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心淋し川 集英社文庫歴史時代
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心淋し川 集英社文庫歴史時代

西條奈加(著者)

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心淋し川 集英社文庫歴史時代

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 集英社
発売年月日 2023/09/20
JAN 9784087445657

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心淋し川

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商品レビュー

4

52件のお客様レビュー

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2025/12/01
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※このレビューにはネタバレを含みます

書店でジャケ書いしてから積読してた本。 こんな面白い本を積読しておいたなんて! と後悔するくらい面白かった。 内容としては、 心淋し川という川沿いにある 心町(うらまち)に住む人々を描いた本。 短編でそこの長屋に住む曰く付きの人々の人生が、 それぞれ綴られている。 遊郭のような場所で働く人 四人の妾で住んでいる人 所帯を持たず小さな料理屋を持つもの 子に対しての行き過ぎた愛情をかけるもの そしてその面倒を見ている差配の茂十 最後は茂十のストーリーで締めくくられているが、 どの編も厳しくもあり、その反面ほろりとする物語が多かった。 時代小説は漢字の意味がわからなかったりするが、 そこを自分の想像力で読むのもまた面白い。 時代小説を読むといまの便利になった時代に疑問を持ってしまう。よほど時間もお金もあるのに、幸福度が低い、認められたい、今の生活がつらいけど何とかするよりも他力本願を願う。 本に出てくる登場人物は、いろいろな背景があるものの、生きる力が強くとても魅力的に感じた。 著者の別の作品も読んでみたいと思った。

Posted by ブクログ

2025/11/17

下町人情長屋の連作短編集。 心川(うらがわ)の本当の名称は心淋し川(うらさびしがわ)。なんともオシャレ。 差配の茂十の言葉が沁みる! 「誰の心にも淀みはある。事々を流しちまった方がよほど楽なのに、こんなふうに物寂しく溜め込んじまう。でも、それが、人ってもんでね」 南星屋シリーズ以...

下町人情長屋の連作短編集。 心川(うらがわ)の本当の名称は心淋し川(うらさびしがわ)。なんともオシャレ。 差配の茂十の言葉が沁みる! 「誰の心にも淀みはある。事々を流しちまった方がよほど楽なのに、こんなふうに物寂しく溜め込んじまう。でも、それが、人ってもんでね」 南星屋シリーズ以外は読んだことがなかったけれど、やっぱり面白かった! 納得の直木賞受賞作。

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2025/11/11

2025.11.11 ★4.5 心町(うらまち)を流れる澱んだ川の心淋し川(心川)。 澱が沈んだ、流れの無いような川沿いにある長屋の住人たちの短編集。 流れていないように見えてしっかりと流れている心川のように、ある一点で留まってしまったような住人たちの人生も少しずつ前へ進ん...

2025.11.11 ★4.5 心町(うらまち)を流れる澱んだ川の心淋し川(心川)。 澱が沈んだ、流れの無いような川沿いにある長屋の住人たちの短編集。 流れていないように見えてしっかりと流れている心川のように、ある一点で留まってしまったような住人たちの人生も少しずつ前へ進んでいる。 貧しくともその流れの先に幸せがあることを願わずにいられない心が温まる物語だった。 ↓↓↓内容↓↓↓ 江戸、千駄木町の一角は心(うら)町と呼ばれ、そこには「心淋し川」と呼ばれる小さく淀んだ川が流れていた。川のどん詰まりには古びた長屋が建ち並び、そこに暮らす人々もまた、人生という川の流れに行き詰まり、もがいていた。青物卸の大隅屋六兵衛が囲っている年増で不美人な妾のおりきは、六兵衛が持ち込んだ張形をながめているうち、悪戯心から小刀で仏像を彫りだし…(「閨仏」)。飯屋を営む与吾蔵は、根津権現で小さな唄声を聞く。荒れた日々を過ごしていた与吾蔵が捨ててしまった女がよく口にしていた唄だった…(「はじめましょ」)など、生きる喜びと哀しみが織りなす全六話。第164回直木賞受賞作。

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