商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 集英社 |
発売年月日 | 2023/09/20 |
JAN | 9784087445657 |
- 書籍
- 文庫
心淋し川
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心淋し川
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商品レビュー
4
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心町(うらまち…裏町が転じてこの字になったという)の貧乏長屋に住む住人たちのお話 住人曰く塵芥の吹き溜まりのような場所 そんなところに住んでいる老若男女、皆事情を抱えていますが、幸せな話も壮絶な話もゾッとする話もあります。 そして最終章のまとめ方がとても綺麗。 各章でいい味を出し...
心町(うらまち…裏町が転じてこの字になったという)の貧乏長屋に住む住人たちのお話 住人曰く塵芥の吹き溜まりのような場所 そんなところに住んでいる老若男女、皆事情を抱えていますが、幸せな話も壮絶な話もゾッとする話もあります。 そして最終章のまとめ方がとても綺麗。 各章でいい味を出している人物の話を 最後の締めにすると言う構成はほかの小説でも見たことがありましたが、悪目立ちしていないというか、全体の話の流れとして全く不自然なところがなくとても納得できる終わり方でした。
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心をうらと読んで、心淋し川(うらさびしがわ) なんと吸引力のある名前だろう。 その川の元へ流れ着いてきたのは、苦みや渋み、酸っぱさを体の深いところに染みつかせてきたような人たち。 清らかとはいえない淀みのある川。けれどその周囲には、人の体温のようなものがあった。 人の業(ごう)や...
心をうらと読んで、心淋し川(うらさびしがわ) なんと吸引力のある名前だろう。 その川の元へ流れ着いてきたのは、苦みや渋み、酸っぱさを体の深いところに染みつかせてきたような人たち。 清らかとはいえない淀みのある川。けれどその周囲には、人の体温のようなものがあった。 人の業(ごう)やわびしさを含めて、しんみりと静かに沁みこんでくる作品だった。
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小さなドブ川沿いに暮らす人々。一番良かったのは「はじめましょ」かな。飯屋を営む与吾蔵が出会った幼い女の子。自分が昔捨てた女との再会、明かされる事実。三人の明るい未来を予感させるものだった。怖かったのは「冬虫夏草」。母の息子への歪んだ愛情、息子の理不尽さはそんな母へのせめてもの抵抗...
小さなドブ川沿いに暮らす人々。一番良かったのは「はじめましょ」かな。飯屋を営む与吾蔵が出会った幼い女の子。自分が昔捨てた女との再会、明かされる事実。三人の明るい未来を予感させるものだった。怖かったのは「冬虫夏草」。母の息子への歪んだ愛情、息子の理不尽さはそんな母へのせめてもの抵抗なのか。「灰の男」長屋の差配人の過去、息子の仇を十二年間見守る不思議な関係。
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