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彗星交叉点
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2023/03/03 |
JAN | 9784480815712 |
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彗星交叉点
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商品レビュー
4.3
24件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
■読んだ動機 ぼくが穂村弘さんの短歌集が好きであることを知ってくれた会社の人が、エッセイもオススメと言って貸してくれた。 ■あらすじ 4,5ページ程度の短編エッセイ集。 ■感想 穂村弘さんのエッセイを読んだのは初めてだったが、1つ目のエッセイから、穂村弘ワールドを感じられた。 日常で触れた些細な言葉や、自分の言動について、繊細な感性で振り返って楽しんだり後悔しているのが、とても良い。 ■以下よかった文章 『忘れ得ぬ言葉』 - それが自信のない項目に関わるものであればあるほど、ささやかな褒め言葉が宝物になる。 - だだし、その項目における貧者だから、安っぽい褒め言葉でも満足するだろうと思われるのは心外。 - 貧しきものだからこそ、贋(ニセ)のきんかを憎むのだ。 - 今までで誰かに云われた中で一番嬉しかった言葉は何か。 - 「ボクサーみたい」 - 例えば、「あなたは信頼できる」と言われて嬉しくない人はいないだろう。 - だが、「ボクサーみたい」は違う。あまりにもピンポイントというか、限定的な価値観だ。 - その言葉は、Nさんだったからこそ意味を持った。 『白い天然、黒い天然』 - 「あなたの怖いものは何ですか?」という質問をしたところ、Mさんという女性から - 「ライオンですね。もし家にいたらと思うと怖くてたまりません。」 - なぜライオン?なぜ家にいたら?毒蜘蛛とかの方があり得るのに。 - だが、ツッコミポイントの多さこそが、そのままこの答えの素晴らしさだ。 - 新幹線の座席をどこまで倒すのが最適かというテーマでは、「Mさんはいつもどうしているの?」「2ですね」 - 2?よく聞いてもると、最初の段階から2段階倒すという意味らしい。 - Mさんは白い天然なんだと思う。 『花だと思ったこともない』 - 空港までの道でお母さんが「アジサイがきれい」と言うので、アジサイをきれいだと思ったこともなければ花だと思ったこともないと正直に伝えました。 - この奇妙さ。 - 道でお母さんが「アジサイがきれい」と言うので、アジサイをきれいだと思ったこともないと正直に伝えました - では、特に普通の文章。 『もげたり、にえたり』 - 尾道で高校生のカップルがロープウェイに乗っていた。 - ロープウェイが登っていく間、二人はずっと無言だった。が、山頂の駅に着いた時。 - 男の子「ああ、こわかった。心臓がもげるかと思った」 - 女の子「心臓はもげんけん大丈夫」 - くらっときた。なんて他愛ない。そして、あまりにも若い。 - 「もげる」と言う動詞の選択。「もげんげん」の方言化がたまらない。 『ありがとうござ』 - 喫茶店などでウエイターに水を注いでもらった時もちょっとだけ困る。 - 「ありがとう」でいいのに、実際に発生すると微妙に偉そうに響く気がする - でも「サンキュー」は軽すぎる - 「すみません」と云ってしまうことも多いが、誤っているみたいで変 - 「ありがとうございます」は丁寧な方に針が触れすぎている - 「ありがとうござ」くらいがちょうどいいのだ。 - 知り合いの女性は自分の夫のことを「ダー」と呼んでいる。 - 「ダーリン」の「ダー」である。 - それなら、「ありがとうござ」もありなのか 『辿り着ける地図』 - 普通のアプリの地図は正確すぎる - お店への経路とは無関係な道も乗っている - 斜めの道は斜めに、カーブの道はカーブして描かれている - それに対してお店が独自でサイトに載せている地図は、提示される情報が駅からの道順に特化されている - それがありがたい。 - 手書きの地図もそうだ。手で書き直した地図は、元の地図より不正確になっただろう。 - でも正確さと分かりやすさはイコールではない。 『ざっくりショック』 - 今までに私が他人から「似ている」と言われたもの - とんぼ / 哺乳類 / 高齢女性 『眩しい言葉』 - 先日、電車に乗った時のこと。小さな男の子が、お母さんらしき女性に向かって訪ねていた。 - 「今、来月?」 - お母さんは穏やかに答えた。「今、今月よ。来月は、ひいくんのお誕生日。」
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(2024/7/31読了) 沸々と面白かった。 穂村さんの感受性は、自分のと似ている気がする。 違いはそれを文章にできるかできないか。 ふと聞いたこと、見たことなど、たまたま出会った言葉を集めてあれこれ考えたことをまとめた本。 あれこれ考える=妄想。好きです。 「何故、男性は自慢...
(2024/7/31読了) 沸々と面白かった。 穂村さんの感受性は、自分のと似ている気がする。 違いはそれを文章にできるかできないか。 ふと聞いたこと、見たことなど、たまたま出会った言葉を集めてあれこれ考えたことをまとめた本。 あれこれ考える=妄想。好きです。 「何故、男性は自慢が好きなんだろう」…ほんとそうだよね。 「ものを書き始めたばかりの人が自分でつけたペンネームにはしばしば『月』という文字が入る」(これは穂村さんではなく、枡野浩一さんが言ったこと)…たしかに、私にも図星! 写真撮影に笑顔で望んだのに、最後だからちょっとだけ笑ってくださいと言われた穂村さん。 私もそんな人間。わかるわかる、ショックだよね。 穂村さんはとんぼ、哺乳類、高齢女性に似ていると言われたことがあり、そのざっくり間にショックを受けたと言う。そうなのか。本人を見てないけど、ざっくりそんな気がしてくる。 ちなみに私はウルトラマンに似ていると言われてショックを受けたことがある。しかも二十代前半で。
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感想 すれ違う言葉。そこから何を汲み上げるか。それをどうやって味わうか。人それぞれではある。だけれども。自分の感性が鋭かったら。そう思う。
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