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児玉雨子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/07/19
JAN 9784309031279

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商品レビュー

3.4

99件のお客様レビュー

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2026/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

好きな作詞家さんによる夢小説にまつわる話ということで、以前から気になっていた作品。芥川賞候補作は自分には難しく読み進めるのに苦労することが多いなか、こちらは珍しく一気読みしてしまった。(時系列が交互に入れ替わるから、年齢の計算をするのが少し大変だったけど) オタクの色んな思想について夢小説を通して描いた話なのかと思っていたら児童ポルノに繋がっていって、想像以上に社会派な内容だった。名前をテーマに夢小説をフックにする発想がさすが児玉さんという感じ。 主人公は##NAME##=何者でもないただの自分、つまり石田雪那でも、石田せつなでも、ゆきじでも、ゆきでもない自分でいられるから夢小説にハマったのだろうか。 何も知らない人から見たら闇にしか見えない中にも当人にとっては光があって、そこで自分らしくいられる自分に名前を付けてくれた君をずっと思ってる、というのに胸が締め付けられた。何も知らない人たちにその頃のことをとやかく言われて、大事な思い出を汚されたくないよね。最後の2行が歌詞っぽくてものすごく好き。 公園のシーンで主人公たちと一般的な子どもたちが光と闇の対比になってるところも、映像美を感じて印象的だった。 夢小説の内容まで詳しく書かれているのは何でだろう?と考えてみて、その内容がアレックスと夢主しか知らない2人だけの密やかな日常の話だったから、もしかしたら主人公にとっては美砂乃ちゃんと過ごした「ゆき」としての日々が夢小説のようなものだった、という構図になっているのかな?と思ったり。 読後に時間が経ってからジワジワと味わい深さが募ってくる作品だった。

Posted by ブクログ

2026/02/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

細やかな繊細さを感じられる小説。 名前を変えることが、今の自分(それが仮のものであっても)の存在も変えられるのでは、と願っている。  名前というレッテルとか、呪縛とかうを思い出させる秀作です。  言葉選びの冴えも素晴らしい。

Posted by ブクログ

2026/02/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

夢小説についての話であると聞いて購入。 帯にあるような夢小説の話というよりかは、他者によって名付けられるということがその概念やその人にどのような意味をもたらすかという作品のように感じました。 かつてジュニアアイドルとして活動していた主人公・雪那。大学生になってから、当時の自分が性的なものとして搾取される側になっていた危険性(児童ポルノ)に気づくものの、今度は自分が二次創作や夢小説という形を通して誰かを搾取する側に回ります。 特に印象的だったのは、大学生になった雪那がジュニアアイドルだった過去を知られ、友人から「あなたはそっち側じゃないでしょ!?」と言われたシーン。搾取される側だった雪那はその気持ちがわかるのだから、搾取される側の視点になって書くべきである!あなたがやらないのであれば、私が代わりにやる!!と言われ、思わず漫画用の墨をぶっかけます。私もあえて「搾取」という言葉を使っていますが、生身の人間であろうと二次元であろうと、一次創作(オリジナル)が定義されている限り、そのオリジナルが誰かのフィルターを通すことは、オリジナルとは異なるものであるということを忘れてはなりません。生まれた概念に名前をつけるのは自分自身であって、第三者が「かわいそう」「あなたは被害者なんだ」などと勝手に名前をつけてはならないのです。 フレーズとしてはとても綺麗。雪那の心を丁寧に掬い上げながら、それをダイナミックな言葉で表しているのが印象的で、お気に入りのフレーズもたくさんあります。(付箋大量につきました〜♡) pixivや占いツクールなどでよくある自由に名前を変更できる「##NAME##」。最初に想像していたお話とは異なりましたが、内容を理解した上でもう一度読みたいと思った作品です。

Posted by ブクログ