商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2022/06/22 |
| JAN | 9784163915623 |
- 書籍
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商品レビュー
3.7
268件のお客様レビュー
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心象風景と現実の風景の境界がずっと揺らいでいるような地の文が魅力的。 うみちゃんがしたこと(まどかへの意思確認もなくSNSで不特定多数の人にまどかとの写真やエピソードを共有していたこと、それを本人から問いただされた際に問題を二人のコミュニケーションやまどか自身の意思から社会的意義にすり替えたことなど)はあまりに一方的で、醜悪だなと思う一方、「かけがえのない他人」になることを他者に求めることも、「恋人(パートナーさん)」になることを他者に求めることも、自分の思い描く理想の関係性を他者に期待し投影しようとしている点では同種の欲望だと思うし、どちらか一方が尊いとか俗だということはない、と思う。 むしろ「かけがえのない」という言葉の響きが、自分が思い描く関係性を他者に期待することの傲慢さを覆い隠してくれている気がして、前者の言い回しには少しズルさすら感じるし、翻って、社会通念の手垢にまみれ、みっともない、あられもない欲望まで暗に引き受けている「恋人」という言葉が素直で健気なものに思えてくる。 傲慢、と表現してしまったけれど、自分の来し方を振り返ると、これまでに私が持った人間関係とコミュニケーションのほとんどは、他者への期待と憶測からはじまっていたことに気づく。まどかだって例外ではない。コメダ珈琲でなんとか言葉を紡ごうとする翼沙を前にして、一瞬でも、翼沙が「“当事者”への正しい接し方をマニュアル的に実践しようとしている“非当事者”」である以外の可能性を想像しただろうか。翼沙本人が「当事者が隠していることを非当事者が暴いたり詮索したりするのはよくない」「LGBTの人の勉強もした」と発言しているものの、翼沙が鼻血を出したタイミングが、コメダ珈琲での会話中ではなく、生徒と結婚した教師に対して「ロリコン」と発言した直後だったということが、さまざまな可能性を私に想像させた。 憶測から他者に手を差し伸べることをエゴイスティックとするなら、エゴイスティックではない優しさなど存在するのか。そもそも、憶測や期待に根ざさないコミュニケーションは可能なのか。ちりばめられた言葉は時事的だけど、テーマ自体はすごく普遍的なんじゃないかなあ。読んでる最中も、読み終わった後も、自分の中からいろんな言葉が溢れてきた。いい小説だなあ。
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女子高生の女子高生らしさが絶妙に描写されていてよかった〜。 カテゴライズされたくない、何者でもない自分を見てほしい、みたいな自意識。恋愛、友情、家族感、それぞれがしっかり描写されるわけではないけれど、分かるなーって思った。 ラスト、ニトリのトイレでのうみちゃんとのシーンがとてもよかった。他人になって初めてうみちゃんが好きかもって思うところとか。 何がいいとか言語化できないけど、なんか非常によかった! 若さだなって思った。
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どこにもカテゴライズされないありのままの自分でいたい、受け入れてくれる相手が欲しい、読んでてそんな叫びが聴こえてきた。シーツの上で赤銅色の抽象画が生まれているという表現は本当に絶妙だと思う。
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