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教養の人類史 ヒトは何を考えてきたか? 文春新書1431
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2023/10/20 |
JAN | 9784166614318 |
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教養の人類史 ヒトは何を考えてきたか?
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人は古来から自らに問いを投げかけてきた。「私とは何か」「世界はいかにあるべきか」。これらの問いは哲学者だけでなく詩人や宗教家、科学者たちによっても考えられてきた。東西の知恵、古代から現代までの思考が交差し私たちが今抱く疑問がすでに歴史の中で問われてきたことを教えてくれる。問いを重...
人は古来から自らに問いを投げかけてきた。「私とは何か」「世界はいかにあるべきか」。これらの問いは哲学者だけでなく詩人や宗教家、科学者たちによっても考えられてきた。東西の知恵、古代から現代までの思考が交差し私たちが今抱く疑問がすでに歴史の中で問われてきたことを教えてくれる。問いを重ねることで私たちもまたその連なりの一部となる。過去の思索に触れることで私たちの内なる問いもより深まる。問い続ける姿こそが人間らしさの証なのだろう。
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著者は日本古代史が専門。人類の進化、神話・宗教・文明の誕生、精神革命、人類史の構造、現代史といったテーマを概観している。 司馬遼太郎は太平洋戦争中に兵役につき、なぜ日本がこのような戦争を起こしてしまったのか、国民の生命を軽視する陸軍がどうして生まれたのかという疑問に答えるために...
著者は日本古代史が専門。人類の進化、神話・宗教・文明の誕生、精神革命、人類史の構造、現代史といったテーマを概観している。 司馬遼太郎は太平洋戦争中に兵役につき、なぜ日本がこのような戦争を起こしてしまったのか、国民の生命を軽視する陸軍がどうして生まれたのかという疑問に答えるために、終生学び続けた。 神話は、この世界がいかにして生まれたのか、我々人間がこの世界でいかに生きて行くべきかを教えてくれるもの。神話の役割は哲学が引き継ぎ、文学、絵画、彫刻、音楽など、あらゆる芸術作品のイメージの源泉になっていった(野田又夫「哲学の三つの伝統」)。 柄谷行人の交換様式論 交換様式A:贈与とお返しの互酬の関係。人々が定住するようになって始まった。権力や富の集中を抑止する働きがある。封建制の君主と騎士の間の主従関係も含まれる。 交換様式B:国家による支配と保護。国民は国家に税を払い、国家は国民に安全を保障する。 交換様式C:商品交換。相互の合意に基づく。交換様式Bと同じ時期に始まった。 交換様式D:交換様式Aが、生産物の共有という平等主義と個人の自由独立性という概念を持って、高次元で回帰したもの。キリスト教や仏教や諸子百家といった普遍宗教。社会主義。将来の世界共和国。 日本は亜周辺という性格を保ち続けたことによって、交換様式Bは強くならず、鎌倉時代には、互酬的な武家の主従関係が成立した(交換様式A)。中央集権的な信長・秀吉の政権は、西洋の絶対王政に近かった(交換様式B)。江戸時代は、16世紀に開かれた世界市場(交換様式C)の浸透を抑えようと努めたが、それができず、明治維新後の急速な産業資本主義的発展に繋がった。 インドのヨーガ、大乗仏教の止観、禅仏教の座禅、老荘思想の坐忘、宋代儒教の静坐、イスラムの唱名(ジクル)は、いずれも目を閉じ、集中して心を静め、無心になるという点でおよそ共通する。意識の深層領域に潜む特異な認知能力を解放し、そこに自己の真相を探ろうとすることにところに特徴がある(井筒俊彦「意味の深みへ」) 1980年代に導入された富裕層への低税率政策を検討したところ、国民の半数を占める労働者階級の所得の伸びはほぼ0%だったのに対し、富裕層の所得は大幅に増えており、トリクルダウンの効果がほとんどなかったことが実証された(ガブリエル・ズックマン「不安に克つ思考 賢人たちの処方箋」) 宇沢弘文が提示した社会的共通資本の考えをもとに、これをいわば更新したものが、アントニオ・ネグリ、マイケル・ハート、斎藤浩平らの掲げるコモンズの概念。水や電力、住居、医療、教育といったものを公共財として自分たちで民主主義的に管理することを目指す。
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古代日本史の研究者による、短期大学における一般教養授業の講義をまとめたもの。 ほどよくわかりやすく、最初の一冊としていいと思う。 教養を前面に押し出したものではないが、本書に興味を抱いた方に、よりとっつきやすい書籍として『冒険の書』などが合うかもしれない。
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