傑作はまだ 文春文庫

瀬尾まいこ(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2022/05/10
• JAN: 9784167918712

商品レビュー

2025/01/26

読みかけだったので読んじゃった！笑
25年会っていなかった息子が突然逢いに来て…ってお話。瀬尾さんのお話の共通点って悪い人が一人もいない事なんだよなあ。それでいて読みやすくて、読了感も凄いから、小説あんまり読まない人にオススメしやすいなぁと思う♫

2025/01/06

人との繋がりを感じた。一人では生きていけないとよく言うが、物理的には可能だろう。心が淋しくなっていることにも気づかないのかもしれない。逆に、一人だった人間が温かい人の心に触れると、それはもう逆戻りはできない。ずっと一人で生きてきた人間と、人に囲まれて生きてきた人間と、感覚が違うので会話が面白かった。子どもだけつくって、養育費だけを毎月10万円支払い、認知はするが合わないし、育てない。これだけを聞くと不幸せな家庭に思うだろう。心の貧しい子どもが育つと想像してしまうかもしれない。やはり両親が揃っていないと、そう考えてしまうかもしれない。ただ、この小説はそれを正論でハッピーエンドに繋げるのではなく、すべてを救うストーリーだった。一人で生きてきた主人公のことも、女一人で育てた妻のことも、すべてをつなぐ息子のことも。人を変えられるのは、人であることがよくわかった。傑作と聞くと、素晴らしいもの、宝物などが浮かぶ。主人公が作家であることと重ねているのかもしれないが、主人公を中心とする息子、妻、地域の人、親などとの生活のことを傑作と呼んでもいいと思う。登場人物のキャラが立っていてよかった。特に、息子の性格や話し方、振る舞いがとても気持ち良いもので好きになった。

2025/01/05

肩の力を抜いて、ホッとできるハートフルストーリー。主人公の心情の変化（成長？）が丁寧に描かれている。