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帆船軍艦の殺人
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 東京創元社 |
| 発売年月日 | 2023/10/10 |
| JAN | 9784488025670 |
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帆船軍艦の殺人
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商品レビュー
3.2
20件のお客様レビュー
良作。鮎川哲也賞って本格に大きく偏っているイメージなんだが、本作は謎解き部分はかなりあっさりしており、どちらかというと、強制徴用により妊娠中の妻と離別した男の苦難を描いた冒険譚的なパートが非常に面白かった。 水兵は4時間ごとの2交代制で過酷な肉体労働を強いられ、睡眠時間もわずか4...
良作。鮎川哲也賞って本格に大きく偏っているイメージなんだが、本作は謎解き部分はかなりあっさりしており、どちらかというと、強制徴用により妊娠中の妻と離別した男の苦難を描いた冒険譚的なパートが非常に面白かった。 水兵は4時間ごとの2交代制で過酷な肉体労働を強いられ、睡眠時間もわずか4時間。食べ物はウジ虫の沸いたビスケットと塩漬けにされた硬い肉。士官に気に入らないことがあると水兵は鞭を打たれて、全身に赤い模様が浮かび上がる。そんな環境で精神が荒廃し、狂い出す者も多い水兵達だが、語り手ネビルは同じ水兵仲間と打ち解け合うことでなんとか正気を保っているが、仲間と共に船からの脱出を試みる。そんななか不可能状況で水平達が次々殺されていき…という内容。 不可能状況は1つ目と3つ目で、前者は暗闇の中でどう標的を狙ったのか?後者は密室からの犯人の消失であり、いずれも舞台設定を存分に生かしたユニークなトリックである。ただ、数十人単位で死ぬ海上戦が描かれてしまうと、連続殺人はいささか添え物の感があり、本格厨の私でさえ緻密に計画された脱出劇を見たかったという思いがないこともない。 選評を読むと著者は最終候補に残るのは5度目ということで、著者の精神力と体力が本作の水兵達を凌ぐレベルで凄い。本作は受賞して然るべき作品と思う。鮎川哲也賞にハズレなしが今のところ継続されている。
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- ネタバレ
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2025/06/03 読了。 図書館から。 船上の生活の厳しいこと。 あんな強引に連れていかれてしまうんですね。 あまり触れたことのない世界の話で想像が難しく 細かく理解が及んでないかもだけど、トリック等面白かったです。
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序盤はいいものの、肝心の真相部分とか後半がやけに駆け足だったりとかとこまごまとした不満がないでもないですが、それよりもなによりも「帆船軍艦」という舞台設定があまりにも魅力的すぎる。もちろん登場人物たちは過酷な状況下であるのはわかってはいるんですが、読み手としてはその生活環境がとに...
序盤はいいものの、肝心の真相部分とか後半がやけに駆け足だったりとかとこまごまとした不満がないでもないですが、それよりもなによりも「帆船軍艦」という舞台設定があまりにも魅力的すぎる。もちろん登場人物たちは過酷な状況下であるのはわかってはいるんですが、読み手としてはその生活環境がとにかく興味深い。もうそれだけでも一読の価値ありだと断言できます。 しかし帆船についてもっと掘り下げられそうな部分も多く感じたので次回作もなんなら帆船もので!もっと読みたい!というのが正直な感想。
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