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犬のかたちをしているもの 集英社文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社 |
| 発売年月日 | 2022/08/19 |
| JAN | 9784087444278 |
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犬のかたちをしているもの
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犬のかたちをしているもの
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商品レビュー
3.7
231件のお客様レビュー
どうすれば愛していると証明できるのか 高瀬隼子さんの作品の中で1番好きかもしれない 分からなくて分かりたくて、ずっと考えてしまう余韻が残る作品
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読んでいてずっともどかしいというかしんどかった。 これを言うと一部の人には怒られるのだろうけど、犬を愛していた愛情と家族や恋人へ向ける愛情を天秤にかけるというか犬を愛していた愛情が最大の愛でそれと同等の愛を家族や恋人へ持てているのだろうかと悩んでいるのがおもしろいなと思った。 犬...
読んでいてずっともどかしいというかしんどかった。 これを言うと一部の人には怒られるのだろうけど、犬を愛していた愛情と家族や恋人へ向ける愛情を天秤にかけるというか犬を愛していた愛情が最大の愛でそれと同等の愛を家族や恋人へ持てているのだろうかと悩んでいるのがおもしろいなと思った。 犬って愛情が返ってくるというよりは無性の愛を与える形の愛情で家族や恋人は愛情が返ってくると思うけど、その中でこの話の中で犬と対比して書かれているのが赤ちゃん。 ただ、無性の愛を与え続けるか愛情が返ってくるかで考えると犬と赤ちゃんは対比関係ではなく同じ分類なのに犬はかわいいが赤ちゃんは可愛いと思えないと描かれているのが純粋に面白いなと思った。 赤ちゃんが怖いと思う現象の名前あったよね
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主人公の薫は郁也と付き合っているが、彼がミナシロという女性とセックスして子供を作ってしまう。このミナシロから「子供をあげるからあなた達で育てて」と言われる。 普通なら拒むと思うだろう。 しかし、薫は結婚も出産もしたくないが 郁也が子供を欲しいこと、職場、実家、社会から要請される結...
主人公の薫は郁也と付き合っているが、彼がミナシロという女性とセックスして子供を作ってしまう。このミナシロから「子供をあげるからあなた達で育てて」と言われる。 普通なら拒むと思うだろう。 しかし、薫は結婚も出産もしたくないが 郁也が子供を欲しいこと、職場、実家、社会から要請される結婚や子供を産むべき、という同調圧力に負けて、子供をもらうという選択に傾いていってしまう... 高瀬隼子作「美味しいごはんが食べられますように」の登場人物、二谷も「おいしいごはんなどいらない。食べられればいい」言う。 人は皆んなおいしいものが好きであるはず、という同調圧力に反発する。 薫は職場の女性上司が産んだ赤ちゃんを皆んなと一緒に「かわいい〜」と言う同調圧力に流されるが、内心では「赤ちゃんより犬の方がかわいい」と思っている。 薫は他人への愛の基準を実家で飼っていた犬と比べるぐらい犬を愛している。 薫は女性はこういうもの、という風潮に違和感を覚える。 赤ちゃんは可愛いというもの。 子供を産むもの。 結婚するもの。 高瀬隼子の短編「末永い幸せ」は地元で仲の良い友達に結婚式に出て欲しいと誘われる。 しかし主人公は結婚が家父長制の女を男に差し出すようなグロテスクさを嫌悪しており、出席を拒否する。 高瀬隼子作品ではこれらのような同調圧力に負けていってしまうが、抑圧された気持ちは攻撃に走る。 例えば高瀬隼子作「いいこのあくび」は真面目でいい子と評判の女性が歩きスマホに怒り、自らぶつかっていく。 「おいしいごはんが〜」の二谷も職場のお菓子を作ってくる女性に反発し、作ってきたお菓子をぐちゃぐちゃにしてしまう。 そして「犬のかたちを〜」の薫は職場の女性の赤ちゃんを「可愛くない、犬の方が可愛い」と赤ちゃんの親に言ってしまう...! 高瀬隼子は各インタビューで「日常のむかつきを日々メモしていて、それを膨らませて小説を書いてる」と語る。 また高瀬隼子は新潮2月号のエッセイで「犬と散歩した話」で実家の犬には家族にも言わない悲しみや怒りを犬に話していたと語る。 そう考えると「犬のかたちをしているもの」というタイトルが意味するものは高瀬隼子にとっての「愛」であり「小説」なのかもしれない。
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