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風景をつくるごはん 都市と農村の真に幸せな関係とは
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風景をつくるごはん 都市と農村の真に幸せな関係とは

真田純子(著者)

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風景をつくるごはん 都市と農村の真に幸せな関係とは

定価 ¥2,200

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 農山漁村文化協会
発売年月日 2023/10/10
JAN 9784540231247

風景をつくるごはん

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商品レビュー

4

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2024/10/11

著者は景観工学が専門。地方を考えるにあたりすごくいいことがたくさん書いてある。が、タイトルはやっぱりちょっとフィットしない気がする。 P034 「地域活性化」と呼ばれるが、実際にはすごく元気な地域にしようというものではなく、地域が衰退してしまわないための現状維持のための取り組...

著者は景観工学が専門。地方を考えるにあたりすごくいいことがたくさん書いてある。が、タイトルはやっぱりちょっとフィットしない気がする。 P034 「地域活性化」と呼ばれるが、実際にはすごく元気な地域にしようというものではなく、地域が衰退してしまわないための現状維持のための取り組みである。都会の消費者は自分達が食べたいものを食べ、好きなように暮らしているのに、中山間地域などの農村の人たちは、こうした取り組みをしなければ自分たちの地域を維持することができない。【中略】農村の人たちが「活性化」の取り組みをしなくとも、普通に生きていても農村が元気だといえる状況を作る必要があるのではと考えるようになった。農村が、都会の人々に選んでもらえるよう、農産物を買ってもらえるよう、常に顔色をうかがわなければならないのはおかしい。 P052 「良質な風景とは、時間と場所における社会的、経済的、環境的要因の『幸せな統合』である」(イタリアのPSN(農村振興のための国家戦略計画)) P099 農業者が観光事業を行うアグリツーリズモでは、農業者自身が「観光客からの見え方」を意識しながら農業をすることになるのである。そのため、例えば棚田地域では「コンクリートより石積みで直したほうがよい」と農業者自身が考えるようになる可能性は髙い。 P103 ①地域によい影響を与える作物、農法を進めること②その価値を発信すること③その価値を理解してくれる人を増やすこと の3つのステップが必要になる。これは「有名にして売る」ことをダイレクトに目指すのとは根本的に異なる。 P121 「段畑で作られたぶどうのワイン」というと消費者は、苦労して作ったんだろうとか、希少性がある等の解釈をする。その解釈通りの事実がある場合もあるが、消費者はその事実を知っていてそう解釈しているのではなく、多くはなんとなくそう思っているだけである。そうした根拠に基づかない感情的な価値は「イリュージョン」であると彼女は言う。【中略】ブランド化もそれが単なる雰囲気であればイリュージョンに過ぎない。【中略】そうした消費者の「感情的な価値づけ」が購入意欲につながっていることは確かなので、それが効いているうちに、地域や環境への貢献などを明確に示しつつ、価値観の転換を促すことが必要なのだと気づかされる。 P144 過疎は従来住んでいた人が減り、今までの生活水準を維持できなくなるのであり、当初から生活に不便なために人が多く住まなかったのは「辺地」なのである。現在でも、ややもすれば「辺地」と「過疎」の混同が生じがちである。(北海道新聞 本多貢) P147 高度経済成長期の「近代化」「効率化」という価値観やそれを支える制度の下、その価値観から外れる地域が「条件不利地域」と考えられるようになった、ということではないだろうか。制度や価値観からなる「社会のシステム」が変わったことで、どのような地域を良い地域とするのか、不利な地域と考えるのかが変化したのである。 P194 大きさや形を整える「高級化」は、農業を必要以上に労働集約的なものにする。消費者と生産者が「連帯意識」をもって、真に必要な価値はなんなのかを再検討する時期に来ているのではないだろうか。 P200 規格外の野菜を買うことによいイメージがあるようだ。しかし売る側が、規格外であること、だから安いことをことさらに強調して売るのは少し不気味だ。規格を作っているのも売る側だからである。規格がないことと規格外であることは、全く異なる。 P211 空石積みなら何でも地域性が出るというわけではない。 P238 「地域の人々がしていること」は「地域の人々がしているから」という理由でよいと思われがちである。【中略】地域の人々が、他に選択肢がない中生存戦略としてローカルなものを作り出しているとすれば、それを「地域の意思」ととらえてしまってよいものだろうか。【中略】単に表層的に都市の人の求める価値で地域戦略を練るなら結局は地域の人々の負担は増える。しかも他の「ローカル」との競争にさらされる。その競争のルール(何を良いものとするか)は都会の流行によって決められる。戦えば戦うほど疲弊する競争である。 P246 大規模農家が有利になりがちな効率化を唯一のルールにするのではなく、農家に付随して地域の環境を豊かにすることもルール、そうした土俵の上ならば、中山間地域も勝ち目がある「農業だけでは棚田は維持できない」とあきらめてしあうのではなく、その状態を作り出しているシステムを変えようということだ。「棚田が維持できない」のは、動かすことのできない前提なのではなく、社会のシステムが生み出した現在の状況でしかない。

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2024/01/21

自分の食べるごはんも、風景をつくるごはんでありたいと思った。 特に話題として出てきた水車とかうちの田んぼでもポンプの代わりに使ってみたいと思ったり、石積みもしてみたい。

Posted by ブクログ

2023/12/03

まずは何より、Support organic farmers というコピーを使っていた有機農業協同組合を思い出した。全てが著者の実践で、それを研究として昇華させる試み。これが著者の研究だと思う。研究を仕事とすることってなんだろう。研究は人生で、日々暮らすことの姿勢が研究なんだろう...

まずは何より、Support organic farmers というコピーを使っていた有機農業協同組合を思い出した。全てが著者の実践で、それを研究として昇華させる試み。これが著者の研究だと思う。研究を仕事とすることってなんだろう。研究は人生で、日々暮らすことの姿勢が研究なんだろうなぁ。

Posted by ブクログ

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