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優しい地獄
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優しい地獄

イリナ・グリゴレ(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 亜紀書房
発売年月日 2022/07/21
JAN 9784750517513

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商品レビュー

3.8

42件のお客様レビュー

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2026/05/17

すごいものを読んだ!という感想。言葉よりも映像というタイプの人らしいですが、いえいえ…これだけ日本語で表現する力をお持ちなのに何をおっしゃるという感じ。 映画がいろいろ登場します。タルコフスキーなど芸術系な映画。そうね確かに文章が映像的というか感覚的というか、過去と未来、現実と夢...

すごいものを読んだ!という感想。言葉よりも映像というタイプの人らしいですが、いえいえ…これだけ日本語で表現する力をお持ちなのに何をおっしゃるという感じ。 映画がいろいろ登場します。タルコフスキーなど芸術系な映画。そうね確かに文章が映像的というか感覚的というか、過去と未来、現実と夢?想像?の世界を行ったり来たり。 今まで読んだことのないタイプの作品で、本当に新鮮だった。ルーマニアの風習(ワインづくりやハーブの話)も興味深かった。 ↓この文章にはハッとした。障害をもって生まれてきたすべての人の気持ちを代弁していると思った。イリナさんはチェルノブイリからほど近い森で育ち、放射能で汚染された水を飲み作物を食べた彼女の身体は病に侵され、大がかりな手術を受ける。 p110  CTスキャンで自分の身体の映像を見た時、自分の中に沼地の一部があることを確信した。この世界にある、何か黒い、悪い、恐ろしいものが「私」だけのものではなく、みんなにあると思った。私が病気なのではなく、世界が病気だ。私はただ、生まれた。生まれてきた命が謝る必要はない。生まれたらどんな状態でも、生きる。 以下の文章にも驚いた。外国語に出会い、これがわたしのしゃべりたい言葉だ!なんてこと、あるんだろうか。 p124 そのころ言葉に悩んでいた。私の考えをうまく周りに話せない、感じていること、やりたいことも表現の壁にぶつかり、うまくいかないと思っていた。音楽のように、通じる電波のようなイメージで直接、身体同士でコミュニケーションできる方法がないかと考えた時、映画と出会った。映画というか、正確には「シネマ」だ。『雪国』を読んだ時「これだ」と思った。私がしゃべりたい言葉はこれだ。何か、何千年も探していたものを見つけた気がする。自分の身体に合う言葉を。その時、すべてがつながった。映画監督になりたかった「田舎から出た普通の女の子」として受験に失敗し、秘密の言葉である日本語を思い出した。「映画」で表現できないなら、きっと新しい言葉を覚えたら身体が強くなる。日本語は、私の免疫を高めるための言語なのだ。

Posted by ブクログ

2026/04/08

選ぶ言葉や表現がとても綺麗だと思った。雪国や歌舞伎との出会いを筆者の視点から見るのは新鮮で面白い。子どもとの対話が新たな気付きや救いになったり、祖父母との幼少時の暮らし、思い出の家や庭が、筆者の心に、細胞に深く刻まれて影響しているのが伝わる。シネマテークに通いつめて映画と読書に明...

選ぶ言葉や表現がとても綺麗だと思った。雪国や歌舞伎との出会いを筆者の視点から見るのは新鮮で面白い。子どもとの対話が新たな気付きや救いになったり、祖父母との幼少時の暮らし、思い出の家や庭が、筆者の心に、細胞に深く刻まれて影響しているのが伝わる。シネマテークに通いつめて映画と読書に明け暮れた高校生の筆者、周りに共有できず悶々と過ごしていた風変わりな少女がとても愛おしい。ルーマニアの風習や思想を知れて面白かった。"私の身体に細胞の歴史がある。今みで生きてきた先祖の最高の表れが私の身だと思うと、強い責任を感じる"

Posted by ブクログ

2026/01/28

今まで読んだ・見たいろんなものを思い出す。 米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 奈倉有里「文化の脱走兵」 J.マンゴールド「17歳のカルテ」 トニー・ガトリフ「ガッジョ・ディーロ」「DJAM」 ルーマニアの映画を見たくなった。チェルノブイリについてもっと知りたくなった。社...

今まで読んだ・見たいろんなものを思い出す。 米原万里「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 奈倉有里「文化の脱走兵」 J.マンゴールド「17歳のカルテ」 トニー・ガトリフ「ガッジョ・ディーロ」「DJAM」 ルーマニアの映画を見たくなった。チェルノブイリについてもっと知りたくなった。社会主義についても。 故郷、自然、夢、映画、本、家族、文化人類学

Posted by ブクログ

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