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傷つきやすいアメリカの大学生たち 大学と若者をダメにする「善意」と「誤った信念」の正体
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 草思社 |
| 発売年月日 | 2022/11/30 |
| JAN | 9784794226150 |

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傷つきやすいアメリカの大学生たち
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『社会はなぜ左と右にわかれるのか』のジョナサン・ハイトが共著者の一人になっており、ポリティカル・コレクトネスが先鋭化したアメリカの大学で何が起こっていて何が問題なのかを論じた書籍。誰かの発言の言葉尻を捉えて吊し上げるキャンセルカルチャーは日本においては芸能関連のニュースであること...
『社会はなぜ左と右にわかれるのか』のジョナサン・ハイトが共著者の一人になっており、ポリティカル・コレクトネスが先鋭化したアメリカの大学で何が起こっていて何が問題なのかを論じた書籍。誰かの発言の言葉尻を捉えて吊し上げるキャンセルカルチャーは日本においては芸能関連のニュースであることが多く、それでも歪な感じを受けていたが、アメリカでは大学において教職員への否定や、講演会等への反発につながっており、そうした行き過ぎた状況や学生を取り巻く環境は学生を脆く弱い存在にしてしまっているという指摘とその構造を捉え直す。 本書ではポリティカル・コレクトネスやマイクロアグレッションの行き過ぎた対応について取り上げられるが、著者二人も本書内で自ら述べている通りリベラル側の人間であり、これまで構造的に抑圧されてきた弱者への配慮やその当事者が権利や尊厳を守るための訴えがあること、社会の構造に気づきやすくする発想があることの意義は否定していないし、私もそれは同感。ただし、現場の運用において否定されたり非難される余地を排除するために色々なことが拡大解釈されることによって、本来の思想的意義とはズレた本質的でない過剰な反応が生まれているにも関わらず、そのことを否定するとPCやマイクロアグレッションそのものを否定しているように捉えられてしまうため声を上げることができないという負の循環に陥る。 読みながら難しいなと感じたのは、マイクロアグレッション等のの指摘がなされる場面では「(傷つける)意図の有無」ではなく、被害者側の「(傷ついたという主観の)結果」が重要になっているという話。実際マジョリティ側の抑圧的な言動は社会的な構造や環境の中で無意識に生まれてしまっていることが問題でそのことに気づかせるためのものなのだから意図の有無よりも結果を重視するというのはそもそもがそういうものだったのだけど、その対応だけが表面に出ると、むしろ意図としては逆に寄り添ったり配慮するものだったとしてもそこのズレを解消するチャンス、対話する機会が失われてしまうような場面が多くなっていることが、善悪二元的な発想の大きな問題点なんだと思う。 一方でこの「結果」重視の発想は人間関係だけでなくさまざまな分野での発想的トレンドになっているように思う。政策や社会的プログラム、あるいはさまざまな事業において、アウトカムやインパクトを重視するという発想もそうでしょう。社会を良くする「つもり」がいくらあっても実際的な成果をあげられないものではなく、しっかりとアウトカムやインパクトという変化を生み出せるかどうか、ということが意図よりも重要でありそれを示せるようにしましょう、と。確かに社会課題や経済の状況などからそうした文脈が重視されることはその通りだけど、市民の社会参加やあるべき社会像のことを考えると、どのような「つもり」で参加できているかやプロセスに重きをおく発想が抜け落ちてしまうとそれは危ういよな、と感じることと、本書で人間関係の捉え方において警鐘を鳴らされていることにも共通点があるように感じて、いろいろ考えていきたいなと思った。 なかなかの文量ですが、ポリティカル・コレクトネスやキャンセルカルチャー、分断等に関心のある方は一読をおすすめします。
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現代のアメリカの大学で、自分たちと異なる意見を過激な手段でもって排除しようという動きが起きてるよって話。 その結果右派(と見られる)研究者が発言ひとつで大学から追放されるなど、分断甚だしい現状。 こんなことになったのは今の大学生が幼い頃から危険を徹底して避けるように教育されてき...
現代のアメリカの大学で、自分たちと異なる意見を過激な手段でもって排除しようという動きが起きてるよって話。 その結果右派(と見られる)研究者が発言ひとつで大学から追放されるなど、分断甚だしい現状。 こんなことになったのは今の大学生が幼い頃から危険を徹底して避けるように教育されてきた結果、自分と異なる意見を攻撃と認識するようになっていったと推察している。 著者は一貫して対話を訴えている。 日本の大学は政治色が薄めなので、アメリカと同じような事態になることは無さそうだが、若者が弱くなったという指摘は当てはまるように思う。
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読んですぐ、繊細チンピラという言葉が頭をよぎった。 アメリカでも増えているようだ。 興味深かったのは、Z世代(1995年~生まれ)以降、インターネットによってどんな情報も子供のうちから手に入るようになったのに、むしろ大人になるスピードが遅くなっているという統計結果。 ”超つなが...
読んですぐ、繊細チンピラという言葉が頭をよぎった。 アメリカでも増えているようだ。 興味深かったのは、Z世代(1995年~生まれ)以降、インターネットによってどんな情報も子供のうちから手に入るようになったのに、むしろ大人になるスピードが遅くなっているという統計結果。 ”超つながり社会”で育った今日の子どもたちは、従順で大人しく、寛容で、幸福度が低いー大人になる準備が全くできていないー 超つながり社会というか、超監視社会というか… アメリカではティーンエイジを1人で出かけさせると逮捕されることもあるらしい。 中学で1人で出かけさせられないって本当!?…(゚д゚) (子供を放っておくなんて何て駄目な母親だ!という周りの圧力も含め)過保護にすることが逆に子供の自立や自主性を阻む要因になっている。 もちろんネグレクトや暴力などの虐待を日常的に受けることは正当化しない。 だが、ストレス因子は成長のために必要であり、キレイ過ぎたり、優しいだけだと逆に免疫がつかずに弱くなる。 ある幼稚園でピーナッツアレルギーの幼児に配慮した結果、ナッツ製品全般を持ち込み禁止にしたが、逆にまったくピーナッツに免疫がつかない子どもが増え、ピーナッツアレルギーとなる可能性が増えてしまったという。 →一人に配慮した結果、集団全体に不利益がでてしまったパターン あげ足をとられて見ず知らずの人に叩かれるから、余計なことは言わない。 正しさよりも流行(みんながそう)かどうか、”いいね”やフォロワー数といった知名度が力になる時代。 達成感を感じにくい時代だからこそ、人々は直接人を助けよという。自己肯定感を上げる方法が人と関わること、という「孤独」な社会になりつつあるんだな。 ”教育は人々を心地よくさせるものではない。人々に考えさせるものだ” というザガリー・ウッド教職者の炎上事件は考えさせられる。 彼の講演のテーマと、そのことに対して発した言葉の一つを取り上げてレッテルを貼り。結果、彼の家族ともども日常生活が脅かされるほどの妨害行為を生徒から受けたという。 彼の講演のテーマが気に入らない →私を傷つけたり不快になる教育内容だ(主観的考え) →そんな教育をみんなに受けさせようなんてひどい(急にメタ化) →そんな講演はやめさせなければ(勝手な動機付け) →そんな講演をする教育者は排除すべき(暴力的正当化) お客様となってしまった学生が、自分の主張を受け入れられないことを受け入れられないまま成人し、子どものまま大人になっている。 さらに自立や自律を阻むように、敵を作って煽り、団結する方策を大人がとったり、SNSで依存しやすい環境に常にさらされている。 アメリカのトランプ大統領の問題点はここにある。 保守派として過激な破壊活動も、自分の敵が相手ならば黙認するという、よく言えば意志の強さ、悪く言えば為政者としてあるまじき公平のなさである。 自分の意見に従わない、あるいはちょっと気に食わないものには暴力もやむなしという極端で単純な思考になりがち。 深く考えない、ということがこんなにも怖い事なのか。 相手の立場に立って考えられるようになるには、様々な人と会話し得、様々な意見に触れて経験していないとできないこと。 最低限の生活を与えつつ、適度に見守り、適度に厳しく、適度に優しく… そして過保護な環境と戦う… 教育がAIには代替できない仕事と言われるもの納得だ。
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