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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2024/01/10 |
JAN | 9784087718508 |
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商品レビュー
3.3
24件のお客様レビュー
おどろおどろしい表紙のイラストが、「覚悟して読んでください」という感じ。 特別な、あるいは凶悪な事件が起きるわけではないが、日常に潜む、じわじわ来る恐怖が描かれている。 刑事事件と違って、「解決」される事がないのも、終わった感がなくて却って恐ろしい。 人に話しても、へ〜え、とか、...
おどろおどろしい表紙のイラストが、「覚悟して読んでください」という感じ。 特別な、あるいは凶悪な事件が起きるわけではないが、日常に潜む、じわじわ来る恐怖が描かれている。 刑事事件と違って、「解決」される事がないのも、終わった感がなくて却って恐ろしい。 人に話しても、へ〜え、とか、よくあるよね、みたいに人ごとにされてしまうかもしれないところが、当事者たちにとっては胸がモヤモヤするのでは? 作品中、はっきり書かれていない事も多く、はっきり書かれていないけれど、読者が察するべき事項と、この先どうなるか本当にはっきりしない事項、そして、本当に起こったのかどうかも曖昧な事項・・・といろいろある。 もしかしたら、読み返した方がいいかもしれない。 隠れている何かが見つかるかも。 個人的には、目の前に立ちはだかって、自分の言いたいことを、強圧的に、あるいは泣き落とし的に、あるいは下心を持って、ずいずいと主張してくる「老夫婦」たちが怖いです。 並んだ老夫婦の、止め絵のまま近づいてくるような覇気のない立ち姿にぼんやりとした恐ろしさを感じます。 『乙事百合子の出身地』 コロナ禍の中ならではの、飛び込み営業の、騙すか騙されるかの緊張よりも・・・ 『ぴぴぴーず』 触らずに孕ませる特殊能力? 『あたらしい日よけ』 いやらしい想像して言いがかりつけてる自分たちをむしろ恥じなさいよ! 『みみず』 地味な女の、ぬるぬるした内面 『刺繍の本棚』 夫の隠し事より、個展に乱入してきた女の主張が気になる 『墓』 いなくなったテルにそっくりな茶トラの猫が現れる 『スミエ』 切ないけれど、いい話かもしれない 『ケータリング』 孤立する者は、誰かを取り込もうと必死 『フリップ猫』 可愛い物への愛と、興味本位の悪意が同じ場所にあること 『錠剤F』 これも、誰かを取り込もうとした孤独・・・の話だったのかな
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シニカル、という表現がしっくり来る。 短編集でそれぞれの作品は繋がっていないが、世界観は同じなのだろう。 カタルシスも特になく、人々の営みを見せつつ、時折不穏なものを差し込んでくるのは上手い思うが、面白かったかと問われるとよくわからなかった、というのが本音。
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この人ならでは、という短編集。 ちょっとシニカルというか、イミフな所が此処彼処にある、というか…(笑)
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