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檸檬先生 講談社文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 講談社 |
発売年月日 | 2023/06/15 |
JAN | 9784065317136 |
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商品レビュー
2.7
8件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
少年が先生に出会ってから人や音楽,算数の楽しさを階段を上るように知っていく様子を見て「よかったね」の一言に尽きる。一方で先生にとっての先生はおらず、幼少から理解し寄り添ってくれる人の重要性を思う。生きた証を残したかった先生は(作品に登場しなかったので)名前(本名)すら残せず、コンクリートの赤も数時間後には綺麗に流されてしまう。どれだけの孤独とプレッシャーを1人で抱えていたのかと思うと胸が痛い。環境を通して人を見ているのは本人のことを見ている方で見れていないのだと彼女のおばあさんを見て気がついた。気をつけたい。
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ー「少年、共感覚が全て正しい訳じゃないよ」ー 共感覚がテーマの一つとなる。それもあり作中様々な色と音が存在する。中には聞いた事のないような、しかし想像しやすいようになってる。共感覚としての感じ方を少しだけ共有できるような気がする。 主要人物の名前が最後まで明かされない。この世...
ー「少年、共感覚が全て正しい訳じゃないよ」ー 共感覚がテーマの一つとなる。それもあり作中様々な色と音が存在する。中には聞いた事のないような、しかし想像しやすいようになってる。共感覚としての感じ方を少しだけ共有できるような気がする。 主要人物の名前が最後まで明かされない。この世に何かを残したかった檸檬先生が名前さえ読者に残せないという残酷さ。世界と自分の感覚を無理やり二分させることが出来たからこそいつまでも世界に違和感があったかもしれない。 取扱いを凄く気をつけなければいけないなと思った。檸檬先生の終わり方の描写に美しささえ感じてしまった。凄く鋭利で瞬間的だからこそ読んでいる人の何かを刺激させる
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※このレビューにはネタバレを含みます
ふらっと立ち寄った書店に‘中高生ビブリオバトルで紹介された本’というコーナーがあり、中学生部門のうちの一冊にあった本作。特に内容紹介のPOPは無かったけど表紙に惹かれて購入。あとから気づきましたが『ブルーピリオド』の山口つばさ先生による装画。 かなりはっきりと賛否分かれそうな結末。 まず本作に登場するキーワードに「共感覚」という知覚現象がある。文字や音に色彩を感じたり、はたまた数字に味を感じたりする感覚の事で、色々なパターンが実際に確認されているらしい。一説によると23人に1人はこの感覚を持つともされている(出典不明)、本作主人公の〈私〉と〈檸檬先生〉も共感覚の保有者で、音に色彩を感じたり色に音が聞こえたり他者のもつ雰囲気に色が見えるという特性を持った人たち。 やはりというか、この共感覚を持っていることで周囲とズレが生じ、それぞれ対人関係に悩む描写が見られる。 もう一つのキーに「私たちの世界」(p239、304)について長い時間をかけて探索するという物語の縦軸がある。〈私〉も〈檸檬先生〉も、秘めた強さや衝動はちゃんと持っているけれど、ともすればパンッと消え入ってしまいそうな危うさ・儚さを抱えたキャラクターであり、足元がぐらついているという共通点はある。だからこそ自然に2人支え合って歩き始めるのだ、と言えるが、フラフラした2人が手を繋いだら余計に揺れが大きくなるというか、片っぽが寄りかかりすぎるともう片っぽに揺らぎを押し付けてしまいかねない危なっかしさはあると思う。 〈檸檬先生〉は気風の良い口調も相まって辛いこともハッハァ!と笑い飛ばせる磊落な人物に見える一方で、‘本当の自分’を全く他者に認識してもらえず自分が進む道すら自分で選べなかった事、自身の性的自認や性嗜好(そもそも檸檬先生に性別を当て嵌めるのが違うような気がする。p146〜の私との入浴場面や、私のクラスメイトの松尾さん=典型的な女子像との対照などより)の不安定さに失望・困憊し、「私は結局やっぱり透明だった」(p292)、すなわち「私たちの世界」に身の置き所を25年かけても見出す事が出来なかった為に最期、強硬な手段で‘そこへいた人達に’あまりに鮮烈で凄絶なシーンを焼き付けてその生涯に幕を下ろす。 本作は春夏秋冬四つの章から成るが、秋まではすごくのめり込んで読む事が出来た。やっぱり冬の章、あれだけカリスマの気風を漂わせていた檸檬先生が死を選択してしまうという終わり方はどうしても個人的には苦手だし、死なれてしまったらそれは反則というか、今まで何だったんだ感が拭えない。が、一方で‘他人に対して男とか女とか先生とか強いとか可愛いとか勝手にカテゴライズした気になるなよ’という、重い一撃のような主張を読者へ投げかけているのかもしれないと思いました。 元々の中学生のプレゼンを聞きたいなあ。 1刷 2024.7.2
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