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名画を見る眼 カラー版(Ⅰ) 油彩画誕生からマネまで 岩波新書1976
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2023/05/23 |
JAN | 9784004319764 |
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名画を見る眼 カラー版(Ⅰ)
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名画を見る眼 カラー版(Ⅰ)
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商品レビュー
4.4
16件のお客様レビュー
高階秀爾さんの訃報を知り手に取った本。もともと半世紀前に出版された本のカラー版であり、とてもわかりやすい。 各章は一枚の絵から始まる。読み終わっていると画家の一生や複数の絵も理解でき、時代背景、西洋美術史の潮流とこの絵・画家の位置付けがすっきりと頭の中に収まる。私は技術にはまっ...
高階秀爾さんの訃報を知り手に取った本。もともと半世紀前に出版された本のカラー版であり、とてもわかりやすい。 各章は一枚の絵から始まる。読み終わっていると画家の一生や複数の絵も理解でき、時代背景、西洋美術史の潮流とこの絵・画家の位置付けがすっきりと頭の中に収まる。私は技術にはまったく明るくないが、画家の技術的な有能さ、社会やパトロンとどう向き合ってきたかの問題意識もわかる。 前半はデューラーの「メレンコリア・Ⅰ」が印象的。終盤のクールベの「画家のアトリエ」、マネの「オランピア」の解説あたりから、時代が急展開してきている感覚がひしひしと伝わってきて、続編の期待を大いに高めてくれる。 歴史は大好きだが、美術はよくわからなかったという私のような身にとっては傍らに置きたい本だ。
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以前近代絵画史の本でとても分かりやすい解説だった著者の油彩画から近代までで代表する作品の紹介 タイトルの通り、前半と後半は印象派の時代が境目になっているが、 やはり当時エポックメイキングな出来事だったのだろう 確かにパトロンからの依頼に自身の筆をどう反映しているかから、画家自...
以前近代絵画史の本でとても分かりやすい解説だった著者の油彩画から近代までで代表する作品の紹介 タイトルの通り、前半と後半は印象派の時代が境目になっているが、 やはり当時エポックメイキングな出来事だったのだろう 確かにパトロンからの依頼に自身の筆をどう反映しているかから、画家自身の考え方を表現することへ時代と共に変化していくことがよく分かる ヨーロッパ史、特にフランス革命に至るまでの流れや思想の変容と合わせて考えるとかなり面白い
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西洋近代社会の例に見られるように、文化は、聖から俗へ、富裕層から庶民層へと広まっていきます。 日本でいえば、太平洋戦争後の焼け野原から奇跡の復興を図っていく1960年代の高度経済成長期以降、クラシック音楽も美術鑑賞も庶民層に広がっていったそうです。 そして、その当時から美術...
西洋近代社会の例に見られるように、文化は、聖から俗へ、富裕層から庶民層へと広まっていきます。 日本でいえば、太平洋戦争後の焼け野原から奇跡の復興を図っていく1960年代の高度経済成長期以降、クラシック音楽も美術鑑賞も庶民層に広がっていったそうです。 そして、その当時から美術鑑賞の指南役となっていたのが、本書の著者である高階秀爾先生だったということです。 わたしが、高階先生を知ったのは、NHK教育テレビ(今のEテレね)の「日曜美術館」という番組でした。 丁寧に作品の解説をしていらっしゃいました。 その語り口はエレガントで、時にはお洒落な冗談もおっしゃる。 子どものくせに、知的なものを精一杯背伸びして吸収しようとしていた当時のわたしには分かりませんでしたが、後に、これがエスプリというものだと知りました。 この本の初版は1969年10月。カラー版の本書は2023年5月に発行されています。 作品の批評は微に入り細に及び、膨大な知識と緻密な研究成果から解説されています。 美術作品の部分を捉えて仔細に描写していく筆致は、まるでフランス近代ロマン派作家のユゴーやバルザックの背景描写を読んでいるように的確であり流麗です。 また、西洋文化の基盤となっているキリスト教の秘蹟やギリシア哲学から連なる2500年間の思想背景も併せて説明してくださっています。 20世紀末以降、美術批評や美学の潮流は様々に分化し、作品もデジタル技術(死語か?)を取り入れたインタラクティブな現代アートが拡張しています。 3DMRIやAIなどの技術を駆使した名画の分析研究も盛んです。 このような現代の状況にあっても、高階先生の美術批評は一時代を築いた金字塔です。岩波新書がカラー版を2023年に発行したことも証と言えるでしょう。 (『 Ⅱ - 印象派からピカソまで』も同年6月に発行されています。) ぜひ、新書というサイズの利点を活かして本書をバッグに入れ、紅葉鮮やかな日当たりの良い公園や、落ち着いた雰囲気のカフェなどでページを繰っていただきたいと思います。 超一流のキュレーターが企画した展覧会を、最高の解説者の話を聞きながら観覧するようなものですから。 「文化の日」を前に 哀悼をこめて
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