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年森瑛(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2022/06/22
• JAN: 9784163915623

商品レビュー

2025/01/19

薄い本なので、すぐに読み終わった。
複雑ない思いを持つ女子高生が主人公。
気難しい子の部類に入るタイプ。
生きるのって大変だよね、色んなことあるしね、
人間関係も大変だよね、って言ってあげたくなった。

2024/12/28

•ここ10年で多様性という言葉が浸透して、情報が追いつかず、言葉だけが強く叫ばれる。正しい接し方が分からない人は、相手の少ない事実だけを見て、カテゴライズをし、ネットに落ちているマニュアルをコピペして実践している。相手との接し方が正しいとは思えないが、普遍的な答えを検索するという行為は相手を気を遣おうとしてくれている優しい人でもある。

•地球の上で手をつないで綺麗な円を描いて等間隔に点在する人たちの絵。決まった場所で手をつないだまま一歩も動かない人たち。まどかもこの中の一人になった。踏み出したら輪っかの形が崩れてしまうから、この属性から出てはいけない。やさしく手をつないでくれた人をがっかりさせないように、黙って笑顔で収まっている。だけと優しい人を傷つけたくないと、相手の思う自分の人物像に従事して綺麗な輪っかの一人になることは、上部だけのかりそめの多様性をつくる。（67）

•母のように相手も一般的に模範とされる人を演じてしまう。

•最後のシーンはまどかもうみちゃんをカテゴライズしていて、普遍的な言葉にならないように、友達の慰めの言葉を懸命に考えたのに、結局最後うみちゃんに出た言葉が”ありがとう”というありきたりすぎる言葉だったのが皮肉ってる。

•うみの生理がこないようにする行動は、生理が嫌だということに対しての過程なのに、みんなは何か原因があって拒食していると考える。みんなの中にある想像がうみを普遍的な人間へとカテゴライズしていく。だけどカテゴライズしてくる行動には理解してあげたいという優しさも孕んでいる。

•専門家や当事者が教えてくれた正しい接し方のマニュアルをインストールして、OSのアップデートをしたのにもかかわらず、情報の処理が追いつかない翼沙のハードウェアは熱暴走を起こしていた。押し付けない、詮索しない、寄り添う、尊重する、そういう決まりごとが翼沙を操縦していて、生身の翼沙はどこにもいなかった。翼沙から出た言葉は何一つ無く、全てを置き去りにして、マニュアルを順守するプログラムだけが動いていた。（61）

2024/12/25

「かけがえのない他人」が欲しいのわかる
でもうみちゃん側に立つと…って思ってたのに別れるシーンでめちゃくちゃ腹たった。
うみちゃんは誰かの助けになれていい気分でもまどか側からすると勝手に写真あげられて嫌なことも言われてるのに常識とか解いてくるの勝手すぎる。

オーディブルで聴いたからか口調とかがすごく現実的だなと思った。

生理の不快感の表現が的確すぎて嫌な顔になった。
体重が減ることによる不調とかのリスクの方が嫌だからやってないだけで自分も納得のいく犠牲で生理止めれるなら止めるだろうなと思った。