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パシヨン
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | PHP研究所 |
| 発売年月日 | 2023/06/24 |
| JAN | 9784569854861 |
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パシヨン
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商品レビュー
4.5
20件のお客様レビュー
戦国末期から江戸初期にかけての日本を舞台に、信仰と権力、そして個人の尊厳が真正面からぶつかり合う物語だった。序章から、当時の宗教状況の厳しさや、価値観が揺らぐ時代の空気が濃密に描かれていて、読み始めた時点でかなり重い話なのかな? と勘繰ったものの、思ったよりも読み口は軽い。 信...
戦国末期から江戸初期にかけての日本を舞台に、信仰と権力、そして個人の尊厳が真正面からぶつかり合う物語だった。序章から、当時の宗教状況の厳しさや、価値観が揺らぐ時代の空気が濃密に描かれていて、読み始めた時点でかなり重い話なのかな? と勘繰ったものの、思ったよりも読み口は軽い。 信仰に生きることを最初から選び取っているわけではない彦七が、状況に流されながらも“自分の意志”をつかもうとする過程がとても良い。派手なヒーロー像ではなく、迷いながら、それでも真摯にあろうとする姿が印象に残った。周囲の人物たちも一面的ではなく、最初は苦手に感じた人物が別の角度から見えてくる瞬間があり、読んでいて視点が更新される。 また、幕府側の人物である政重の描き方も容赦なく鋭い。苛烈で冷たく見える一方で、"体制の論理"としての公平さや、背負っている矛盾も描かれていて、単純な勧善懲悪に回収されない苦さがある。誰かが何かを守ろうとすればするほど、別の何かを切り落とさざるを得ない。その積み重ねが読んでいて非常につらいものがあった。 終盤に向けては、歴史の大きな流れのなかで、個人の祈りや決断がどれほど脆く、同時にどれほど尊いかを突きつけられる。救いの形がひとつではないこと、そして“赦し”が持つ意味を、簡単にきれいごとにせずに描き切っているのが心に残った。 重くてつらい場面も多いのに、不思議と読み終えたあとには、余韻として静かな熱が残る。歴史小説としての面白さと、人間の信念の物語としての痛切さが両立していて、かなり満足度が高かった。
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「パシヨン」(川越宗一)を読んだ。 こんなにも胸が苦しくて目を閉じてしまいたいほどに悲しいのにページを繰る手が止まらない。 そうして最後にじんわりとした暖かさが身体の中に灯るのだよ。 これはね、もう、誰も彼も読みなよ! 「熱源」よりもさらに熱い力作だった。
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小西マンショの生涯をたどりながら、天草の乱をはじめとする、キリシタンの弾圧を描いている。キリシタン側、幕府側からの正義を描いており、どちらにも感情移入してしまい揺さぶられてしまった。平和とは、権力とは、信仰とは、自由とは、多様性とは、様々な場面で考えさせられる。 登場人物も魅力的...
小西マンショの生涯をたどりながら、天草の乱をはじめとする、キリシタンの弾圧を描いている。キリシタン側、幕府側からの正義を描いており、どちらにも感情移入してしまい揺さぶられてしまった。平和とは、権力とは、信仰とは、自由とは、多様性とは、様々な場面で考えさせられる。 登場人物も魅力的で、主人公の飄々とした感じや、友人の岐部渇水の豪楽な人物像もかっこよく、幕府側の井上政重が残忍(に見える)なキリシタン奉行になるまでの心の動きの描写もよかった。 悪魔をてんぐ、愛をごたいせつ、といった和訳のルビやクレドの和訳なども心地よく、当時のキリシタンの信仰風景もしっかり考証されている印象を持った。
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