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訂正可能性の哲学 ゲンロン叢書014
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | ゲンロン/トランスビュー |
| 発売年月日 | 2023/09/01 |
| JAN | 9784907188504 |
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訂正可能性の哲学
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商品レビュー
4.5
39件のお客様レビュー
『訂正の力』に続いて、『訂正可能性の哲学』を読みました。 今年に入って、東浩紀さんの著書は3冊目です。 当初、新書である『訂正の力』は『訂正可能性の哲学』の要約なのかと思っておりましたが、(その要素はありつつも)それぞれ独自のストーリー性があるものとして楽しめました。「訂正」を...
『訂正の力』に続いて、『訂正可能性の哲学』を読みました。 今年に入って、東浩紀さんの著書は3冊目です。 当初、新書である『訂正の力』は『訂正可能性の哲学』の要約なのかと思っておりましたが、(その要素はありつつも)それぞれ独自のストーリー性があるものとして楽しめました。「訂正」を理解するには、どちらも必読だと感じます。 本書は、大きく「家族」について論じる第一部と、「民主主義」について論じる第二部で構成されております。 個人的には第一部が学びが深く、実用的な知識を得られたという実感です。特にアーレントの『人間の条件』も読み進めていることから、東さんのアーレントの読み解きがとてもわかりやすく、理解を助けてくれました。 第二部は著者によるルソーの考察が凄まじく、思想家とはここまで読み解くのかと、圧巻の一言です。。。 心に残った一節は、その第二部の序盤で書かれておりますが、過激な書き方ではあるものの、この前提はとても大切だと思うのです。 人間は人間に期待しすぎているのではないか。 人間をもっとわかりにくくて弱い存在として考えた方が、連帯したり、訂正したり、対話したりする意味を我々に与えてくれるのではと感じます。 「人間は弱い、だからこそ、そのさきへ。」 そんなメッセージをもらいました。
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こだわりがあるのだろうが、タイトルが勿体無い。 あるルールの世界で動いているものに、後から違うルールだといちゃもんをつけられても、それが間違いだと論理的に説明することは難しいという話をもとに、我々はなんのゲームをプレイしているかわからない、ゲームが成立するには観客や評価を必要と...
こだわりがあるのだろうが、タイトルが勿体無い。 あるルールの世界で動いているものに、後から違うルールだといちゃもんをつけられても、それが間違いだと論理的に説明することは難しいという話をもとに、我々はなんのゲームをプレイしているかわからない、ゲームが成立するには観客や評価を必要とする、評価されて初めてそのプレイの価値が定まる、すなわち物事の意味や価値は後から訂正されうるとする。 我々の人生もすべて思いがけないものの連続で、その意味は常に訂正されうる。人間万事塞翁が馬を哲学的に言っているようにも思えた。 例示としてとても興味深かったのは、エマニュエルトッドさんの家族形態と社会体制の因果。これはまた別途ゆっくり読んでみたい。あと、宇野重則さんの引用による保守とリベラルの整理とリベラルの危機も興味深い。いずれも弱者保護を述べるが保守は仲間内に限定、リベラルは開かれていると思っているが、じつはリベラルという似たような信条を理解する限られた仲間内のみで閉じているのではないか?という批判は、トランプや極右政党が伸びている今、見過ごせない意見だと思う。 ルソーさんの人生や小説込みの社会契約論の話は斬新で面白かった。
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正しさが求められる現代社会における誤りを見直し、訂正することの重要性を説いている。プラトン、ウィトゲンシュタイン、ルソー、フーリエ、エマニュエル・トッド、ドストエフスキー、アーレント等の歴史上の哲学者・思想家を批判しつつ、そこに訂正可能性の考えを加えると…を論じている。特にルソー...
正しさが求められる現代社会における誤りを見直し、訂正することの重要性を説いている。プラトン、ウィトゲンシュタイン、ルソー、フーリエ、エマニュエル・トッド、ドストエフスキー、アーレント等の歴史上の哲学者・思想家を批判しつつ、そこに訂正可能性の考えを加えると…を論じている。特にルソーはコミュ障とか言ってることが人生の各フェーズで変わるとか「告白」についてとか結構ディスっている。ユヴァル・ノア・ハラリ、落合陽一、成田悠輔らの言説を「人工知能民主主義」として、AIで正解を出して、不正解を排除する思想社会の危険性に警鐘を鳴らしている。とはいえ、やはりあくまで批評家であり、AI関連技術への解像度は低いように感じられた。著者が思っているほど、人類は昔も今も訂正可能性に対して無認知ではない気がするけどなといった感想。
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