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師弟百景 技をつないでいく職人という生き方
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 辰巳出版 |
発売年月日 | 2023/03/01 |
JAN | 9784777828258 |
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3.6
7件のお客様レビュー
日本の伝統文化、多くは伝統の匠の技が隠れた職業だが、「伝統を伝える」弟子にフォーカスし如何に弟子になり学び得たのかの書物だ。職人の言う「親方の背中を見て覚えろ」だけでは現代人はついていけない、そこには現代の若者の心を掴む感動、印象から師匠の行動、言葉、姿がある。多くの弟子は「無給...
日本の伝統文化、多くは伝統の匠の技が隠れた職業だが、「伝統を伝える」弟子にフォーカスし如何に弟子になり学び得たのかの書物だ。職人の言う「親方の背中を見て覚えろ」だけでは現代人はついていけない、そこには現代の若者の心を掴む感動、印象から師匠の行動、言葉、姿がある。多くの弟子は「無給」で「下働き」から始まり、少なくとも5年で漸く現場作業に携わり、10年で一人前となる匠が標準だ。師匠位の言葉に「理屈は要らない」「マニュアル化できない仕事」など、何事も体(観て試すの繰り返し)で覚えてこそ巧みの技が伝わると感じた。
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『師弟百景』 井上理津子 2023年 辰巳出版 職人とは気難しく寡黙で 「師の背中を見て仕事を覚える」 といった一昔前のイメージは全くなく、 気さくで大らかな師匠と、 仕事に真剣で夢中な弟子たちの姿を 丁寧に取材した大変読みやすい本だった。 本書で取り上げられた 庭師や仏師、...
『師弟百景』 井上理津子 2023年 辰巳出版 職人とは気難しく寡黙で 「師の背中を見て仕事を覚える」 といった一昔前のイメージは全くなく、 気さくで大らかな師匠と、 仕事に真剣で夢中な弟子たちの姿を 丁寧に取材した大変読みやすい本だった。 本書で取り上げられた 庭師や仏師、佐官に文化財修理装潢(こう)師、 刀匠に英国靴職人など、 16組の師弟たちそれぞれの人物の人生が どれも興味深かった。 個人的に興味のある分野、 仏師の項目では、 鎌倉時代の仏師、運慶・快慶の流れをくむ 「慶派」唯一の継承者であり 仏師の最高位、大佛師の称号を持つ 松本明慶(みょうけい)氏の言葉が印象的だった。 「私は仏さんをつくろうと思って彫っていくのではなく、 木から要らないところを削り落としていくと、 そこに仏さんがいはるんですね」 これはルネサンス期を代表する 彫刻家ミケランジェロの 「すべて大理石の塊の中にはあらかじめ 像が内包されているのだ。 彫刻家の仕事はそれを発見する事」 と共通している思考だし、 夏目漱石が『夢十夜』で 運慶を登場させた際に出てくる言葉とも 共通している。 それを踏まえた上で松本明慶氏は 伝説的な「慶派」の長に倣った 言い回しをしたのかもしれない。 もう一つ印象に残った言葉に、 文化財修理装潢(こう)師の半田昌規氏の 「我々がおこなっているのは、 九十歳のおばあさんを二十歳に戻すのでなくて、 九十歳のままの姿を保ってもらうことなんですね」 がある。 偉大な作品の歴史をつなぐという 重大な仕事であり、 気が遠くなるような地道な作業であり、 繊細な技術が求められる世界において 大らかで説得力のある言葉だと感じた。 閉鎖的で師匠の檄が飛ぶような光景を イメージしがちな職人という世界において、 深刻な人手不足が叫ばれる昨今、 師匠と弟子の関係も柔軟に変化してきた。 これからも本書で紹介された師弟関係、 そして職人という仕事が 後世に伝えられていくことを願ってやまない。 ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈ ⚫︎目次情報⚫︎ はじめに 1 庭師 2 釜師 3 仏師 4 染織家 5 左官 6 刀匠 7 江戸切子職人 8 文化財修理装潢師 9 江戸小紋染織人 10 宮大工 11 江戸木版画彫師 12 洋傘職人 13 英国靴職人 14 硯職人 15 宮絵師 16 茅葺き職人 あとがき ┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
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写真が豊富なので師匠と弟子が並ぶ時の笑い顔が眩しく、そしてどこか似通ってる 背中を見て覚えろはない。手取り足取りでも職人としての矜持は失われず、無給の仕事でもやる なぜやるか?楽しいからだ。誇りを持っているからだ そういう人たちの伝えたい思いとその思いを受け取る姿勢は頼もしく美し...
写真が豊富なので師匠と弟子が並ぶ時の笑い顔が眩しく、そしてどこか似通ってる 背中を見て覚えろはない。手取り足取りでも職人としての矜持は失われず、無給の仕事でもやる なぜやるか?楽しいからだ。誇りを持っているからだ そういう人たちの伝えたい思いとその思いを受け取る姿勢は頼もしく美しい
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