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月と日の后(下) PHP文芸文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
| 発売年月日 | 2023/11/08 |
| JAN | 9784569903576 |

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商品レビュー
3.5
20件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
後宮の魑魅魍魎とした子孫の皇位継承物語も上巻までは物語として読めたが、下巻に入るともはや年表のごとく誰が生まれて誰が誰と結ばれて位が何になったという説明書きに代わってしまい、時折彰子の感想が述べられるといった内容に変わってしまった。同じような名前が延々に出てくるが、本の巻末にある登場人物相関図にも書かれていない名前などがでるからもう誰が誰の子かもわからなくなり惰性で読んでしまうことに。上巻がじっくり丁寧に描かれていた物語だけに残念な下巻となってしまった。 それにしてもこれだけ近親相姦繰り返してきた天皇の歴史を見ているとなんでもっと早くに無くなってしまわなかったのかと悔やまれてならない。源平合戦時に絶やしておくべきだったなぁと。
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淡々と物語が進んでいく様は、上巻同様に小説というよりは歴史の教科書を読んでいるようでした。 それでも、この時代の火や怨み、祈りや出家に対する想いには興味深いものがありました。
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藤原彰子の一生を、時系列に沿って丁寧に描いた物語。淡々と進む点は上巻と同様だが、下巻では彰子が明確な意思と目的を持って動くようになり、そこに大きな見応えがあった。特に、道長が存命中は実質的に「彰子 vs 道長」の構図になっている点が興味深い。藤原家のために強引に政治を進める道長...
藤原彰子の一生を、時系列に沿って丁寧に描いた物語。淡々と進む点は上巻と同様だが、下巻では彰子が明確な意思と目的を持って動くようになり、そこに大きな見応えがあった。特に、道長が存命中は実質的に「彰子 vs 道長」の構図になっている点が興味深い。藤原家のために強引に政治を進める道長に対し、彰子は父が兼家や詮子のようにならぬよう釘を刺し、諸卿を懐柔していく。その駆け引きが巧みに描かれ、大きな事件が起こるわけではないものの、気づけば彰子が大きな存在へと成長している。その描写技巧には驚かされた。 また、道長の死後、頼通の治世については私自身知らない点が多く、史実として新鮮に感じながら読み進めることができた。特に、彰子が白河天皇の治世まで生きていたことには驚いた。 物語を通して、この時代に長生きすることの残酷さが浮き彫りになる。夫である一条天皇、実妹の姸子・威子・嬉子、敦康親王、息子の後一条・後朱雀、孫の後冷泉・後三条——愛する者たちを次々と見送る人生の重みが、彰子の生涯に刻まれていた。 それにしても、これほど多くの人が若くして世を去る中で、大病もせず90近くまで生きた倫子(明子もそうだが)と彰子の生命力には驚かされる。改めて、道長の栄華を支えたのは、ニ男四女を産み育てた倫子の存在だったと再認識した。娘たちは代々の天皇に嫁ぎ、子を産み、息子たちは皆長寿を全うしながら政治を動かしていった。 一方で、残念に感じたのは紫式部との関係があまり描かれなかった点だ。死の直前、彰子が思い出すのは一条天皇と紫式部の二人なのに、紫式部との交流の印象が薄く感じられた。晩年はいわゆるナレ死であっさりと描かれており、もう少し回想などを交えて、互いの人生を振り返る場面が欲しかった。
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