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三井大坂両替店 銀行業の先駆け、その技術と挑戦 中公新書2792
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
| 発売年月日 | 2024/02/21 |
| JAN | 9784121027924 |

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三井大坂両替店
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三井大坂両替店
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商品レビュー
4.1
13件のお客様レビュー
西日本諸藩は年貢送付のために大阪で両替が必要 →大坂から江戸へ幕府公金を送金を請け負い →幕府公金預かりから御金蔵納入まで90日間の猶予 →期間を活用して貸付が始まり →幕府公金の保護の観点から、債務不履行には優先的に返済命令 ※公金を長期...
西日本諸藩は年貢送付のために大阪で両替が必要 →大坂から江戸へ幕府公金を送金を請け負い →幕府公金預かりから御金蔵納入まで90日間の猶予 →期間を活用して貸付が始まり →幕府公金の保護の観点から、債務不履行には優先的に返済命令 ※公金を長期で貸出、他からの御金蔵納入は黙認された 信用調査:若手の手代が行い、役づきの手代に対して報告 ・不動産 貸家形態ではなく土地のみを貸す貸地形態を優先 →利回りよりも、再建費用などリスク考慮 ・動産 平生取り扱っている商品のみ →担保掛目の低さよりも、信用・評判を重視 成約率は15〜25%程度で、信用調査の時点ではじく割合が高い。 特に幕末など、社会の混乱時は新規は減らし既存顧客での継続的な利益を確保
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三井銀行の前身である三井大阪両替店における信用調査手法や資料を分析する。これにより、江戸時代商人の従来とは異なる実態を明らかにする試み。 まず、給与体系の重役以降の昇給カーブを急上昇、遊女通いの金銭的補助(福利厚生)という、奉公人が転職退職しないような施策が面白い。現代は転職・...
三井銀行の前身である三井大阪両替店における信用調査手法や資料を分析する。これにより、江戸時代商人の従来とは異なる実態を明らかにする試み。 まず、給与体系の重役以降の昇給カーブを急上昇、遊女通いの金銭的補助(福利厚生)という、奉公人が転職退職しないような施策が面白い。現代は転職・キャリアアップが喧伝されているが、昭和・平成時代までの年功序列終身雇用時代には多少引き継いでいたのではないか。 本テーマである信用調査の個別具体例からその徹底ぶりを洗い出し、そこから社会構造まで敷衍した結論へと導く。 信用調査の人格重視した側面は江戸社会における「防犯カメラ」の機能を果たしていた。これは、新しい視点。何となく江戸時代なんて義理と人情で駆動しているイメージがあるけど、周到に調査される監視機能があることで理性的な側面もあるのだろうと気づかされる。 反面、商人や幕府重役たちのに限られた考察でもあるとも感ずる。その他一般市民、小作人たちの生活はここまで息苦しい監視社会ではなかったのでは、イメージに近しい情動的な生活なのではないかという疑問も生まれる。これは自分への今後の課題だな。 ある意味でマニアックなテーマを絞り切った書籍は、固有名詞の嵐でついていけないことはままある。しかし本書は、平易な文章で解説をしてくれており、読み進めるのにそこまで苦労を感じさせなかった。これこそが、人文学問の研究だぞという一端を感じることができ満足である。
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江戸時代の大坂の三井という大金融業からみた歴史。神は細部に宿ると言うが、こういう虫眼鏡で見たような歴史は本当に面白い。 三井が幕府の特権的地位を生かして有利な条件で取引をしていたことが繰り返し書かれていたが、反面、幕府から冥加金の献上などの強要もあったはず。 幕府も三井に肩入れす...
江戸時代の大坂の三井という大金融業からみた歴史。神は細部に宿ると言うが、こういう虫眼鏡で見たような歴史は本当に面白い。 三井が幕府の特権的地位を生かして有利な条件で取引をしていたことが繰り返し書かれていたが、反面、幕府から冥加金の献上などの強要もあったはず。 幕府も三井に肩入れする理由もないので、そこはメリットの反面デメリットもあったと思う。 信用調査について、特記されているが、個人相手のマチキンでないのだから、担保は勿論資産、人柄ぐらいは当然調べるだろう。 マチキンとの違いやどうやって調べたのか(手代が聞き回ったのか、調査に人を雇ったのか、同心や目明かしから聞いたのが)などが分かればなお面白かった。 最後の三井などによる人柄素行調査が防犯カメラになっていたという結論もよくわからない。 流動性が低い前近代では自分の社会的評価は金を借りる以前に極めて重要だったはず。だから親族による押し込めなどもあった。 そもそも三井に金を借りるのはごく一部の大商人のみ。著者の考えには疑問符がついた。 個人的に驚いたのは、三井の従業員の一生。 大坂有数の豪商に勤めることができたのは幸運と思うが、順調でも40代まで未婚で住み込みとは辛すぎる。 それは途中退職や遊郭にのめり込むのも無理はない。 この非人間的なシステムを越えられてこそ三井の番頭の資格があるという試練だろうか。 到底自分は番頭になれそうにないと思った。
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