意識し「彼は何者なのか」と問うています。この主人公たちが読者の目線になり、その解像度の高さが読者を惹きつけているのだと思います。世代が違うので私はあまり共感することはないけれど、Z世代のキャリア感をするどく切り取っているのは朝井リョウの作品にも似ています。正直作者からのメッセージがうまく読み取れなかったけど雰囲気は伝わったし、捉えどころがないと逆に色んな解釈ができそうで、再読したいです。 沼田は「人生ゲームを降りた」と言いますが、彼の言うゲームとは「ビジネスとして成功すること」なのでしょう。新人賞を獲り、無能な銭湯の経営者の右腕としてタスクをこなすなどの実力はありながら、一貫してやる気のなさを装い意識高い若者たちを枠の外から冷笑します。彼の原体験は、慶応大学のビジコンサークルでの吉原の「裏切り」です。第3章から4章の間に沼田は職場でメンタルブレイクしたと語られていますが、その原因については描かれていません。この猫の死や失踪といった「愛着の喪失」があったのかもしれません。ビジコンサークルの吉原にちなんで猫をヨシハラと命名しただけあって、二つとも「身勝手なもの」の象徴です。 もちろん平成・令和以前も意識高く仕事に邁進する若者や、学生起業家はいたはずです。現代は仕事のツールもやりかたも変わっただけで、どうしてこんなに雰囲気が変わるのか。終身雇用や結婚という価値観から解き放たれた平成・令和の若者たちを苦しめるのは、出口の見えない「自己責任」という人生ゲームなのでしょうか。 受験・就職活動を攻略するために『シロクマエピソード』をエントリーシートに書いた篠崎くんたちのような主体性のないキャラが各章に登場していましたが、彼らが本書のグロテスクさを際立たせていたのも印象的でした。
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教養を身に付ける、正しいことをする、意識高い系――本来は良いことのはずなのに、どこか気持ち悪い その感覚がすごく上手く表現されている作品でした 学生時代から社会人、転職した先まで描かれていて、みんな少しずつ拗らせたまま年を重ねていくのが切ない
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東京のトレンドやZ世代の価値観、世代間のギャップを捉えた描写は、東京住まいには身近で興味深い部分もある。ただ、登場人物の心情を説明しすぎる構成で余韻が乏しく、また文章も粗いため小説としての没入感に欠ける。終盤は読み進めるのがやや厳しかった。
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