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海の仙人・雉始ナク 河出文庫
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海の仙人・雉始ナク 河出文庫

絲山秋子(著者)

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海の仙人・雉始ナク 河出文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 河出書房新社
発売年月日 2023/02/04
JAN 9784309419466

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商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2025/11/05

 絲山秋子さん初読でした。表題作は160ページほどの中編小説で、平易な言葉で軽やかに流れるような筆致はとても読みやすいです。ところが情景や人の心理描写が思いの外深い作品でした。  主人公の河野勝男は、宝くじを当てて仕事を辞め、旅の途中で敦賀が気に入り、気ままに一軒家で一人暮らし...

 絲山秋子さん初読でした。表題作は160ページほどの中編小説で、平易な言葉で軽やかに流れるような筆致はとても読みやすいです。ところが情景や人の心理描写が思いの外深い作品でした。  主人公の河野勝男は、宝くじを当てて仕事を辞め、旅の途中で敦賀が気に入り、気ままに一軒家で一人暮らし。会社員時代の同僚・片桐妙子曰く、存在感なく幸薄い感じで「仙人」みたいだと…。  この河野の前に、冒頭から「ファンタジー」が現れます。不思議な存在で、孤独な生物と会話すること以外何の異能もなし。このファンタジーが、河野の家に居候を始めるところから物語が始まります。  河野と女性2人(片桐と浜で出逢った中村かりん)の3人を中心に物語が展開します。少しずつそれぞれが抱える傷やその事情が明かされ、河野を見る目が変わってきます。そして、なぜファンタジーが河野の前に現れたのか、想像してしまいます。  その後の展開と結末は伏せますが、ファンタジーは掴みどころがなく、説明もほぼないので、その存在意義を否定する読み手もあるかもしれません。  しかし、ファンタジーは自分の分身に思えてなりません。それもしっかり孤独と向き合い、受け入れている時に現れる存在な気がします。  会話や説明の複雑さや重厚さがまるでないのに、妙に心に響き愛おしく、孤独と人を慈しむ描写が切ないです。絲山さんの絶妙な語り口で描かれる、悲しくも美しい世界観を、多くの方に堪能してほしいと思いました。  七十二候の「雉始雊」(きじはじめてなく)をタイトルにしたわずか10ページほどの掌篇がもう一つ。  自然豊かでのどかな田舎暮らしの情景が描かれてますが、終末でびっくり! つらい想いをしている子へ宛てた手紙文なのでした。さりげなく寄り添う気持ちに満ち満ちた温かく優しい作品です。  季節の移ろいを表現するための二十四節気(四季をさらに6等分、約15日)がありますが、さらに初候・次候・末候の3つに分け(5日)たものが七十二候。日本人はなんて細やかに季節を感じ取ってきたんでしょう。  ちなみに「雉始雊」は、二十四節気の「小寒」の末候にあたり、1月15日頃(旧暦)。寒さの中にも春の兆しが感じられ、オスがメスを求めて鳴き始める時期を表すのだそうです。  最近は温暖化による猛暑で秋がないような状況ですね。暦の分け方へ影響を与える時代になったのかもしれません…。

Posted by ブクログ

2025/10/14

何がいいのか言葉では説明できないんだけど、なんかよかった。多分自分にはファンタジーは見えないような気がする。

Posted by ブクログ

2025/03/15

浮世離れした主人公のところに不思議な存在ファンタジーが来てからのストーリーです。ファンタジーと他の登場人物とのやりとりがいい味をだしてます。愛の形は人それぞれだなと思いました。 ファンタジーは自分の近くには来てもらいたくないです。

Posted by ブクログ