商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2022/06/22 |
| JAN | 9784163915623 |
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商品レビュー
3.7
248件のお客様レビュー
他人に判断された自分の属性が本当の自分の属性と違う時、見当違いな慰め・哀れみの言葉に腹が立つ。それと同時に、多様性を認めましょうと謳われている現在の社会において、マイノリティであると判断された自分がその属性から出ようとするならば、既に完成してしまった共生の輪を壊してしまうからこそ...
他人に判断された自分の属性が本当の自分の属性と違う時、見当違いな慰め・哀れみの言葉に腹が立つ。それと同時に、多様性を認めましょうと謳われている現在の社会において、マイノリティであると判断された自分がその属性から出ようとするならば、既に完成してしまった共生の輪を壊してしまうからこそ逃げ出せない状況、演じることを選択する自分が嫌になる気持ちが痛いほど理解できた。 それでいて、自分が他者の属性を判断した際には、どんなに選んでもその属性に振られた人に対してかける言葉しか出てこない。本気で向き合うための、他者との会話の難易度が高すぎるからこそ、まどかがうみちゃんに対して行ったように、脊椎反射に近く、言葉の海面に漂うような軽い言葉で会話することが楽なのだと思う。 「Z世代」という属性に配属される私たちは、自分たちの仲間を見つけるとすぐに新たな「界隈」を創り出し、似たような境遇の人々を閉じ込める。 一度配属されてしまえば、他者からはその界隈の人と認識される。 そんな時代である今だからこそ本作をもっと多くの人に触れて欲しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
マイノリティのカテゴリー化、コミュニケーションの軽薄化という現代的な主題と、性という普遍的な主題を組み合わせており、とてもいい。 文体も(たまに違和感を覚えてしまうこともあったが)現代的な比喩が多く面白い。 かけがえのない他人なんていない。それでも支え合って生きていこう。って思った。 103 自分の言葉で人の心を揺らしてしまうのが怖くて、自分の言葉の責任を担保してくれる何かが欲しくて、他人のお墨付きの言葉を借りたくて仕方がなかった。多くの人に使われてきた言葉を使用すれば、まどかがオジロとの今後の関係を安全に保っていられることは間違いなかった。 112 うみちゃんは、恋人ではないし、友だちでも、先輩でも、先生でも、家族でもなかった。 まどかにとって何者でもない人だった。 だけど、うみちゃんのことを好きかもしれないと思った。
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いろんな想いが溢れすぎて、今文章にするのが難しい(後から書き加えるかも)。でも、本当に読んで良かったしこれから何度も何度も読み返すだろうと思う。
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