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一線の湖

砥上裕將(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2023/12/13
JAN 9784065336816

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商品レビュー

4.2

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2024/05/22

「線は、僕を描く」 横浜流星さん主演で映画化。 ……の【続編】って知らずに、こちらから読んでしまった、、 それでも感動する、美しい作品。 『水墨画』の絵師であり現役の大学生、青山霜介。 彼の葛藤が描かれる。 両親を亡くし水墨画に出会った彼(こちらは前作に書かれている)が、壁...

「線は、僕を描く」 横浜流星さん主演で映画化。 ……の【続編】って知らずに、こちらから読んでしまった、、 それでも感動する、美しい作品。 『水墨画』の絵師であり現役の大学生、青山霜介。 彼の葛藤が描かれる。 両親を亡くし水墨画に出会った彼(こちらは前作に書かれている)が、壁にあたった心境や将来の進路など、もやもやした様が出ている。 水に放たれた墨が出すような、とりとめもないものが漂っている。。 生きているようで実態がないような、時間だけが通り抜けていくような感覚…… 彼には「主体性」がない。 それでも水墨画には愛を感じる。描きたいという気持ちが残っていたのが唯一の彼の意思。 どんな世界でも、極めると壁に当たる。 彼は「筆を置け」と言われ焦燥するが、よけいに空回りしていく姿がつらい。 彼を慰める家族はおらず、孤独とむきあうしかない。 彼の一人称で綴られているので、内面からの声は感情がなく苦しい。 他人からみれば「疲れているときはすこし離れる」のが良い案だと思えても、ガラスの部屋に閉じこもった彼の心には届かない。 しかし彼のまわりには静かに見守る人がいる。しかも何人も。 本人は気がついていないけれど、大きなぬくもりに囲まれている。 子どもたちに教える授業は、刺激的な経験だった。 自由で気ままで、心の思うまま描く こんな当たり前を、6、7歳の子どもがいとも容易く描いていく、しかも楽しく。すべては遊びになるーー 彼の母は小学校の教師として、子どもたちの成長を見守る人であった。 師は多くを語らないけれど、存在が大きい。 彼の心と筆とが呼応しながら、ゆっくり時間をかけて変化していく。 ラストは春の訪れを感じる頃。 5つの花が開き、光を浴びる。 それはそれは素晴らしいお膳立てで、箸を持つ手のように、そっと。 ーー 作者 砥上裕將(とがみひろまさ)さんは水墨画家。 なので、これだリアルな描写ができることに納得! 共作?数人で作品を描くこともあるのに打ち合わせなし?に驚いたし、感動した。 森羅万象をえがく無の境地にはいったシーンは、凡人には到底たどり着けない、、 水墨画自体がそれほど一般的なアートとして馴染んでいないので、道具や用語もピンとこない…… (↓前作の公式サイトに解説あり!わかりやすい) https://senboku.kodansha.co.jp/ 前作を知らなくても感動を得られるけれど、なぜ水墨画に出会ったのか、なぜここまで虚無になったのか、など疑問を感じながらの読書だった。 もう一度、通しで見直したい!

Posted by ブクログ

2024/05/19

水墨画家として歩み始めた霜介だが、大学3年になり進路で悩んでいた。揮毫会でも失敗し焦りが募る中、亡き母が勤めていた小学校で水墨画を教える仕事が舞いこむ。『線は、僕を描く』に続く物語。 前作で両親の死を乗りこえたかに見えた霜介だが、今度は自分の進むべき道について葛藤することになる。...

水墨画家として歩み始めた霜介だが、大学3年になり進路で悩んでいた。揮毫会でも失敗し焦りが募る中、亡き母が勤めていた小学校で水墨画を教える仕事が舞いこむ。『線は、僕を描く』に続く物語。 前作で両親の死を乗りこえたかに見えた霜介だが、今度は自分の進むべき道について葛藤することになる。その中で、無意識に目をそらしてきた過去とも向き合うことに。人はいつかは必ず死ぬけれど、世代を超えて受け継がれるものは確かにある。老境の湖山先生、若い霜介や千瑛たち、まだ人生を始めたばかりの子どもたち。その対比が水墨画に描かれる自然の営みと重なって思えた。

Posted by ブクログ

2024/05/16

「線は僕を描く」のその後なのですが、例によってすでにあまり前作を覚えていないのでありました。 不器用な青年が水墨画で自身を見出す小説でしたが、本作は周りが皆岐路に立って、それぞれが迷いの中にありました。読んでいて結構悲しくなるのですが、それはどんなに隆盛を誇ったものも、いずれは衰...

「線は僕を描く」のその後なのですが、例によってすでにあまり前作を覚えていないのでありました。 不器用な青年が水墨画で自身を見出す小説でしたが、本作は周りが皆岐路に立って、それぞれが迷いの中にありました。読んでいて結構悲しくなるのですが、それはどんなに隆盛を誇ったものも、いずれは衰えそれを受け継ぐものがいなければ消えて行ってしまうという現実の厳しさだと思います。

Posted by ブクログ

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